戦跡を訪ねて ロシア兵のお墓・・・

　２１日の日曜日、小松の生協の方に誘われて、バスで金沢の戦跡を巡った。
　金沢の野田山という丘陵地は、前田藩主の墓地を初め３万ものお墓が在る処だが、思いがけず日露戦争（1905～）の時のロシア人捕虜のお墓が20基ほど綺麗に並んでいた。金沢で預かった約6000人の内、亡くなった人が僅か２０人ほどだったと云い、割合自由もあったとのことだ。

　「福岡県弁護士会 弁護士会の読書: 日露戦争」のサイトには”日本に捕虜となったロシア人は８万５千人の内、日本には７万２千人ほどの捕虜を日本国内２９ヶ所に分散して収容しました”と詳しく書かれている。


　同じ野田山にある「朝鮮独立運動の義士・伊奉吉の殉国記念碑」を訪れた。
上海に於いて、1932年に日本の戦勝祝賀の式典に韓国人・伊奉吉は爆弾を投げ、白川大将を死亡させ、重光葵氏(終戦協定をミズリー艦で調印)の片足を失わせた。

　すぐ捕えられた彼は、大阪の軍事裁判で死刑の判決を受けたが、関西の１５万人の朝鮮人の中から８千人の処刑反対同盟が出来たので、金沢に連行し銃殺された。軍の法律では墓標を立てるだが其れすらなく、この野田山の道路に埋められたそうだ。
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　第2次大戦後、伊奉吉の最後を弔った日本の僧侶からの証言から、遺骨は掘り起され、韓国に於いて国葬によって再び葬られた。
野田山では、埋められた近くには、「伊奉吉義士」のお墓とすぐ近くには、立派な石彫のある「伊奉吉殉国記念碑」が、在日の方や韓国から2300万円で作られている。韓国製の碑の上には龍が、足元は巨大な亀が大きな石碑を飾っていた。

　金沢の日本海に面した海岸では、今は賑やかな海水浴場でビキニのお嬢さんたちや家族連れで華やいでいた。

　ここが、全国を揺るがした「内灘闘争」の場所という。1952年米軍による」内灘砂丘接収」に反対して、学生や学者、勿論地元の漁民、が沢山集まり長い間の座り込みが行われ、連日新聞紙上に報道された事を私も覚えている。・・日本で最初の軍事基地反対闘争は、最終的な結果としては基地使用が打ち切られる事になったが、その分の基地は、沖縄に行ったのではないだろうか？　

　隣町の小松市では、今度米軍の飛行場使用を早々と認めた。内灘の時のエネルギーはどこに行ったのだろう。

　始めての戦跡巡りだったが、小学生等の子供さんをつれた方たちが居られ、このような戦跡の経験を次世代に繋げて行って、少しでも戦争を実感する人たちの多い事を望んだ。