先の感想はまじめに書きましたが、横尾さんの「胸襟を開いて観てほしい」ということから、もっと勝手に楽しく見ればいいのじゃないかということで、五行詩をつけたセットをおまけしました。詩の題目は、ずれているものもありますが、絵の表題を使っています。
<Major Arcana>
軟弱な
筆を使うな
ライオンの
唸り声聴く
幸せな時間
軟弱な
筆を使うな
ライオンの
唸り声聴く
幸せな時間
女性ボディビルダーであるリサ・ライオンさんとのセッションで描かれた絵。
筋肉ムキムキのライオンさんでしたが、あのかっこいい肉体をまじかで見て、ポーズをつけていくことができること自体 羨ましい。
<決闘>
引力で
水は下へと
落ちてゆく
人は静かに
くっついてゆく
引力で
水は下へと
落ちてゆく
人は静かに
くっついてゆく
この絵の下のほうには、滝を挟んで決闘しいている2人の武者がいます。
それを隠して、滝が流れるのを上から下へ見ていくと、自然に身体がくっついていきます。
<ミケランジェロと北斎の因果関係>
俺たちの
作品刻み
混ぜるとは
愛いやつ過ぎて
刻みたくなる
俺たちの
作品刻み
混ぜるとは
愛いやつ過ぎて
刻みたくなる
とんでもないことをやったもんです。下に並んだミケランジェロと北斎の作品を刻み、コラージュにしてしまったとは。きっと横尾さんはあの世では二人に刻まれ、キュビズム風に組み立てられるでしょう。でもそれも羨ましいことです。
<放たれた矢>
私見て
的当てる人
大っ嫌い
動揺してよ
男の子なら
私見て
的当てる人
大っ嫌い
動揺してよ
男の子なら
当然ですよね?という時代では 亡くなったかもしれません。
<三つの叫び>
聲出でず
ピクトグラムと
絵文字飛び
スキャナーで聴く
音なき世界
聲出でず
ピクトグラムと
絵文字飛び
スキャナーで聴く
音なき世界
彼はターザンが子供の頃 好きだったとのこと。ジェーンと並んで何を叫んでいるのでしょうね。空気の粗密波が見えるのならば、耳はいらないかもしれません。
<横尾Mandara>
どう解くか
横尾Mandara
なぜSALE?
油断していると
首を吊られる
どう解くか
横尾Mandara
なぜSALE?
油断していると
首を吊られる
横尾Mandara 再登場。10人ほどの状況を見ていたのですが、縄の輪をしげしげとみる人はいませんでした。私ぐらい?
<カレーライスのセット>
美味しいが
御馳走様が
言えないよ
ルーの下から
髑髏現る
美味しいが
御馳走様が
言えないよ
ルーの下から
髑髏現る
美術館入り口のパンダカフェで 食事をとりました。 盛り付けは横尾さんチェック? お皿は横尾さんデザインでした。食べ終わるとが髑髏ゴロゴロ現れます。
ちょっとご無沙汰致しておりました。
私のブログにコメント有難うございましたm(__)m
いやぁ〜やはり横尾忠則さん、面白いですね(^o^)
元々は広告畑の方でしたが、彼の発想力、とても広告デザイナーだけでは収まらないと思います。
と言って、現在広告に携わっているデザイナーやイラストレーターさん達劣ると言う訳では有りませんし、現在も私が一緒に仕事をしている方達もこの業界にとって必要とされる人達だと思っております。
ただ、私の様なしがない広告写真屋が言うのもおこがましいですが、横尾さんそのものが既にアートですし、一つのジャンルに収まらないと思います。
わたしを懇意にして頂いている先生もそうですが、ただ有る物を写すだけなら写真でもスケッチでも出来ますが、そこから自分の世界を作り上げて行く才能は唯々畏敬の念すら感じます。
そして、てんちゃんの解説も素晴らしいですね(*^^)v
私はアートというのは、驚きを与えるものと思います。新鮮さがあることと、頭の中のどっかであっと感応するものがあるということです。
横尾さんは、ヒゲオヤジさんのように存在そのものがアートです。そのあたりはダリに似ています。自己プロディュース能力に長け、そして新しく驚かせることを一生懸命生み出しています。
現段階では誰も見たことのないものを、転がりつつ生み出しているから アートそのものの存在になっています。
現在広告に携わっているデザイナーさんたちは、その広告で扱う何かの価値を最大限高めるという目的関数を持って動いていますが、それはアートの目的関数とは違います。
でも広告の目的関数を極めるということもすごいことで、やはり新しさで驚かすことが必要です。そして時には、ミュシャのポスターのようにアートに飛び上がったりします。
日本で現代美術の関心が弱いのは、日本のデザインのレベルが高すぎるから言う人がいますが、ある部分あたっていると思います。