TFU卒業式にあたって 

2012-03-23 15:34:20 | Weblog
本日、TFU国見キャンパスにて卒業式が挙行されました。
卒業生の皆さん、おめでとうございます!!

和田監督より、卒業生のみなさんへ餞のメッセージをいただきました。


【TFU男子ハンドボール部「チーム関口」卒業生の門出に向けて】


「チーム関口」の四年生は、東北福祉大学の学生として四年間の時間・空間・人間との関わり合いを通して、社会で活躍する基本的態度・志向性を培ってきました。

 四年生になった途端に発生した東日本大震災という過酷な現実に向き合わざるを得なかった諸君の学びと諸君からの我々の学びを振り返りつつ、TFU男子ハンドボール部の歴史に著しい進化と発展を刻んでくれた諸君の実践に感謝の念を抱いて、お祝いの言葉を申し述べます。


 震災は、耐え難き辛苦と多大の解決困難な課題を与えました。あまりにも被害の実際が広汎かつ複雑であるため、これまでの理論知・経験知では対応できないことが多すぎます。しかしながら、被災の現地には悲惨な現実を受け止め、絶望的状況から希望を産み出そうとする姿があります。さらに、人に思いを馳せ、人により添い、絆を求める姿があります。これこそ福祉の原点であり、福祉を学ぶ者の立ち位置です。ゆえに「チーム関口」はこの一年間、トレーニングの時間を削りながらも、東北福祉大学の学生として現地での学びをも積み重ねてきました。

 また、震災は、解決への方途が未知ながらも、諸現実に向き合い、乗り越えようとするなかで生成される人間の未開の力をも知らしめようとしているように思えてなりません。まさに今、チームコンセプト“反省的実践”による新たな挑戦が求められると思います。


 勝利の追求にはいかなる結果になろうとも必ず終わりが来ます。確かに「チーム関口」は大きな機会を逸したかもしれません。しかし、その過程で学び、つかみ、培った結果は二度と消えることなく、明日からの困難な現実を切り拓いてくれる確実な源となります。そして、これからの人生の至宝です。


 すでに新チームがスタートしています。これまでも多くのチーム改新がありましたが、「チーム関口」ほど、次世代へ強固な精神性と課題解決への実践性を与えてくれた世代は無いと思います。間違いなく、新世代は「チーム関口」からの学びを実践し、勝利の希求による自己の探求をこれまで以上に深め、さらなる高みを具現化してくれると思います。そして、TFU男子ハンドボール部の歴史に無い新たな近未来が現れるとしたら、それはまさに「チーム関口」が導いてくれた成果です。


二度と消えないTFU男子ハンドボール部の看板を生涯背負い続けるという気概と誇りを抱きはじめた門出に心から祝福を申し上げます。
 卒業生諸君、ご卒業おめでとう。


平成二十四年春 吉日
東北福祉大学 男子ハンドボール部
監督 和田明人

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