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黄砂大発生

2006-05-19 | 読み物


黄砂のイメージ(気象庁HPから)

  天気のいい日の翌日に天気が思わしくなく視界が悪い日があったりしたのをお気付きでしたか?これは、春先から初夏にかけて、東アジアを経由する低気圧の通過にともなって中国大陸の砂漠の砂が風に乗って日本にやってくる「黄砂」と云う現象だそうです。気象庁のホームページの説明によると、東アジアの砂漠域から強風により大気中に舞い上がった鉱物粒子(黄砂)が浮遊しつつ落下する現象を指し、東アジア以外の砂漠でも同様の現象は発生しており、一般に強風により発生することから風送ダスト、あるいはその組成から鉱物ダストと呼ばれているが、ここでは、それもあわせて大気中を浮遊する鉱物粒子のすべてを黄砂と呼んでいるそうです。洗濯物やクルマを汚し、健康への被害も疑われる黄砂が、今年は久しぶりに多いらしく、今年は全国103か所の観測地点での観測日数が延べ591日に達し、昨年の451日を超えて過去最悪だった2002年の1132日に近づきつつあるとのこと。東京でも先月18日に6年ぶりの黄砂を観測した。地球規模の気候変動、中国やモンゴルの砂漠化などが、その原因と指摘されている。

  日本における黄砂現象は、春先から初夏にかけて、東アジアを経由する低気圧の通過にともなって観測されることが多く、黄砂現象発生時には空が黄色く煙ることなどにより、一般にも広く知られている現象である。近年、我が国でも、2000年から2002年にかけて、黄砂現象の観測回数が過去30年間の最大値を3年連続で更新し、国民の関心をひいた。一方、大気中に浮遊する黄砂は、直接間接に地球の気候と関係していることが最近の研究により明らかにされつつある。このように、黄砂現象は発生域の自然災害という側面とともに、黄砂が輸送される地域の大気環境や地球規模の気候への影響というさまざまな側面をもった現象であることがわかり始めた。国内に発生域を抱える中国やモンゴルでは、降塵現象としての黄砂現象より、むしろ黄砂現象の原因となる砂塵嵐(ダストストーム)による自然災害が深刻である。発生域の砂漠では、ダストストームの発生は毎年地域社会に甚大な被害を与えており、例えば、中国北西部で発生した93年5月5日のダストストームの場合、83名の死者と12万頭の家畜被害が報告されている。また、発生域に近い韓国では、黄砂現象の発生により大気中の粒子状物質であるPM10(大気中に浮遊する粒子状物質の内、直径が10μm以下の粒子状物質の総量を示す。単位はμg/m3)や、TSP(Total Suspended Particulate Mattersの略。大気中に浮遊する粒子状物質の総量を示す。単位はμg/m3)がしばしば環境基準値を大幅に超え、ソウル市では黄砂現象発生時に外出禁止令が出されるなど、黄砂現象は深刻な大気環境問題として認識されている。
(以上、気象庁HP異常気象レポート2005本文から抜粋)


参考:気象庁HP

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