助手 「ベンツからハイブリッドが出ましたね。」
所長 「Sクラスのハイブリッドじゃな。」
助手 「はい。これまでハイブリッドと言えば日本車の独断場だったわけですが、いよいよ海外メーカーも追随してきましたね。」
所長 「どのメーカーも開発は前から進めとったじゃろうし、これからどんどん出てくるんじゃろ。確かBMWも来年出すって発表しとったじゃろ。」
助手 「そうですね。これまで欧州メーカーってディーゼルが中心でハイブリッドには消極的だったじゃないですか。やっぱりハイブリッドの方が優れてるってことですかね。」
所長 「うーん、どうなんじゃろうな。既存のガソリンやディーゼルエンジンでもまだまだ改良の余地があるじゃろうし、ハイブリッドでないとダメとは言えんじゃろうな。ま、いずれは化石燃料に頼らんでいいEVや燃料電池なんかのクルマが主流になるんじゃろうけど、まだまだ先の話じゃ。」
助手 「そうですか。」
所長 「ベンツにしたって、ハイブリッドを中心に据えるんじゃなくって、クリーン・ディーゼルやEV、燃料電池なんかを同時に進めとるじゃろうしな。それにハイブリッドは北米対策の意味合いが強いんじゃないか。」
助手 「そうかもしれませんね。」
所長 「ヨーロッパ・メーカーって、ハイブリッドは過渡期のニッチ商品という認識のところが多いようじゃけど、北米や日本の売れ行きを見とったら手をこまねいてもおれんのじゃろ。確かベンツとGM、BMWの3社でハイブリッド開発の技術提携をしとったから、来年出るBMWもおんなじシステムを採用しとるのかもしれんがの。」
助手 「ああ、なんかそんな話ありましたよね。」
所長 「まぁ、この分野ではトヨタが10年先を行っとるから性能的にはまだまだじゃろうけどな。」
助手 「ですよね。ベンツのモーターにしたって補助的なモノのようですし、LS600hなんかと比べると見劣りしますしね。」
所長 「ま、ベンツのハイブリッドは高性能化よりもあくまでも燃費やCO2排出量の削減が目的なんじゃろうけどな。」
助手 「そう言えばラグジュアリー・クラスでナンバー1とか言ってましたよね。」
所長 「ま、それにしたってLSにGSが積んどる450hをラインナップすれば、即逆転するんじゃけどな。」
助手 「高性能に振ったLS600hよりも合ってるかもしれませんね。」
所長 「いずれにせよ、これまでの蓄積がある分、トヨタがイニシアチブを握っとるのは間違いないじゃろ。」
助手 「ですね。」
所長 「ただベンツの場合、レクサスと比べてどうのってあんまり気にするお客はおらんじゃろうけどな。」
助手 「そうかもしれませんね。」
所長 「ようはベンツのラインナップにハイブリッドが選べるようになったというのが重要なんじゃろ。」
助手 「そうですね。燃費がよくなって、ガソリン代がいくら安くなるって計算するヒトは、初めからSクラスなんて乗らないですからね。」
所長 「それよりも環境にいいクルマに乗ってるっていうのがステイタスになるんじゃろ。」
助手 「リッター当たり11.2kmの燃費が環境にいいっていうのもどうかと思いますけどね。」
所長 「何と比べるかなんじゃろうな。ノーマルのS350と比べれば、リッター8.6kmが11.2kmになるわけじゃし、環境性能が高いって言えるじゃろ。」
助手 「まぁ、そうですけど。」
所長 「それによって100%の減税が受けられるんじゃから、日本政府公認のエコカーと言っても差し支えないわけじゃ。」
助手 「なんか納得いかないですよね。税金の額って排気量や価格で決まりますから、デカいクルマほど減税額が大きくなるんですよね。ベンツのハイブリッドだと70万ぐらいの減税なんですよ。」
所長 「リッター38kmのプリウスの減税額が14万4,500円じゃからベンツの方が5倍近く得じゃな。」
助手 「いっそのこと、重量区分じゃなくって単純に燃費の数値だけで減税の適応を決めればいいんじゃないですか。例えばリッター30km以上が100%減税で20km以上が75%、15km以上で50%とか。」
所長 「ま、その方が環境にはいいのは間違いないじゃろうな。」
助手 「でしょ。」
所長 「じゃがそんなことしたら、ただでさえプリウスとインサイト以外はコンパクトカーと軽自動車しか売れとらんのが、余計に差が広がってしまうじゃろうが。そもそも減税の目的は景気対策なんじゃ。もっと言うと危機に面した自動車メーカーに国が間接的に金を投入しとるんじゃ。売れる車種が偏ってしもたら、かえって悪くなってしまうじゃろうが。」
助手 「・・・・でも今の減税も十分偏ってますけどね。輸入車にはほとんど適用されませんし。」
所長 「ま、その辺は声のデカいとこに有利になっとるんじゃろうな。じゃが今のやり方以外でいい方法がないんじゃったら、受け入れるしかないじゃろ。メーカーも消費者も上手く立ち回って恩恵を受けられるようにするのが得策なんじゃないか。」
助手 「うーん、難しいですね。」
所長 「ま、70万安く買えると言っても1,000万以上するわけじゃし、ワシらには縁のない話じゃけどな。」
参考資料
メルセデスベンツ・ハイブリッドロング(メルセデス・ベンツ日本株式会社)
レクサス LS600h(轟クルマ文化研究所)
景気対策その2(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「Sクラスのハイブリッドじゃな。」
助手 「はい。これまでハイブリッドと言えば日本車の独断場だったわけですが、いよいよ海外メーカーも追随してきましたね。」
所長 「どのメーカーも開発は前から進めとったじゃろうし、これからどんどん出てくるんじゃろ。確かBMWも来年出すって発表しとったじゃろ。」
助手 「そうですね。これまで欧州メーカーってディーゼルが中心でハイブリッドには消極的だったじゃないですか。やっぱりハイブリッドの方が優れてるってことですかね。」
所長 「うーん、どうなんじゃろうな。既存のガソリンやディーゼルエンジンでもまだまだ改良の余地があるじゃろうし、ハイブリッドでないとダメとは言えんじゃろうな。ま、いずれは化石燃料に頼らんでいいEVや燃料電池なんかのクルマが主流になるんじゃろうけど、まだまだ先の話じゃ。」
助手 「そうですか。」
所長 「ベンツにしたって、ハイブリッドを中心に据えるんじゃなくって、クリーン・ディーゼルやEV、燃料電池なんかを同時に進めとるじゃろうしな。それにハイブリッドは北米対策の意味合いが強いんじゃないか。」
助手 「そうかもしれませんね。」
所長 「ヨーロッパ・メーカーって、ハイブリッドは過渡期のニッチ商品という認識のところが多いようじゃけど、北米や日本の売れ行きを見とったら手をこまねいてもおれんのじゃろ。確かベンツとGM、BMWの3社でハイブリッド開発の技術提携をしとったから、来年出るBMWもおんなじシステムを採用しとるのかもしれんがの。」
助手 「ああ、なんかそんな話ありましたよね。」
所長 「まぁ、この分野ではトヨタが10年先を行っとるから性能的にはまだまだじゃろうけどな。」
助手 「ですよね。ベンツのモーターにしたって補助的なモノのようですし、LS600hなんかと比べると見劣りしますしね。」
所長 「ま、ベンツのハイブリッドは高性能化よりもあくまでも燃費やCO2排出量の削減が目的なんじゃろうけどな。」
助手 「そう言えばラグジュアリー・クラスでナンバー1とか言ってましたよね。」
所長 「ま、それにしたってLSにGSが積んどる450hをラインナップすれば、即逆転するんじゃけどな。」
助手 「高性能に振ったLS600hよりも合ってるかもしれませんね。」
所長 「いずれにせよ、これまでの蓄積がある分、トヨタがイニシアチブを握っとるのは間違いないじゃろ。」
助手 「ですね。」
所長 「ただベンツの場合、レクサスと比べてどうのってあんまり気にするお客はおらんじゃろうけどな。」
助手 「そうかもしれませんね。」
所長 「ようはベンツのラインナップにハイブリッドが選べるようになったというのが重要なんじゃろ。」
助手 「そうですね。燃費がよくなって、ガソリン代がいくら安くなるって計算するヒトは、初めからSクラスなんて乗らないですからね。」
所長 「それよりも環境にいいクルマに乗ってるっていうのがステイタスになるんじゃろ。」
助手 「リッター当たり11.2kmの燃費が環境にいいっていうのもどうかと思いますけどね。」
所長 「何と比べるかなんじゃろうな。ノーマルのS350と比べれば、リッター8.6kmが11.2kmになるわけじゃし、環境性能が高いって言えるじゃろ。」
助手 「まぁ、そうですけど。」
所長 「それによって100%の減税が受けられるんじゃから、日本政府公認のエコカーと言っても差し支えないわけじゃ。」
助手 「なんか納得いかないですよね。税金の額って排気量や価格で決まりますから、デカいクルマほど減税額が大きくなるんですよね。ベンツのハイブリッドだと70万ぐらいの減税なんですよ。」
所長 「リッター38kmのプリウスの減税額が14万4,500円じゃからベンツの方が5倍近く得じゃな。」
助手 「いっそのこと、重量区分じゃなくって単純に燃費の数値だけで減税の適応を決めればいいんじゃないですか。例えばリッター30km以上が100%減税で20km以上が75%、15km以上で50%とか。」
所長 「ま、その方が環境にはいいのは間違いないじゃろうな。」
助手 「でしょ。」
所長 「じゃがそんなことしたら、ただでさえプリウスとインサイト以外はコンパクトカーと軽自動車しか売れとらんのが、余計に差が広がってしまうじゃろうが。そもそも減税の目的は景気対策なんじゃ。もっと言うと危機に面した自動車メーカーに国が間接的に金を投入しとるんじゃ。売れる車種が偏ってしもたら、かえって悪くなってしまうじゃろうが。」
助手 「・・・・でも今の減税も十分偏ってますけどね。輸入車にはほとんど適用されませんし。」
所長 「ま、その辺は声のデカいとこに有利になっとるんじゃろうな。じゃが今のやり方以外でいい方法がないんじゃったら、受け入れるしかないじゃろ。メーカーも消費者も上手く立ち回って恩恵を受けられるようにするのが得策なんじゃないか。」
助手 「うーん、難しいですね。」
所長 「ま、70万安く買えると言っても1,000万以上するわけじゃし、ワシらには縁のない話じゃけどな。」
参考資料
メルセデスベンツ・ハイブリッドロング(メルセデス・ベンツ日本株式会社)
レクサス LS600h(轟クルマ文化研究所)
景気対策その2(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます