Tomotubby’s Travel Blog

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ミスター・パイクはトップレス・チョゴリの夢を見るか? (1)

2007-01-03 | 好韓嫌韓・厭鮮
李氏朝鮮時代末期から朝鮮全域で流行した「トップレス・チョゴリ」、女性が両胸を露出させる奇妙な風俗は、根深い儒教思想とともに日本統治下の時代を生き延び、その後も田舎に行けば1960年代まで生き長らえたと類推されます。ここまでは、昨年末にレポート済。

さて、韓国が生んだ世界的アーティスト、ナムジュン・パイクは、1932年にソウルの工場経営者の家庭に生まれています。そして1949年、朝鮮戦争前夜に至るまで彼はソウルの街で育つのです。そこでひとつの仮説を立てました。ナムジュン・パイクは、この少年期の期間になんらかの形でトップレス・チョゴリ姿の女性を見ていたのではないか、胸をはだけた姿で洗濯に勤しむ女性の姿を見ていたのではないかと。そして、その体験が少なからず彼の後半生にも影響を与えたのではないか、と。


ナムジュン・パイク

その仮説が果たして正しいのかどうかは分かりませんが、例えばこんなインタビュー記事が残されています。この記事では若き浅田彰と四方田犬彦が質問者ですが、以下の質問はムーダン(巫女)に関わるもので、おそらくは四方田によるものだと思われます。

「あなたが韓国の伝統音楽、舞踏、遊戯から獲得したものがあった(or なかった)としたら、それは何であったと自分ではお考えですか? たとえばムーダンをめぐって決定的な(不可逆的な)光景に立ちあったことがありますか?」
「ムーダン(巫女)の体験は決定的だよ。僕の一番大きい幼少体験だね。僕の家では一年に一度、旧暦の10月にムーダンを呼んでいた。朝の4時頃、うすら寒い中をやってくるわけだ。家に来た人は50がらみの片目のムーダンで、本当に霊気があって、ちょっと女ボイスっていう感じの人だったけど強烈な印象だったよ。ムーダンが家に到着すると、男はみんな家から出るわけよ。ムーダンっていうのは徹底的な女権主義で、男がいちゃだめなのね。だから蒙古の女権主義と関係があると思う。みんな蒙古のものだから。ムーダンの踊り、つまり儀式のことを、クッていうんだが、それは蒙古語で魂ということなんだ。」

ナムジュン・パイクは裕福な家庭に育ち、西洋音楽の個人教育を受けていたと聞いていたので、朝鮮の土俗的世界とは無縁のように思い込んでいました。しかしインタビューの答は意外にも、自身の決定的な体験として、日常に溶け込んだ女権主義的なシャーマニズムをあげているのです。果たして、ナムジュン・パイクはトップレス・チョゴリの夢を見ていたのかもしれません。

つづく

【ジョジョ】シュトロハイムの原型をインディ・ジョーンズに見た

2007-01-03 | 漫画... 「デスノート」と「ジョジョ」など
お正月は実家でくつろぎモード。ジョージ・ルーカス関連本を眺めていたら、「インディ・ジョーンズ 失われたアーク」で映画に採用されず没になったナチス将校のスケッチを発見しました。これって「ジョジョの奇妙な冒険」第二部に登場するナチスのサイボーグ将校、シュトロハイムの原型ではないのかな?