令和元年度2学期の転学・編入試験の結果が発表された。
今回は全日制普通科の結果についてまとめた。
区分1(保護者転勤等での引越しが理由)は含まない。自己都合の転学である区分2のみである。
※都立高校では「転入」ではなく「転学」と呼ぶ。
◆高1の2学期がイチバン転学しやすい
結論から言うと、高1の2学期が転学するラストチャンスだ。
理由は二つ。
・クラスや学校になじみやすい
・合格率が最も高い
・合格率が最も高い
クラスになじみやすいのは分かるだろう。
3学期になれば、9ヶ月も一緒に過ごしてきた連中のなかに入っていくことになる。
"コミュ力(りょく)のある生徒"ならクリアできる問題だが、おしなべて転学する生徒はコミュ力は低い。
2学期ならまだ何とかなるレベルだ。
クラスメイトから「なんで転校したの」の質問攻めに遭うのは覚悟しておくこと。
◆合格率は一般入試と雲泥の差
まず言っておくが「転学入試は、定員まで合格するとは限らない」
表を見てもらえば分かるが、2019年2学期(青い囲み)の向丘高校、両国高校、城東高校、桜町高校は
募集人員 2
受検者数 2
合格者数 0
2名募集していて2名が受検したのに、2名とも不合格。
合格者ナシ。
蒲田高校も
募集人員 49
受検者数 4
合格者数 1
49名も募集があり、4名しか受検していないのに、1名しか合格させていない。
一般入試なら定員割れで全員合格する蒲田高校ですら、転学はこの厳しさ。
それでも高1の2学期が最も募集人員が多い。合格者も多い。
表でも分かるが、3学期になると合格率は半減する。
◆合格者を出さない傾向のある高校も
背景が黄色い高校を見てもらいたい。
過去2回または3回実施した転学試験で、合格者を1名も出していないのである。
転学試験の合否基準は、各都立高校が決めていいことになっている。
「どんな理由があっても絶対に合格させない」という指針の高校があっても、受検する側からは分からない。
合格者を出していない高校は、総じて学力が低い高校に多い。
まあ学力の低い高校は、受検者の学力が低かったり態度がよろしくないケースも多いのだろう。
ナメた態度でペーパーテストや面接を受けて不合格。という状況がカンタンに想像できる。
くり返すが、都立高校への転学は一般入試よりはるかに厳しい。
今の高校の授業についていけないというなら、他の都立高校に行っても同じ。
偏差値10以上も下げた高校を志望して、やっと何とかなるレベルだ。
◆都立以外への転学はもっと易しい
どうしても今の高校が合わないというのなら、通信制など途中からでも入りやすい高校にしたほうがいい。
普通の私立高校は、都立以上に転学には厳しい。「再び退学すること」を恐れるからだ。
そういった転学や再入学する生徒に慣れている通信制高校の方が、気を利かせてくれる。
通信制高校についてや資料の集め方、転入と編入の違いは、過去記事に載っている。参照してほしい。
<過去記事:都立高校の転入と編入のちがい>
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