桂木嶺のGO TO THE THEATER!~Life is beautiful!~

歌舞伎中心とした演劇・クラシック音楽・美術展・映画など芸術全般のレビューを書きます。優れた芸術は応援します!

若者たち、就活ガンバレ!!\(^o^)/

2017-06-03 22:53:36 | きょうのオピニオン

きょうは若いひとたちとお話する機会がありました。いろいろ刺戟を受けてよかったですね!うっかりすると、もう自分の娘くらいの年頃の方々なのですが、「そうか・・・もう就職活動に励む年頃なのだな」と感無量。今年の就活状況は、バブル期以来の盛況ぶりだそうで、本当によかったなと思います。

しかし一方で、「なかなか希望通りの企業や職種に入れない」という悩みは、ずっと共通しているようで・・・。ただ、私も企業人としては、ドロップアウトした人間ですが、就活に関して学生当時心がけたことを、整理して、若いひとたちへのエールとしたいと思います(^^)

 

OB・OG訪問は積極的に!

とにかく、日本のあらゆる企業が学生さんたちにこんなに経済活動をオープンにしてくれる時期はありません。この機をとらえて、もちろん就活、ということも大切ですが、「日本の経済はどのようにして動くのか」「やりがいを見つけられる企業はどこか」「企業のひとと会ってみて、『相性があうな、あわないな』といったことを実感してみる」ことがなにより大切だと思います。私はいわゆるバブル世代ですが、それでも就活はマスコミ・一般企業関係なく、40社以上受け、面接やOB・OG訪問をしたり、説明会に行ったりして、(もちろんかなりの数落ちました)日本の働く現場を目の当たりにすることができました。

どうしても入りたい!と思った会社の先輩には、きちんと(メールではなく)直筆のお手紙を送る。

就活で、いまはエントリーシートの書き方や、小論文、筆記試験などに力を入れる方も多いと思いますが、企業にとっていちばん知りたいことは、ずばり「あなたの(企業に対する)熱意」なのです。私も何社か「絶対に入りたい!」と思った会社がありまして、その会社の先輩にお目にかかる時には、かならず事前にお手紙を直筆でしたため、お送りし、自分がどうしてもその企業に入りたいことや、志望動機、自己紹介、どんなことが企業に貢献できるか、などを書いてからお会いしました。結局第一志望の会社に、それで入社することができました。また入社できなくても、その時に培ったコネクションは生涯大切なものとして、大事にしています。

お手紙を書くことで(パソコンではだめ。多少字があまりうまく書けなくても、きちんと直筆で。)人柄、礼儀正しさなどをまず相手にすぐに知ってもらえます。また、その企業への入社の熱意がストレートに伝えられますし、会った時にも非常に好意的に迎えてくれることが多いです。もちろん、お目にかかったのちのお手紙・はがきも大事です。メールではなくて、お手紙として形に残ることが大切です。それで逆に「この学生さん、ちょっと変じゃない?」という対応をするような企業だったら、はっきりいってその企業は成長の見込みがありません。即、方針を切り替えましょう。

清潔感あふれる服装・髪型で。実は黒一色でなくてもいい?!

これは最近の事情は知らないのですが、昔は黒のスーツが必須ではありませんでした。夏場の暑いときに就活をしていましたので、それぞれ控えめな色のスーツで企業訪問していましたね。黒のスーツの利点は、あくまでも企業側の要求によるものです。清潔感を保つことが大切で、黒一色のスーツの中からでも、あなたの品格、知性、魅力、個性が伝わるようにすることが大切です。髪型もきちんとまとめておくことが大事。ロングヘア、ショートヘアにかかわらず、フレッシュマンらしく、さわやかな印象を与えることが大切です。ネイル・まつエクなどはせずに、ナチュラルメイクで、あなたの魅力が自然とわかるようにすることを心がけるといいでしょう。また電車の中での態度も気を付けること。どこでその企業の偉い方があなたを見ているかわかりません。そして、みんな内心応援しているのです。電車の中で、スマホをいじりすぎたりしないようにし、たとえば自分がすわっていても、お年寄りやお子さん連れの方などがきたら、きちんと席を譲りましょう。そういうマナーもみんな見ています(^^)

OB・OG訪問などで大事なことは?

まず「この学生さんとなら、一緒に働いていもいいな」という親近感を覚えてもらうこと。第一印象も大事ですし、はきはきとした受け答え、礼儀正しさが大切です。そして、なぜこの企業で働きたいのか、明確にきちんと説明できることが大切です。とはいえ、まだ働いたことのないあなたにすべてを求めるわけではないので、わからないことはどんどん率直に質問する積極さが大事です。HPや会社四季報に書いてあることをわざわざ聞いてもいいのです。きちんと聞くことで、案外OB・OGのひとたちがどれだけその企業のことを通暁しているか、またはホンネを聴くこともできます。

お茶やランチをごちそうになったら、かならず「ごちそうさまでした!」と元気よくお礼をいうこと。あと、意外に盲点なのが、最近の若い人は、ご両親の話をされるときに「おとうさんが」「おかあさんが」と話す方が多いので、これは絶対にNG! 「父が」「母が」というようにしましょう。そして大変気を付けなくてはならないのは、「マジで」「ヤバい」「超~」「ぶっちゃけ」といったスラングや流行語を絶対につかわないこと。学生さん同士の会話ではないので、きちんと敬語、綺麗な言葉を使えるようにしましょう。

ほどよいユーモアと快活さ、上品さをまじえつつ、たのしく元気よくお話してみてくださいね。

面接などで大事なことは?

もちろん、その企業でどんな理由で働きたいか、が明確になることが大事ですが、自分がこの企業でどんな貢献をできるか、大言壮語を吐くのではなく、地道なところからきちんと語ることが大切です。能弁である必要はなく、朴訥でもいいから誠実さを感じさせることが大事です。

学生時代にやってきたこと、人生観として大切にしていることは、自信をもってお話しましょう。サークル活動、部活動、ボランティア、勉強、留学、アルバイト、資格試験などなどさまざまあると思いますが、どんな経験も社会人になれば、大切な経験です。それらの体験から何を学んだか、どう企業での仕事に生かしていきたいか、よいPRポイントはなにかよく考えながら、率直にお話をしてみましょう。

マスコミ受験の場合だと、ユーモアも交えてノリやキャラクターを全面に押し出す人もいます。それはそれで通用してしまう部分もありますが、出版社・新聞社・テレビ局などだと、そのときの時事問題についてどんな問題意識をもっているか、グループディスカッションでいろいろ活発に自分の意見がいえるかどうかが最終的には問われます。またメディアによってまったく特色がちがいますので、よく新聞・雑誌等を読み比べて、自分の見識を持てるようにしてみてください。

あとは体力勝負です

どんなにタフなひとでも、この就活の長い期間、つよい精神力と体力とモチベーションを維持するのはむずかしいものです。でも、就活仲間たちとよく連携をとりあって、励ましあい(この絆も終生実は大変大切なものになります)、かしこくたのしく乗り切っていきましょう。企業の面接やエントリーシートで落ちると、気持ちも落ち込みますが、そういうときは上手に気分転換をはかること。映画をみたり、小説を読んだり、音楽をきいて、おいしいものを食べ、きもちにゆとりをもって就活にのぞむと、顔も社会人としてのいい顔になってきます。がんばってみてください!!

 

 


かんげんくんの気遣い。

2017-06-03 16:57:28 | 芝居のエッセイ

(歌舞伎座プロフィール写真より)


かんげんくんってつくづく、大物だと思いますね。なかなかこういう気遣い、オトナでもできないです。けなげですね。

きのうたまたま歌舞伎座で席をご一緒した方とお話していて、海老蔵さんのブログについてどう思うか、というお話になりました。彼女は、「海老蔵さんは、きっと麻央さんと子供たちにだけ、伝えたいことがあって、毎日あれだけ更新してるのではないかしらね。収益とかそういうことよりも、とにかく家族への思いがつよいのでしょう」とおっしゃっておられ、それはそれで非常に納得がいきました。かんげんくんやれいかちゃんの頻繁な登場も、麻央さんへの伝言として考えるとうなずけますね。

麻央さんがおうちに戻られて、いろいろそれはそれで大変だと思いますが、気持ちをつよくもって頑張っていただきたいですね。


大病をなさっても、みなさん明るく前向きになんでもとらえてほしいと思います。病気を経験したことでうまれる家族の絆というものもあります。海老蔵さんが人間的に成長されることを願っていますし、がんばってほしいと思いますね。

ただし、マスコミについてはお願いがあり、もうそっとしておいてほしいなという気がしています。もし家族への伝言としてつづっているのなら、やはりそれはもう我々が立ち入るべきではない領域だという気がしています。

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1834287.html

おさないかんげんくんがこれだけの気遣いを見せられるのですから、オトナはさらに襟を正すべきですね。


吉右衛門の芳醇、松緑の慟哭、猿之助の躍動~充実の歌舞伎座昼の部初日を見る~

2017-06-03 07:43:51 | 劇評

 

きのうは歌舞伎座昼の部初日に行ってまいりました。大変な暑さ、晴天の中の初日となり、めでたくお祝いしました。今月は、夜の部に「御所五郎蔵」がかかるので、両花道がしつらえてあり、壮観です。

順を追ってお話しますと、まず昼の部最初の「名月八幡祭」で、松緑が初役の縮屋新助で見事な成果をあげました。また脇を固める猿之助の三次も好調です。松緑は、まずなんといって、その純朴な青年ぶりがよく、誠実な性格をそのまま表したような瞳の輝きと居住まいのただしさが素晴らしい。深川芸者・美代吉(笑也)に寄せるプラトニックな愛情も、大変すがすがしくてみていて彼に感情移入しやすく、松緑がピュアで朴訥な新助像を作り上げるほどに、後半の悲劇がいっそう際立ちます。ことに大変すぐれていたのは、美代吉にそっと羽織をかけ、じっと見つめ、やさしく団扇で風をあおいでやるくだり。池田大伍が大正ロマンとして描いたのは、美代吉の女性像だけでなく、こうした新助のような男性像でもなかったと思われるほどです。後半、本水の豪雨の中、愛に狂って美代吉を殺傷するところも、気魄十分。父・三代目の舞台がよみがえるかのような熱演でありました。松緑、昼の部大当たり。

笑也は初日のためか、すこしセリフが入っていないように散見しましたが、がんばっていただいて、この江戸版マノン・レスコーともいうべき美代吉をうまく造形してほしいと願っています。三次の猿之助は色気もあり、いい男ぶりです。猿弥の魚惣、竹三郎の女房お竹、辰緑のおよし、殿様役の坂東亀蔵、それぞれ好演です。また、幇間の吉三郎、中間の伍助の吉五郎、蝶十郎、又之助、蔦之助、京由(彼の芸者がろうたけて美しい)が印象に残りました。


続いては、猿之助の澤瀉屋の芸である「浮世風呂」。こちらも自由自在に歌舞伎座の舞台を躍動する猿之助の政吉が見事です。なめくじの種之助も美しく、いいコンビ。「喜のし湯」という湯屋も、ちゃんと澤瀉屋の芸に敬意を表していてすばらしいですね。『金毘羅船ゝ追手に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ』と常磐津が歌いだすと場内も一気に盛り上がります。なめくじに塩をまいて退散させてしまう猿之助に、おもわず場内から拍手が。大変ほほえましいなかに、猿之助の花の役者ぶり、みごとな身体能力をいかした踊りで、こちらも彼の近年の充実を感じさせます。


そして昼の部なんといっても第一の出来なのは、「御所桜堀川夜討 弁慶上使」です。吉右衛門の武蔵坊弁慶が、そのスケールの大きさといい、骨法の見事さといい、傑出した出来栄え。花道の出から一気に緊張感がはしります。大いがぐりの鬘に、隈取をほどこした、吉右衛門の巨躯が花道を進むと、場内から大きなどよめきが起きました。情にあふれ、知略と武勇に富む弁慶にも、唯一の泣き所が、美しい娘・しのぶ(米吉がたおやかで可憐です!)であった、という伝説を吉右衛門が見事な造形で演じています。吉右衛門のすばらしいところは随所にありますが、最初の、卿の君(米吉二役)にむかって「三忘」の心得を説く場面で、なんともいえぬ感慨と悲しみを見せる姿が秀逸です。最後の大泣きもまた豪快かつ親の情を切々と訴え、満場の紅涙を絞ります。

雀右衛門の初役のおわさも見事なできばえ。しのぶを身ごもり、「名も知らぬ稚児」との再会に思いをはせる女心を達者な仕方噺で現出しました。また、米吉のしのぶがなんといっても今回の白眉。この美しさと可憐さは播磨屋劇団にとって貴重な財産。今後彼で、「吉野川」の雛鳥も見たいし、もし可能なら「菅原」の苅屋姫、「鳴神」の雲絶間姫なども見たいです。又五郎の侍従太郎も実直な演技、また高麗蔵の女房花の井も神妙に舞台を勤めました。夜の部も来週金曜日に拝見しますが、まずは昼の部必見の「弁慶上使」であることは間違いありません。

今月は、夜の部も幸四郎、仁左衛門、松也などもそろい、大変充実の舞台となりそうです。また歌舞伎座に通う日々となりそうです。


I went in the part first day at Kabukiza noon yesterday. It was the first day in the serious heat and clear sky, and I celebrated happily. It takes "Gosho no Gorozou" for evening performance this month, so two ways to the ring are arranged and are magnificent.
 
When he talked in order, Shoroku got excellent excellent results by Chijimiya Shinsuke of his appearance in a new character by "Meigetsu Hachiman festival" at the beginning of the part at noon first. Sanji of Ennosuke who strengthens his defense again is also favorable. Shoroku, first, how many, but, the naive youth way is good, and right of the blaze and the sitting position of Hitomi who expressed the sincere character just as it is is wonderful. More tragedy in the second half stands out so that the affection which is the Platonic about which he informs Fukagawa geisha and Miyokichi (Emiya) is very refreshing, and also tends to empathize with him, and Shoroku completes a pure and artless Shinsuke image. The clause that it was very excellent especially hangs a Japanese half-coat on Miyokichi quietly, and which will look and fan a wind with a fan easy patiently. Ikeda-Daigo is to the extent the one drawn as Romain Taisho seems if they weren't also such ideal man like Shinsuke as well as Miyokichi's image of women. The place where I'm enthusiastic about love and kill and wound Miyokichi during the second half and a torrential downpour of this water is also vigor enough. The fatherhood and a performance of Mijiro eye were the impassioned performance as if I revive. The part jackpot of Shoroku and noon.

It was found here and there so that whether it was for the first day didn't include words a little but you exert yourself, and Emiya is hoping to want you to model Miyokichi like this Edo edition Manon Lescaut well. Ennosuke in Miyoshi is also sexy, and it's good handsomeness. Of fish Sou in saruya, Takesaburou's wife bamboo and dragon green, Kamezou Bando of the lord role gives up and he's good acting respectively. Shounosuke, ivy Shounosuke and the capital way (His geisha was graceful and good-looking.) made an impression on Kichigorou and Choujuurou of Kichisaburo of a professional male entertainer and middle Gosuke again.
 
The "Ukiyoburo" which continues and is a performance of Ennosuke's sawashaya. The stage where this is also Kabukiza at will, Masakichi of Ennosuke who moves in a lively way is excellent. The combination to which seed Shounosuke of a slug is preferred beautifully, too. Yuya as "of ki, with the selling point of, hot water" pays its respects to a performance of sawashaya neatly, and is also wonderful, isn't it? When "I put up a sail for kunuhira ship  chaser, and, SHURASHUSHUSHU" and Tokiwazu accompaniment music begin to sing, the inside of the hall also rises quickly. I don't think for Ennosuke who scatters salt on a slug and makes them dispersed, and it's clapping from the inside of the hall. Very warmly, I act like Ennosuke's floral actor in the inside and also make them feel substantiality of his recent years here by the dance for which the excellent body ability was utilized.
 
And the best performance play of noon is "Gosho Zakura Horikawa youchi  Benkei messenger from the shogunate to daimyo". The workmanship by which Musashibo Benkei of Kichiemon said the size of its scale and excellent of the good skeleton and excelled. Of a way to the ring, tension runs quickly. When a big body of Kichiemon who did kumadori advances 'hanamichi' towards a wig of big chestnut in case, a big clamor has occurred from the inside of the hall. It floods affection and Kichiemon is performing the legend to which the only weak point says that my good-looking daughter and Shinobu (Yonekichi was graceful and pretty!) came by excellent modeling for Benkei wealthy in foresight and prowess, too. Kichiemon's wonderful place, everywhere, I have that, but the deep emotion which can be called nothing and the form that the grief is shown are excellent by the situation which explains a rule of "sanbou" to KYOUNOKIMI(the Yonekichi two role). The last big cry is also bold and, I complain of parent affection ardently and squeeze feminine tears of the whole audience.

OWASA of Jakuemon's appearance in a new character is also the excellent workmanship. The woman's feelings which carry Shinobu and drive expectation in reunion with "the page who doesn't also know a name" were revealed by a healthy manner story. The fine example by which Shinobu of Yonekichi is this time by far the most. These beauty and prettiness are the assets valuable for Harimaya theatre group. Kariya princess of"SUGAWARA" would like also to HINADORI of "Yoshino-gawa" from him from now on and if possible, would like to see kumonotaemahime of "Narukami". Chamberlain Taro of Matagorou and steady acting and i which is Komazou's wife flower again are meek, a stage, I worked. I'd like to make it a judgement after evening performance will be also seen but it's apparent first that the part must-see at noon is "Benkei messenger from the shogunate to daimyo".
 
Evening performance also has complete set of Koshiro, Nizaemon and Matsuya this month, and it seems to be a very full stage. It seems to be every day when I go to Kabukiza again.