ここしばらく忙しいので、goo記事は控えようと思ったのだけれども、今日 5月3日は面白かったので書きます。
今日 昼近くになって配偶者が映画が見たいと言い出した。それも教皇選挙、いわゆるコンクラベ。探してみると先週まで多くのシネコンにかかっていて興収がベストテン内にあったのに、現在は名古屋でミリオン座のみ。
それで早い昼食をして13時45分スタートのものを目指して映画館へ行ったが、15分前に着いたのに満席。映画の評判もよかったし、実際の教皇選挙もまもなくおこなわれるとあって、関心が高かったのだろう。
やっぱり配偶者は見たいとのことで、しょうがないから18時25分開始のチケットを買って、それまでの時間を過ごすことにした。市美術館、県美術館ともに特別展の前売り券を買っていたが あいにく持ってこなかったので、県図書館か市の鶴舞図書館で時間をつぶそうかと考えた。県の図書館は近いけれども、鶴舞図書館なら地下鉄無料で駅から近いし、公園の中で花見もできるし、食べ物屋さんも揃っているということでそちらにした。
鶴舞公園について、まず山田餅本店もちはもちやさんに、アイスクリームをと行ったが、抹茶パフェが美味しそうなので、それにした、580円。
写真を撮りそこなったが、入っている白玉がもちもちで美味しく、甘さを抑えたアンコも美味しい。これがいい日の始まり。
食べていたのは鶴舞公園入口近くの木立の中。そこで野外ステージから音楽が聴こえてきた。
行くとちょうどミュージカル愛唱曲集が始まるところ。エレクトーンを伴奏に音楽大学出身男1人、女性2人がソロや合唱で歌った。女性の一人はなかなかのグラマーだった。やや音程が不安定なところは残念だったが一生懸命で、振付は頑張っていた。それよりもすごかったのはエレクトーン。非常に複雑な曲を見事に奏でていてびっくりした。聴衆に尻をむけての演奏で、手足4本の妙技を見せるようにするのだそうだ。これもいい日のポイント。

その次は野外オペラ。芸術大学、音楽大学及び大学院在学および卒業したばかりの人たちが集まって、オペラ「フィガロの結婚」をここで行うとのこと。卒業生は二期会の準会員や研修生。実際は3時間以上のものを1時間半に、歌中心に凝縮して実施するとのこと。
始まると素晴らしい歌声。声も動きも若さが溢れている。ミュージカルのノリ。よくオペラの舞台で見るような、巨漢がドスンドスンと出てきて威圧して歌い上げる感じではない。伴奏はピアノとブラスバンド小編成。これもピアノが3人交代、時には連弾で頑張っていた。素晴らしい1時間半だった。宗次ホールくらいでやれば、ロングラン公演ができるのではとおもった。
5月4日も実施されるとのこと。

続いて軽い食事をした後に、やっと元の目的だった映画「教皇選挙」
選挙の管理者である首席枢機卿の視線で、閉鎖された空間に置かれた100人強の野心溢れる動き、中には人を陥れるダーティな動きを管理してしていこうとする姿が描かれている。閉鎖荒れた空間の外で起こっていることを知るのは首席枢機卿のみ。そして閉鎖空間といっても、警護の兵とサービスをするシスターは、あたかも透明人間の扱いをうけて存在する。
投票は参加枢機卿の2/3が賛成するまで繰り返される。そして有望になった候補がスキャンダル等が暴露されて次々に脱落していく。その混乱を見てもともとは教皇になるつもりでなかった首席が私も・・と考え出した時に、外部の混乱(イスラムに関わるテロ)が枢機卿たちに見える形で提示される。
そういったキリスト教以外で敵対姿勢をとる人々などに対して、敵とみなして対抗するのか(それによってキリスト教を純化させることも考える)、それとも大きな愛で許容するのかといった論争、そしてキリスト教世界における女性の存在について課題提起される。
重厚な音楽、見事な背景のなかで、高齢の男性のレイフ・ファインズをはじめとする演技達者な役者たちが心理劇を繰り広げる・・・、選挙の結果とその後判明する事実も秀逸で、見事な映画だった。

最初にすっと映画を映画を見ることができたのならば、こんなにこの日を楽しむことができなかった。