goo blog サービス終了のお知らせ 

漢和辞典ファン日記

初心者ですが漢和辞典ファン。漢和辞典に見つけるあれこれを記事にしてまいります。

「ひじき」って漢字でかける?

2009-04-06 15:23:16 | 日記
flower and a bear「菜」の字を見てた。

まあ文字の意味としては「葉や茎を食用にする草」なんて感じで味も素っ気もない^^。もちろん「アブラナ」の意味もあるし、副食一般としての意味もある。

ちなみに「会意兼形声」文字だとのこと。「艸」+「采(=採)」。

驚いたのは「ひじき」の文字。まあ好きな食べ物じゃないからあまり食べたこともなく、驚く資格すらないのかもしれないけれど、名前はよく聞くじゃんね>ひじき。

このひじき、漢字では「鹿尾菜」などとも書くらしい。これは漢字だけで書かれていても読める自信がない。広辞苑によれば「羊栖菜」という字もあるんだそうだ。こちらも読めそうにないな。

ちなみに「菜」と言えば有名なのは「菜の花や月は東に日は西に(与謝蕪村)」。「東に、西に」の「に」に作為を感じるので、あまり好きになれない。

郷愁の詩人 与謝蕪村 (岩波文庫)
萩原 朔太郎
岩波書店
売り上げランキング: 31531
おすすめ度の平均: 5.0
5 原色の世界

「私」の原字である「厶」と、「公」、そして「松」。

2009-04-05 21:30:19 | 日記
pine tree「松」の字を調べようと思って長い旅に出ることになった。

「松」をまず『新漢和大字典』で見てみた。すると解字欄に「『木+公(つつぬけ)』。葉が細くて、葉の間がすけて通るまつ」。とある。松が「つつぬけ」なのは良いにしても「公」には「つつぬけ」なんて意味があったのか?

しかたがないので「公」を見てみた。するとやはり「公」も会意文字だ。「篆文の下部は私の原字で、三方から取り囲んで隠すことを示し、上部の八印はその反対に左右に開くさまを示す」。おおっ、なるほど。理解はできる。理解はできるが、では「私」というのが「三方から取り囲んで隠す」意味なのかどうかだ。

そして辿り着いた「厶」。少なくとも『新漢和大字典』では部首を構成しており、その部首解説欄に「物を囲っている形」と書いてあった。そしてその隣には「厶」の字。解字欄を見れば「説文解字」が引いてある。曰く「自ら営むを厶となし、厶に背くを公となす」。

なるほどなあ。見たことはないけど「説文解字」を引かれてしまっちゃあしょうがないわな。行き先の多い旅路で詳しくはわからないけど、取りあえずは納得。

尚、「公」。「人名・動物の名などの下につけて、親しみや軽蔑の意をあらわすことば」として使うのは、日本独自の意味だとのこと。また「私」。これを一人称代名詞として用いるのも日本独自。また動詞としての「私」には「不倫をする。姦通する」という意味があるそうな。へ~。

探して楽しむドングリと松ぼっくり (森の休日) (森の休日) (森の休日)
片桐 啓子 山と渓谷社 売り上げランキング: 207201
おすすめ度の平均: 4.5
5 公園へ出掛けよう5 男の子には絶大な人気があるようです4 知ってるの、いくつありますか?4 落ちているドングリを拾ってみよう!5 本書を持って森へ行きたい!

「栃」って国字だったのか!

2009-04-04 10:00:00 | 日記
scene around tonegawa-river写真はちょっと強引だけど「この先に行けば栃木県」な利根川(笑)。栃木県、まだ自転車で行ったことがないんだよな。輪行使えば簡単そう。自走でもさほど「大変すぎる」というわけではないのかな。そのうちにちょっと考えてみよう。

それはともかく「栃」。『新漢和大字典』を見ると「」がもとの形だとある。すなわち「十」と「千」を掛けると「万」になるということで「万」を「トチ」と読んだことに基づく会意文字なんだとか。

「なんだよ、てめえ。中国の漢字作りにもそんなおふざけがあんのか」と思ってよく見ると「栃」は「国字」。なるほどな、そういうことか。

ところで都道府県名で国字を含むものっていくつくらいあるんだろうな。調べてみようかと思ったけど都道府県名を飛ばしてしまいそうな気もする(苦笑)。また、そのうちにということで。


【送料無料】100個入り 餃子の里!隠れ名店の宇都宮餃子
オーガニックサイバーストア
売り上げランキング: 4186

「桜」の字は意外に単純なルーツを持つ。

2009-04-03 19:10:54 | 日記
sakura near yotsuya sta.やっぱりこの時期は桜(櫻)が気になる。

ただこの字。やはり思い入れがあるのは日本のみってことか、大した形成上の面白さはない。『新漢和大字典』によれば「会意兼形声。嬰は『貝二つ+女』の会意文字で、貝印を並べて、首に巻く貝の首飾りをあらわし、とりまく意を含む。櫻は『木+音符嬰』で、花が木を取り巻いて咲く木」。

「嬰」の方には面白そうな話もありそうだけど、それはまた別の話。

尚、日本の桜を「桜」と呼ぶのは日本語用法だとのこと。他にも「桜」の日本語用法として「馬肉」、客のふりをする「さくら」が挙げられてる。馬肉は色からその名がついたらしいんだけど、客を装う「さくら」はなんでだろうなあ。「とりまく」というような語源的意味から名付けられたものだろうか。

ところで新年度らしい歌。「深山木(みやまぎ)のその梢とも見えざりし桜は花に現れにけり」。

ここから「桜は花に顕る」という諺ができたとのこと。「日ごろは凡人の中にあって目立たないものが、何か事があったときに才能を現して非凡であることが知れることのたとえ」。

「象」が象形文字なんだって?!

2009-04-03 09:30:00 | 日記
little elephant at ueno zoo, tokyo漢字を使う国の人間なのに、漢字の成り立ちや意味を見て驚くことがすごく多い。情けないけど知らないものは仕方ない。発見にいたる経緯は楽しいしね。

今回驚いたのは「」。当然ながら「(イノコ)」のところに掲載されている。ちなみにこの「豕」も象形なんだそうだ。『漢字海』によれば「その尾をもちあげるので『豕』という。毛の生えた足があり、後部に尾があるようすに象る」。いや、これよくわからんから^^。

熟語としては「豕突(シトツ)」というのがあるそうだ。意味はもちろん「猪突」と同じ。

ともかく。この「豕」が組み合わさったように見えるので、「象」は当然に会意だか形声かと思った。しかし手持ちの辞書がみな一致しているんだけど「象」は象形文字。ひょえ~、これは盲点だ。象の形であるというのも盲点だし、「豕」を含むくせに象形だというのも盲点だなあ。

尚、「象」には「かたち」とか「かたどる」なんて意味がある。それは「象形文字」という熟語からも明らかなこと。なんで「動物としての象」が、そんな意味を持つようになったんでしょうね。それはよくわかりませんでした^^。

楽しい工作シリーズ 象工作セット
タミヤ (1995-11-08)
売り上げランキング: 64304