昨日のことをもう少し。
遅々として進まないNY旅行記を進めるべく、またMr.ピーナッツやワニに続いて大竹伸朗にも関わる「自由の女神」のことでも書こうと思っていたら、フセインの死刑執行のニュースが飛び込んできました。
判決決定後僅か4日にして執行された絞首刑は、直前の一部始終と爾後の様子がイラクのTVで報じられ、さながら全世界に向けられた公開刑のようでした。時間差があるので厳密に言うと公開刑ではなくあくまでも報道なのですが、これを公開刑と解釈すれば、人類史上最大規模のものに違いないでしょう。死に至る一部始終をこれだけ多くの人に見られて死んだ人もいなかったでしょう。そう考えつつ、至極厳粛な心持ちで、CNNやBBCのサイトでビデオ画像を見ました。
以前このブログにおいて、莫言の小説絡みで清朝最期の公開凌遅刑について取り上げましたが、百年前の残酷極まりない習慣は、このように形を変えて今なお続けられているのです。しかしフセインの処刑をこのような形で世界の隅々にまで知らしめる目的とはいったい何処にあったのでしょうか? 大掛かりな見せしめというよりは、キリスト教の二項対立的世界観における執行者の自己正当化というところでしょうか?
享年69歳。「私は犠牲になる」という言葉を遺し、処刑時に被せられる黒い布を拒んで素顔をTVカメラの向こうにあるものを見据えるように、元独裁者は逝きました。
イラクにおける12月の米兵の犠牲者数は過去最大ですが、彼の死刑によって、これからその数は少なからず増えるでしょう。スンニ派とシーア派の抗争も激化し、無益なテロが果てしなく繰り返されることでしょう。
So much trouble in the world. (ボブ・マーリーは某大統領とほぼ同世代であることに気づきました)
遅々として進まないNY旅行記を進めるべく、またMr.ピーナッツやワニに続いて大竹伸朗にも関わる「自由の女神」のことでも書こうと思っていたら、フセインの死刑執行のニュースが飛び込んできました。
判決決定後僅か4日にして執行された絞首刑は、直前の一部始終と爾後の様子がイラクのTVで報じられ、さながら全世界に向けられた公開刑のようでした。時間差があるので厳密に言うと公開刑ではなくあくまでも報道なのですが、これを公開刑と解釈すれば、人類史上最大規模のものに違いないでしょう。死に至る一部始終をこれだけ多くの人に見られて死んだ人もいなかったでしょう。そう考えつつ、至極厳粛な心持ちで、CNNやBBCのサイトでビデオ画像を見ました。
以前このブログにおいて、莫言の小説絡みで清朝最期の公開凌遅刑について取り上げましたが、百年前の残酷極まりない習慣は、このように形を変えて今なお続けられているのです。しかしフセインの処刑をこのような形で世界の隅々にまで知らしめる目的とはいったい何処にあったのでしょうか? 大掛かりな見せしめというよりは、キリスト教の二項対立的世界観における執行者の自己正当化というところでしょうか?
享年69歳。「私は犠牲になる」という言葉を遺し、処刑時に被せられる黒い布を拒んで素顔をTVカメラの向こうにあるものを見据えるように、元独裁者は逝きました。
イラクにおける12月の米兵の犠牲者数は過去最大ですが、彼の死刑によって、これからその数は少なからず増えるでしょう。スンニ派とシーア派の抗争も激化し、無益なテロが果てしなく繰り返されることでしょう。
So much trouble in the world. (ボブ・マーリーは某大統領とほぼ同世代であることに気づきました)