TodaiCruiserGyosyu -東大ヨット部クルーザー班仰秀's Blog-

世界選手権出場を目指し、毎週土日に三崎で練習するクルーザー班。
練習報告を軸に、部員の生活を記事にしてます。

2010年FR③

2010-05-18 15:40:03 | レース報告
 このブログの訪問者数の少なさに安心と不安が入り混じった複雑な気持ちです。まぁ書きたいこと書けるのでいいかも。このブログ、あっしにとっては反省用なので新入生見てないほうがいい…かな?哲のレシピが最近更新されないなぁ。
 前置きで引き伸ばしても仕方ないので、ここからはもしお暇でしたら死にたくなるようなヘボタクトが詰まった3レースをお楽しみください。なかなかここまでヘボいのはレアものです。二度とやりません。

 1レース目。ラインが極端に下有利だったのでスタートは下狙い。ですが微風で沖は潮が強く、左海面(陸寄り)を使いたかったのでスタートでは無理をせず、フレッシュを掴みにいくことを優先。のはずだったのですが…スタートポジションが決まりきらず並びなおしに失敗、艇団の上ではあったものの二列目でスタート(この辺は石川、中山がそのうち書いてくれるでしょう)。

 仕方ないので逃げタックを打ったところ、上にいたのは月光、スリーボンド、リップルというそうそうたるメンツ。我がチキンハートは揺らぎ始めます。「この3艇がこっち来るってことは何かあるんじゃ…」「これ、左に出さずに沖に出した方がいいんじゃないの…?」「左に行ってもどうせただでさえ後ろスタートの上にタックロス二回分で、猛烈な数の左艇団の後塵を拝するだけだしなぁ…」そのまま右へ。結果はGPSをご覧ください。
 しかし少しいったところで流石に異変に気づきます。「これは、ヤバイ。どう見ても左が伸びてる。ちくしょう」。リップル返したところで既にヘッダーが入り始めていましたが、もうチョイ粘って更なる右振れを待ってからタック。ここでチキンハートの割には大胆戦略。左に伸ばした艇団を受けない手はないのに、受けないことに。そんなに左に振れる確信があったわけでもなかったと思うのですが、なぜか艇団の後ろを切って左へ行く。意味、不明。ちなみに艇団の後ろを切りながら猛烈に後悔していたことは良く覚えています。結果はGPSをご覧ください。

 一下はとにかく左振れの確信が今度こそあったので、右海面へ。振れてきてるから前の沖出しした船はオーバー、左へ行った船はオサラバと調子に乗って早めに返し、さぁ差は詰まってくるはずだ…と思いきや予想外の大振れ。方向はあっていたのですが振れ幅のヨミ甘し。余裕→右端→行きすぎになるまで3分とかかりませんでした。痛恨のオーバーセール。

 二上は今度こそ左に行こうかとも思ったのですが、そもそもダウンでオーバーセール続出になるほどの左振れ。右に少しは戻るんじゃないかという淡い期待と、ポートロングでしかもブローが右海面に偏っていた、という事実にすがって右出しを選択。右に振れてきていた一瞬で左に返せば抜けたんじゃ…とミーティングでは後悔したのですが、よくよく考えてみればスタボのあのスピード(完全に潮によるものです)で前を切れるはずもありませんでした。1分くらい良く分からない相談をクルーにもちかけている間に振れ戻って純粋な位置としても向こうが前。右寄せも兼ねて結局タックをうったものの、後ろを切ったらレース終了なので少し寄せてもう一度タック。意味わからないと思ったら正解です。6艇身近くムダにしており、ひどいの一言。詳しくは動揺の過程が見て取れるGPSをご覧ください。ヘタすぎて思い出すのが苦痛になってきた。

 上マーク付近でVicky、スリーボンドを抜いてどうにかビリ回避。本当にひどいコース。13位。


 2レース目。超ポートロングコース、激下有利のラインながらもスタート強行。風は1レース目よりもあがって4~5mくらいという状況。「どうせ二列目なら下にいたほうがマシ」という後ろの意見を採用して下へ寄せることに。案の定二列目スタート(石川、中山お願いしま)で、ギリギリ切れると踏んでThe Spirit of Nishimotoとだぼはぜの間を切りに行くことに。ヨミ甘く、切れずにプロテスト沙汰。あそこでリスキーなタックをうちに行く必要はなく、だぼはぜまでかわしてから上でタックしたほうが良かったのは言うまでもありません。関係者の皆さん、すみませんでした。

 前レースの教訓からプランどおり左だしを敢行。これ自体は当たって、一上ではスタートどんけつにも関わらず既に4艇を後ろに抱えてマーク回航。一下は当然のごとく一本、回った瞬間からオーバーセール気味というコースだったので波乱なし。二上も既に1本、乱れた海面を延々走るのを避け、少し左に出してからずっとポートを走る。途中、反対側からスタボで来たスピーディーブルーを避けようとなめたところ、スピーディーブルー下受け。これにやられてずるずるとスピーディーブルーの下へと落ちていってしまい、多少落とし目に走ってブランケは抜けたもののこのときの遅れが響いて下マークまでは後ろを走っていたSARASAに抜かれる。マークチェンジがないためダウンも波乱なし。12位。


 3レース目。風上がって7,8mくらい。下有利ライン。ポートロングのコース…スタート直後にオリーブとスピーディーブルーが帰港し、13艇参加。スタート失敗で二列目ながら、上記の下二列目マシ理論により実は既にこのとき後ろに4艇かかえてスタート。Vickyの後ろを切ってポートスタートしたので、とりあえず少々の右振れとスピードでビッキーの前を切れるタイミングを見計らって左艇団に寄せるためタック。右に出し切るリスクも軽減できて一石二鳥。ここで本来なら左艇団を受けてもう一度右へ戻すところだったのですが、中山との連携が上手く取れずスリーボンドとアンカーズをやり過ごしてしまう。デッキ上のコミュニケーション不足は主に船を直接走らせていないタクティシャンにあるので、ここは中山に苛立ちを表したものの自分の責任でした。。猛省。下であわや先行しそうなPinkkissより先に右へ返し、何とか上マークでスタボポートで逆転回避、ギリギリ前へ。

 一下は一本につき波乱なし。スリーボンドが上回航で多少ロスしている間に差を縮め、下マークではぴったり後ろにつけて回航。というと綺麗に聞こえますが、回収するタイミングが遅く、本当は先行艇が回航に失敗していなかったら下につけるハメになったかも。。ジャイブ前か、メキシカンくらいでとっとと回収してスピード調整しておくのが正解でした。

 二上はややリスキーであることを承知で左へ。スリーボンドに勝ちにいきたかったのでとりあえず荒れた海面、乱れた風から出てスピードを得る目的。それに加えていくら風があるとはいえ潮で少しは艇速に差が出るのではないかという期待も込めて。どのみちポートロングのコースなので、前を走る月光がかえすのを待ってタックしても大して後続の艇団とは離れず、比較的リスクにはなりにくいだろうという思惑もありました。計画通り月光に合わせる形で右へかえす。先に右だししていたピンクキスの前を切って一安心。ですが差は変わらず、「スリーボンドとも変わっていないんじゃ…」と思っていたところ、案の定スリーボンドとミート(GPSで見るほどウチは前ではなかったようです)。ここで突っ込んでこられたらなめるつもりでしたが、下受けされたため何とか「スリーボンドを抜く」という名目は達成。レイライン手前で一旦右へ返してスピード差で抜いたアンカーズの前を切るも、ここで「あわや入れるか…」という希望を捨ててとっととかえしてアンカーズをロックすべきでした。レース展開の把握ができておらず、甘すぎ。
 危うくアンカーズに先行されそうになるも、アンカーズの内側にかえすスペースがあり、スリーボンドの目の前で返して上マーク回航。マーク付近でスピントラブルに見舞われるスリーボンドを尻目に余裕のフィニッシュかと思われましたが、スリーボンドの落とし角に一同呆然。それでも無事に下マークまで辿り着き、リップルがリーチングレグでジブながら怒涛のごとく下からジュノアのピンクキスを抜き去る姿に唖然としながらフィニッシュ。5位。最後に勝って何より。

 なおこのレースに散々登場してきたスリーボンドはどうもリコールだった模様。相当ライン近くを流していたのは記憶していますが、これを知っていればもう少しレース展開がラクだったかもしれません。X旗が降りていないのを確認しなかったのは失敗でした。確認したからといってスリーボンドがリコールであるかどうか確信を持てたかは別としても、X旗がどうなっているかくらいは知っておいて損はありませんでした。


 今回のレースは、久々のレース参加と新勧ですっかりぼけていた感覚を取り戻すのにはとてもいい機会でした。レイラインをきっちり見切る、自分のプランを守る、リスクをとらない、とったリスクは回収する、リカバリする、しっかり連携をとる…etc。とりあえず関東選手権へ向けてもう2回練習があるので、新勧もしながらきっちり他の船とレース練習もしていこうと思います。

 法学部やべー院試やべー卒業やべー。F君ではありませんが、真面目にブログ書くと疲れる。ヘボタクトレース書くと余計疲れる。サンズ負けて更にへこむ。そして予想外に時間かかってガッコ行きそびれたアル。どーすんべ。

P.S. 某君の勇姿、TVつけるところまでが限界でその後寝てしまったあっしには見られませんでした。Hさんまで見たところから記憶がとんでおります。むぅ。これからビデオで楽しもうかと。

P.S.2. 取り急ぎ若干の変更を加えました。不快に思われた方、失礼しました。