空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

農耕民族的な生理的恐怖

2018-03-04 20:01:51 | Weblog
 他所さんのコメントを見て勉強メモ:





 参照したい:

遊牧民から見た農耕の漢族に対する,ほとんどトラウマに近い恐怖心は数百年にわたってつちかわれた民族的な伝統になっている」田中克彦『ノモンハン戦争 モンゴルと満州国』岩波新書1191,2014年,p.51

 モンゴル族で、若い頃に脱出してドイツに暮らした人の悪夢の例:「ある朝、目がさめてみると、地平線の彼方から漢族の女たちが、手に手に赤ん坊をかかえて押し寄せてくる。その列は地平線にびっしり並んでますます近づいてくる。恐怖心に押しひしがれて息が詰まりそうになって目がさめる」同上,p.53

 以上は遊牧社会と農耕社会との衝突の例。では、農耕社会同士が衝突したら…というのが冒頭に引用した2tweetsの論点。恐らくこれと同様なのだろう。




 この評価は妥当のように思われる。米国については、いわば理性的な敵なのだ。交渉し、妥協することができる。しかし日本は非理性的なところで警戒する相手で、それを言語化するときに歴史なりなんなり、理性的な概念を使うので、ついに”本音の話”が出来ずにいる、ということではなかろうか。



 ムダに「上から目線」やらかしてくる連中を嫌うというのは、そりゃあ皮膚感覚的に分りやすい。
 しかし彼らは既に世界第二位の経済大国になり、少なくとも都市部の人々の教育等々の水準は日本と十分対等にやり合える、凌駕する、凌駕しえるという自信をもっているだろう。この場合、(数)十年前の認識に留まり、中国人を貧乏人だとか低教養だとかバカにしてきたり、そういう者たちを指導してやるぞとか頓珍漢なことを言ってくる者がいれば、
 …私なら、憎しみより哀れみの対象だと思うがなあ。

 これは「「日本が乗っ取られる!」という某界隈の陰謀論」が丁度鏡写しになっていると思えばいいだろう。経済的・政治的に優越した者たちが我が方に入り込み、影響力のつよい社会的地位を占め、富裕になり、女を娶り、子を多くなし、我らを彼らに染めてしまう…そして私たちを溶かし込み、押しつぶし、私たちでなくしてしまう…そんな恐怖。

 まあ地味に類例はみられるでしょうね、たとえばミャンマー・マンダレーとか。

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