先週末から,エチオピア軍がソマリア中部に越境したと報じられていますが:
BBC Ethiopian troops 'cross border into Somalia' By Will Ross, 19 November 2011 Last updated at 17:59 GMT Share this pageEmail Print
BBCのWill Ross氏が伝えるところでは,規模的には少なくとも兵を乗せた車両20台以上。GalgududのGurel市では(in Gurel town in Galgudud,誤植。Gurielとすべきところ),兵員がa few hundred soldiersとあるので2,300といったところ,見られたという。さらにBeledweyne周辺でも見られるとのこと。
エチオピア当局は介入を否定するものの,これが確認されれば,2009年の撤退以来,最大規模の介入である。中部のソマリア議会議員は,エチオピア軍がどこまで(下記Reutersによれば国境から80kmほど)・どの程度の数介入してきているか確言できないとしつつ,彼らの存在はアルシャバブを打倒するために助けになるのだとする―記事の文的には,介入の事実自体を疑わない。
とりあえず,Ross氏の伝えるように,これほどの規模のエチオピア軍が展開すれば,アルシャバブに対する相当の圧力になる。
介入の目的は,この記事時点では不明。下記Reutersが地元長老の見解として,アルシャバブと戦うためだ!とか,政府側民兵を訓練するためだ!とか言っている―つまりかなり憶測(願望)風味を含む模様。どの見解がどの程度正しいのか,わからない。エチオピア側としても意図を明らかにしない。
なお,これまでのソマリアへの他国の介入は基本,不人気で終わった。反対党派の団結を結果しもする。如何に現在,アルシャバブ(の厳格に過ぎるシャリーア適用)が不人気だろうが,それとこれとは話が別,という可能性はある。
Reuters Somali Islamists laud reported Ethiopian incursion By Feisal Omar
, Mon Nov 21, 2011 8:59am GMT
日曜(20日),アルシャバブがエチオピアの介入を歓迎するコメント―「我々としては,”エチオピア兵Gurielに在り”と喜ばしく宣言しよう。彼らが来た,ということは,AMISOMやKenyaはアルシャバブに対する戦闘に敗北したのだということだから」。報道担当Sheikh Abdiasis Abu Musabが言う。
@somalia_watcher ソマリア・ヲチャ 「 やや中二の入った台詞を放ってくれました。ソースはロイター通信 」(2011/11/21)
まあそうですよね。さらにはAbu Musabは―「アルシャバブとエチオピア人とは互いを知っている。我々は彼らを,二年前に,その死体とともに撤退せしめたものだ。彼らの計画は,ケニアやAMISOMの重荷を楽にしてやろうというのだろうが,我々は彼らと戦おうと決意しているのだ」,「ソマリアは観光するにいい土地じゃないなSomalia is not a cool place to come and enjoy」。
Shabelle Media Network “There are absolutely no troops in Somalia,“ said Ethiopia 20 Nov 2011(Source: AFP)
Shabelle Media Network Al-shabab welcomes Ethiopian incursion into Somalia 21 Nov 2011(Source: Reuters)
上掲の二つの記事はS.M.N.独自ではないのでよいとして,
Shabelle Media Network “It is illegal Ethiopia to invade into Somalia” Dr. C/kasim 22 Nov 2011
かつてのソマリア大統領Dr.A/kasim Salad Hassanがエチオピアの介入を非難したとか。
Shabelle Media Network Ethiopian troops abduct vehicles from central Somalia 22 Nov 2011
この記事は多少示唆的。
エチオピア軍がHiranのKalaberka交差点を確保し,そこで物流を監視している模様。
具体的には,家畜を積んだトラックを6台,没収した。
Gurielを出入りし,HiranとGalgududとをつなぐ物資移動に注意している。
…取りあえず,現状,「いつもの」活動程度ではある。今後はどうか。
BBC Ethiopian troops 'cross border into Somalia' By Will Ross, 19 November 2011 Last updated at 17:59 GMT Share this pageEmail Print
BBCのWill Ross氏が伝えるところでは,規模的には少なくとも兵を乗せた車両20台以上。GalgududのGurel市では(in Gurel town in Galgudud,誤植。Gurielとすべきところ),兵員がa few hundred soldiersとあるので2,300といったところ,見られたという。さらにBeledweyne周辺でも見られるとのこと。
エチオピア当局は介入を否定するものの,これが確認されれば,2009年の撤退以来,最大規模の介入である。中部のソマリア議会議員は,エチオピア軍がどこまで(下記Reutersによれば国境から80kmほど)・どの程度の数介入してきているか確言できないとしつつ,彼らの存在はアルシャバブを打倒するために助けになるのだとする―記事の文的には,介入の事実自体を疑わない。
とりあえず,Ross氏の伝えるように,これほどの規模のエチオピア軍が展開すれば,アルシャバブに対する相当の圧力になる。
介入の目的は,この記事時点では不明。下記Reutersが地元長老の見解として,アルシャバブと戦うためだ!とか,政府側民兵を訓練するためだ!とか言っている―つまりかなり憶測(願望)風味を含む模様。どの見解がどの程度正しいのか,わからない。エチオピア側としても意図を明らかにしない。
なお,これまでのソマリアへの他国の介入は基本,不人気で終わった。反対党派の団結を結果しもする。如何に現在,アルシャバブ(の厳格に過ぎるシャリーア適用)が不人気だろうが,それとこれとは話が別,という可能性はある。
Reuters Somali Islamists laud reported Ethiopian incursion By Feisal Omar
, Mon Nov 21, 2011 8:59am GMT
日曜(20日),アルシャバブがエチオピアの介入を歓迎するコメント―「我々としては,”エチオピア兵Gurielに在り”と喜ばしく宣言しよう。彼らが来た,ということは,AMISOMやKenyaはアルシャバブに対する戦闘に敗北したのだということだから」。報道担当Sheikh Abdiasis Abu Musabが言う。
@somalia_watcher ソマリア・ヲチャ 「 やや中二の入った台詞を放ってくれました。ソースはロイター通信 」(2011/11/21)
まあそうですよね。さらにはAbu Musabは―「アルシャバブとエチオピア人とは互いを知っている。我々は彼らを,二年前に,その死体とともに撤退せしめたものだ。彼らの計画は,ケニアやAMISOMの重荷を楽にしてやろうというのだろうが,我々は彼らと戦おうと決意しているのだ」,「ソマリアは観光するにいい土地じゃないなSomalia is not a cool place to come and enjoy」。
Shabelle Media Network “There are absolutely no troops in Somalia,“ said Ethiopia 20 Nov 2011(Source: AFP)
Shabelle Media Network Al-shabab welcomes Ethiopian incursion into Somalia 21 Nov 2011(Source: Reuters)
上掲の二つの記事はS.M.N.独自ではないのでよいとして,
Shabelle Media Network “It is illegal Ethiopia to invade into Somalia” Dr. C/kasim 22 Nov 2011
かつてのソマリア大統領Dr.A/kasim Salad Hassanがエチオピアの介入を非難したとか。
Shabelle Media Network Ethiopian troops abduct vehicles from central Somalia 22 Nov 2011
この記事は多少示唆的。
エチオピア軍がHiranのKalaberka交差点を確保し,そこで物流を監視している模様。
具体的には,家畜を積んだトラックを6台,没収した。
Gurielを出入りし,HiranとGalgududとをつなぐ物資移動に注意している。
…取りあえず,現状,「いつもの」活動程度ではある。今後はどうか。
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