快読日記

日々の読書記録

「あしたも着物日和」近藤ようこ

2010年07月14日 | 漫画とそれに関するもの
《7/12読了 徳間文庫 2010年刊(2006年に徳間書店から刊行されたものに加筆) 【エッセイ漫画 着物】 こんどう・ようこ(1957~)》

わたしの亡くなった祖母(明治生まれ)は、いつも着物姿でした。
印象としては、洋服より機能的でかっこいい、しかもラク。
朝の身仕度もあっという間です。
でも上品なお婆さんを想像しないでください。
着崩した襟に日本手ぬぐいを引っ掛けて、くわえ煙草でガンガン毒を吐くので、かなりの嫌われ者でした。
青島幸男のいじわる婆さんのリアル版みたいなものです。

それはともかく、
昨今の女子(非ギャル)の着物ブームは、いわゆる「ていねいな暮らし」への憧れなのでしょうか。
辰巳芳子の本などにも感じることですが、
昔の人があたりまえにしてきたことが、今や「憧れの暮らし」なのかもしれません。

かくいうわたしも十数年前から、古着をポツポツ買い込んでいますが、
本当にたま~にしか着られないので、せめてもの楽しみに、こんな本をニコニコしながら読んでます。
しかも大好きな近藤ようこだしね。

そんなわたしをあの世から見てたら、婆さんはなんて言うでしょう。
聞いてみたい気もするけど、すごい毒舌女だったので、想像するのも怖いです。