ばぬあ通信 ―バヌアツ共和国 青年海外協力隊活動記―

青年海外協力隊としてバヌアツ共和国タンナ島で小学校教諭として2007年から2年間活動しました。未知の世界をあなたへ☆

no.16 11.14 タンナでの食生活

2007-11-14 12:04:40 | Weblog
こんにちは!ご無沙汰しております(^^ゞ
タンナへ来て2週間強、ここでの暮らしにもずいぶん慣れてきました。道を歩くと「Tetsuya!」と声をかけられるようにもなったし、顔見知りの人も徐々に増えてきました。(首都とは違いなぜかマン タンナには”Ketsuya”と呼ばれることはあまりありません。うれしいことですが、なぜでしょうか??うーんわからない(^^ゞ))先に申しておきますが、no.16はとんでもなく長くなってしまいました!時間のあるときに、どうぞ最後までお付き合いください。

前回、我が家についてお伝えしたので今日はタンナの食料事情と私の食生活についてお伝えしようと思います。タンナでもアニワと同じようにぶっかけにしたお米が普通に食べられていますが、やはり主に食べるのは芋で、茹でてそのまま食べたり、すって蒸し焼きにしたラップラップなどの郷土料理(こちらではアイランド カカエと言います。)のようです。ちなみにビスラマ語では食べ物も食べることも”Kakae(カカエ)”と言います。

タンナにもレストラン(というよりは大衆食堂といった感じです)が数件あり、昼時はそこで食べることもできます。ただ、昼のみの営業なのと私の住むロカタイ村からはレストランのあるレナケルという村までは歩いて40分くらいかかるので朝、夕の食事は自分で作らなくてはなりません。我が家にはキッチンはないので、最初の2,3日はどうしようかな~とのんびり考えていたらロカタイ小学校の先生が次々に食事を持ってきてくれました!!それだけでもありがたいのに、ガスボンベとコンロを買ってきてくれるとのこと!!アニワにはガスはなかったので、ガスがあること自体に少し驚きました。んが!ガスは売り切れていて、次の船が来るまでは手に入らないということでした。タンナのみの話ではありませんが、バヌアツでは欲しいと思ったものはすぐ買わないと次それにいつお目にかかれるか分からないのです。特にタンナは離島なので、船が来た後が買い物のチャンス!店の商品がぐっと増えます。「欲しいと思ったらすぐ買う!」これがバヌアツ流の買い物法です(^^)v

火は使えないけどまあ次の船を待つかな、なんて考えていたら、先生達が何やら私に話しかけてきました。「キッチンが欲しいか?」「???Yes,Yes!」よく分からないまま返事をしたら、最上級生の8年生数名とヤブットという若い先生が手際よくあっという間にうちの隣にキッチンを作ってくれました!!とても驚いたし、とてもうれしかった!!そして他の子ども達は薪を集めてきてくれて、その日のうちに立派なキッチンが出来上がったのです!翌日にはキッチンの中に敷くサンゴを子ども達が海から持ってきてくれました。おかげでキッチンは離れのようなとても居心地のいい空間になりました♪今では料理も一日の楽しみの一つです(^^♪
だいたいいつもお米を炊いて、鍋に野菜や缶詰を入れて煮て、スープを作っています。日本では缶詰は非常食としてだったり、補助的に食べるのが普通ですが、ここでは主食の一つとしてよく食べられています。その理由の一つは冷蔵庫が普及していないということがあげられるのではないかと思います。最初は食材の特徴が分からず、実験的に料理をしていましたが、食材がいいのかいつもおいしい!!毎日キャンプをしているようで楽しいです(^^)v

私が今まで食べたもので一番驚いたのは「小鳥」。
いつものように私が料理をしていると4年生のフレッドと言う男の子が遊びに来ました。前の日に職場の同僚にバナナ(甘くない料理用のバナナ)をもらったので、その調理法を教えてもらっていたら、フレッドがポケットからおもむろに何か小さいものを取り出しました。(*_*)!?それは小鳥です!!すでに毛はむしられていたので何の鳥かは分かりませんがパチンコで撃ち取ったとのこと。貝でお腹を開き内臓を出して、そしてそれを焚き火の上に直接置き焼きます。見事な姿焼き。そして私に食べろと言うのです。最初は小さな足から・・・だんだん上に上がってきて、お腹にはレバーがぎっしり。「頭は?」と聞くと食べられると言うので全部いってみました。味は・・・おいしい(^^ゞ骨ごとバリバリ食べられるし、なかなかコクのある味です。結論。小鳥はうまい!朝になるとうちの屋根にたくさんの鳥が来てうるさいので、そのうち食べてやろうと思っています(^^ゞ

タンナでは月曜と金曜に牛を絞めて肉の販売を行います。今週の月曜日についにその牛肉を買うことができました!!ちなみにビスラマ語では牛のことを”Buluk(ブルック)”といい、タンナでは牛肉のことを”fresh meat(フレッシュミート)”と呼びます。牛肉はいつも絞めたてのものを食べるのでこう言うのではないかと思います。肉は部位に関係なく袋に詰められて売られています。ビニール袋に入った牛肉を選ぶのですがよく分からないので一番手前のものを買いました。そして肉は絞めたばかりなのでまだ温かい!!!この国では牛肉が一番安く、その次が鶏肉、ブタは神聖な食べ物で特別なときにしか食べません。もちろん我が家には冷蔵庫などないので、その日のうちに料理することにしました。牛肉とにんじんとキュウカンバーとマニョックというサツマイモに似た芋を鍋に入れ大量のスープを作りました。なぜかこちらの肉は煮ると大量のあくが出ます。その原因について先輩隊員と話したのですが、「新鮮すぎるんじゃないの?」「そうですね♪」という結論になりました(^^ゞ味は・・・うんまい\(^o^)/!!肉の部位はフィレだったようで、長い時間薪をくべながら煮たかいがあってやわらかくておいしい♪また金曜日に牛肉が買えたらいいなと思っています。

今週は8年生にバヌアツ初の試みであるらしいナショナルエグザムという国の統一テストがある関係で、火曜水曜木曜は仕事がありません。そこで昨日、いっちょ家の裏に畑でも作ろうかい♪と思って学校のスコップを借り、穴を掘っていました。そしたら茂みの中から大男が出てきて「何してんだ?」って聞くので「畑作って野菜をつくるつもり」と答えたら、やめろと言います。 「???」と思っていたら、「近くのうちの畑をお前にやる。」と!!畑は道を挟んで反対側にあり、たくさん野菜があり、好きなのをここからとって食べていいと言います!!彼は私の勤める学校のマラという先生のお父さんでディクソンといい、うちの裏に畑を作るのは大変な作業だし、彼の畑はちゃんと囲いがあってブタとかニワトリに食べられる心配もないからここを使っていいと言ってくれました\(^o^)/ラッキー!!そしてその日はニラをたくさんもらったので、例のスープに足してまた煮てみました♪ビンゴ!これまたおいしい(^^)v

その後も彼のうちで夕ご飯をご馳走になったりととてもよくしてもらっています。学校の先生をはじめ、みんなとてもよくしてくれていますが、ディクソンはなぜか一緒にいてとても居心地のいい人です。近所の人たちに私を"San blong mi(私の息子)"と紹介してくれ、いつでも遊びに来いと言ってくれます。お母さんも洗濯物を持ってくれば洗濯してくれると言ってくれました。もちろん自分のことはできる限り自分でするつもりですが、何か分からないことがあったときに助けてくれる人がいるということはとてもありがたいことです。同僚の先生達や、隣に住んでいるのマーガレットという先生もとてもよくしてくれますが、彼女は休日は自分の村へ戻っていていないので週末は学校の敷地内は私一人になります。いつでも頼れる人が近くにいるというだけで安心感があります(^o^)つくづく人に恵まれているな、と感謝せずにはいられません。この恩返しがしっかりできるだろうか。まだ本格的に活動はしていませんが、2年という時間は短い。準備を怠らず、2年後しっかり成果を上げたいと思います。明日も学校がないので畑へ行ってキュウカンバー(日本のよりも大きいきゅうり)とチンゲンサイの種をまいてこようと思っています(^^)v収穫が楽しみです♪

タンナへ来て2週間が過ぎ、言葉もずいぶんできるようになってきました。ただ、やはりローカルラングレッジは未だによく分かりません。
ローカルラングレッジも大切ですが、活動を円滑に進めるためにもまずはビスラマ語をしっかりと身につけたいと思います。

ではまたお会いしましょう。Imam!(タンナ島西部の方言でSee you!)

写真はとある日の夕食。ご飯、野菜とツナのスープ ケチャップ仕立て、もらったサザエ(これはこの日だけの特別メニューです(^^ゞ)。そして我が家とキッチン、キッチンの内部です。なかなかいいでしょ♪

no.16 11.14 画像1

2007-11-14 12:02:06 | Weblog
我が家の玄関とキッチン。キッチンの前にある黒いバケツはスイム(水浴び)ようのバケツです。日光で効率よく水を温めるためにラッカーで黒く塗りました(^^)v

no.16 11.14 画像2

2007-11-14 12:00:55 | Weblog
キッチン内部です。もちろんランニングウォーター(水道)などないのでバケツの水を使います。ちなみに、スイム用の黒いバケツはもともとこの料理用の赤いバケツと同じ色でした。