戯言備忘記録~A target of a licensed tax accountant~

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「株式会社病院」開設へ、神奈川県が初の特区申請

2005-05-20 12:58:15 | 時事ネタ
いよいよ医療の現場にも「株式会社」が入ってくるかもしれません。
株式会社は営利目的のために存在するので、公共物である病院の運営はダメだ!というのが、
参入障壁でした。営利を追求するあまり医療の質が落ちることを危惧してのことです。
色々と裏もあるそうですが、僕が担当している病院の院長先生の話では、
「表向きは株式会社はダメということになっているが、実際の現場はそうじゃない!
個人医院や医療法人でも、経営が行き詰ったら、どこかに助けてもらうことになり、
その助け舟を出すのがとある株式会社で、そこが入ってくると今までの院長達は雇われに成り下がり、
実質的にその会社が病院の経営権を握る形になっている病院がいくつもある。」
ということでした。世の中そんなものだよな~って思った話でした。

営利を追求するとなると、社団法人である医療法人には不可能です。
だからみんな関連会社を作って、そこからモノを仕入れたり、リースをしたりして、
関連会社が儲かる仕組みを作ってきました。そこにもやはり無理があるもので、
昨年春くらいに関西で医療法人の絡んだ大きな脱税事件がありましたよね。

今回の構造改革特区の「病院の株式会社化」の申請は特別な技術を
持っている病院の場合のようですが、これが実現すれば、
将来的には社会保険診療を行う病院にも株式会社化の道が開けるかもしれないですね。
う~ん、今後どうなることやら(^^;。

以下、読売新聞より
神奈川県は19日、株式会社による病院などの開設を可能とする構造改革特区の認定申請を
行ったと発表した。
 バイオ技術を使った高度な美容外科医療を行う施設が対象で、全国初の申請。認定されれば、
来年夏にも“株式会社病院”が誕生する。
 脂肪組織にある細胞を使い、組織を増大するバイオ技術を駆使して、乳がん治療で切除した乳房の
再建などを行うという。既に、細胞治療技術の開発などに取り組む東京都内のベンチャー企業から
横浜市での診療所開設の要望が出ている。
 医療法では、営利目的の病院と診療所の開設を認めていないが、昨年10月、公的医療保険の対象と
ならない自由診療で、遺伝子治療など「高度な医療」に限り、構造改革特区での株式会社の病院などの
開設が可能となった。

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