5月から6月にかけての、花に降る雨の写真を集めました。
1.優しい春の雨
伸び伸びと草花が成長する雨です。
< 柔らかな雨 >
音もなく
柔らかな雨
忍び寄る
穢れ流れて
花は目覚める
< 一雨降れば 森になる >
暖雨降り
一気に育って
森になる
明日は蟻さん
びっくりするかな
音もなく
柔らかな雨
忍び寄る
穢れ流れて
花は目覚める
< 一雨降れば 森になる >
暖雨降り
一気に育って
森になる
明日は蟻さん
びっくりするかな
2.近づく夏
春は駆け足で過ぎていきます。
< 雨をガラスビーズに >
まだ少し
春を留めよう
流し去る
雨を変えるよ
ガラスビーズに
まだ少し
春を留めよう
流し去る
雨を変えるよ
ガラスビーズに
花後のクレマチス。雨水を細かいガラスビーズにして蓄えています。 ぎっしりと咲いていれば、雨はみんなそれに代わるでしょう。
< 雨だれの音 夏を呼ぶ >
叢は
緑に濡れて
雨だれの 音
響くごとに
夏が近づく
叢は
緑に濡れて
雨だれの 音
響くごとに
夏が近づく
ヒメコバンソウに水玉がくっついています。
もう夏だよね 水玉を落とすたびに うんうんとうなずきます。
3.雨の中のバラ
華やかな色のバラが咲き出すと、緑の葉が負けずにしっかりと濃くなっていきます。
< 母の日のバラ >
10年来
毎年続く
ご挨拶
プレゼントした
人覚えてる?
10年来
毎年続く
ご挨拶
プレゼントした
人覚えてる?
子供が小学校の頃にプレゼントして庭に植えたバラが、ずっと咲いています。 手入れをしていないためか、背は伸びませんが、毎年花を咲かせてくれます。
< 凛とすること >
美しさに
誇り持つもの
刻み込め
どんな時でも
凛とすること
美しさに
誇り持つもの
刻み込め
どんな時でも
凛とすること
黄色いバラ、これしきの雨なら大丈夫とばかりに、気品ある姿です。
< 夏はもうすぐ >
俯いて
耳を澄ませば
地の虫の
仲間呼ぶ声
夏はもうすぐ
俯いて
耳を澄ませば
地の虫の
仲間呼ぶ声
夏はもうすぐ
梅雨の走りの雨にバラが下を向いてしまっています。 でもそれは、地の虫たちの活動状況を知るため。 たくさんの虫たちが動き出し、緑が濃くなる体制ができつつあります。夏はもうすぐ。
4 もう完全に夏
6月ももう半ば、完全に夏。春は完全に流されてしまいました。
< 雨に生まれる >
雨の中
私は生まれ
雨に濡れ
青く輝き
雨を朋とす
雨の中
私は生まれ
雨に濡れ
青く輝き
雨を朋とす
アジサイは雨が似合います。
< 雨空に夏パンチ >
雨空へ
オレンジ色の
夏パンチ
いくらでも降れ
いっそう輝く
雨空へ
オレンジ色の
夏パンチ
いくらでも降れ
いっそう輝く
ノウゼンカズラの季節になりました。
< ラビリンス >
ラビリンス
雨粒となり
探ったが
春はここにも
隠れていない
ラビリンス
雨粒となり
探ったが
春はここにも
隠れていない
スモークツリ―も、ぼんやりと煙を出し始めました。 完全に夏です。
夏になると思いがけないことも起こります。おまけ
< 思いがけず >
思いがけず
白い裸身を
見てしまった
後ろめたさ
夢見心地と
思いがけず
白い裸身を
見てしまった
後ろめたさ
夢見心地と
植込みの隙間から覗いた写真、シャワールームの間違って開けてしまったよう。