共和党・下院が進めるオバマケア改廃案により、1年の保険料が100万円以上ふえるケースもあることがわかってきた。
保険料がとくに増えるのは、人口が少ない地域(=保険料が高い地域)に住んでいる64歳までの高齢者(65歳からは公的保険メディケアに入れる)。
2017年3月13日(月)のウォール・ストリート・ジャーナルによると、62歳で年収1万8千ドル(約210万円:1ドル=115円で計算)の場合、大統領選挙でトランプ氏が勝利した郡の41%で保険料が1万ドル(115万円)以上増えることになる。一方、クリントン氏が勝利した郡では、保険料が1万ドル以上あがるのは28%のみ。
他の先進国と比べて医療保険料が高いことに多くのアメリカ人が悩んでいるが、その責任をオバマケアにすべて押し付け、とにかく保険料を安くすると大見得をきって大統領に当選したのがトランプ氏。
その約束を果たせるかどうか、アメリカの注目が集まっている。
なお今日にも、議会の予算作成を手助けする議会予算局(CBO)が医療保険を失う人数の予測を公表する予定になっているが、ホワイトハウスはCBOの予測を信用できないと批判するとみられている。それでトランプ氏を支持した人々が納得するかどうか注目される。
★ 関連ブログ(オバマケア改廃案の説明)
オバマケア改廃で富裕層が大幅減税。そのしわよせで、低所得者に無保険者が大量発生の見込。 (2017/3/11)
下院・共和党、ようやくオバマケア改廃案を提出 (2017/3/8)
トランプ氏はツイッターで、ひとたび法案が通れば、保険料はどんどん安くなり、加入者はどんどん増えていくと言っています。
いつものようにまったく根拠は示されていませんが。
医療保険を失う人の予測値も否定するでしょうね。