<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

「焼肉ドラゴン」

2019年04月01日 |  映画
2018年 監督 鄭義信

在日韓国人を描いた 貴重な映画だと思う。
一家族の物語ではあるけれど、
いじめで中学生の息子が自殺してしまうくだりは
見ていて本当に辛かった。

昭和44年、45年が舞台だけど
ちょうど私も中学生くらいの頃だ。

私が生まれた小倉には「紫川」という川があって
その川沿いには家とも呼べないような
掘っ立て小屋がいくつも並んでおり、
すぐ近くに住んでいたこともあり
親からは「絶対にあそこの子たちに近づいてはならない」と言われていた。
とにかく子供心に
昔話の「鬼」のような存在と深く植え付けられた。

確認したことはないがたぶん「朝鮮人」の方たちが住んでいたのだと思う。

今、住んでいる家の近くの公道にずっと前から
「私有地」とでかでかと書いているところがあった。
「通行禁止」と書かれていた。
市はそれを消す。
そしてまた書かれる、という
いたちごっこのようだった。
それから何十年も経つけれど、今は
その道沿いの家の壁に大きく
「日本国は嫌い、日本人は嫌い、、、」
と長文が書いてある。

「これは俺の土地だ」「醤油屋の佐藤さんから買った」を繰り返すキムサンホ演じるお父さんの言葉を聞きながら
どんなに嫌いな仇のような国でも
住み続けなければいけない不幸を、
たぶん、このお父さんのように「明日はきっとええ日になる」と思わず
ずっと不満を抱えながら生きている人もいるだろう、と
そういうことをすごく考えた。

知らない間に繰り返してきた差別。
何も知らない子供に差別を教えてきた親。

いろいろ考えさせられる映画なので
是非是非どうぞ。
でも、嫌韓の方はちょっとHPを見て考えてどうぞ。


「焼肉ドラゴン」

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