空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

輸出入管理への信頼関係の問題か

2019-07-11 09:32:20 | ノート
 一般的には



 経済制裁との見方が多いやもしれないが、公式にはきちんと、主たる課題は微妙な性質の輸出入物品の行き先管理の不備に関する問題であると明示されている点、注意したい。昨今の紛糾に対する制裁というには、なんというか、やや筋が悪い。いや、いろいろやってる国々に対して分かりにくい手法を採っているのだ、という解釈も十分にあろうが。




fnn 【独自】韓国から戦略物資の不正輸出 4年で156件 韓国政府資料入手で“実態”判明 2019年7月10日 水曜 午前11:45

韓国の輸出管理体制に疑問符がつく実態がうかがえる資料を、FNNが入手した

FNNが入手した韓国政府作成のリストによると、2015年から2019年3月にかけ、戦略物資が韓国から流出した不正輸出案件は、156件にのぼることがわかった。

北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏暗殺の際に使用された神経剤「VX」の原料がマレーシアなどに不正輸出されたほか、今回の日本の輸出優遇撤廃措置に含まれるフッ化水素も、UAE(アラブ首長国連邦)などに不正輸出されていた


国連安保理北朝鮮制裁委員会のパネル委員だった古川勝久氏は「大量破壊兵器関連の規制品をめぐる輸出規制違反事件がこれほど摘発されていたのに、韓国政府がこれまで公表していなかったことに驚いている」、「この情報を見るかぎり、韓国をホワイト国として扱うのは難しいのではないか」とコメントしている



 2015年からだそうだが。画像には2016年1月のデータが見える。
 いうてなあ、2016年の件を含む資料なら、2017年ないし2018年までに作成された資料だろう。2019年の判断の根拠に利用するには、まあまあ妥当ではないか。で、2015~2016年段階の確認された事項・傾向が、この数年間で改善されてないと観察されるというなら、そりゃあ…という。2015~2016年の特異事象ではない、という確認がほぼ取れたら…という。そして問題のデータは2019年3月まで含むのである。



 なので、日本政府の判断を裏打ちする材料としての価値が高い、ということではないか。あくまで補助資料である。つーか、この資料を日本政府の判断の(わりと主要な)根拠だと断じる場合、韓国の野党が日本政府と繋がって仕掛けた情報戦である、とまで言いかけてることになりはしないか。





 報道はおどろおどろしげに書くのが通例とはいえ、わりとヤバげな名詞がでているので、もっとこう…日本側と協調しててほしいかなあと思われる。



 やぶへび 



 韓国政府のtwitterらしきものが「それはうちの国会で野党の要求で出されたものです」とか言ってるわけですが。が



 なんというか、不正輸出・密輸出なんてのは、おそらくはありふれたものであり、どんなに真面目にしようとしてもどっかで誰かがやらかすものではあろう。だからそれ自体悪いものであるとはいえ、それがあるがゆえに「ホワイト」国でないという理屈は非常に危うい。

 問題は、『それは悪いことだし、できるだけ減らすべきことであるわけで、一緒にそうした取り組みを頑張ろうじゃないか』という態度をみせることさえ怠ってきたあたりにあるのではないかなあ。




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