空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

政府側はモガディシュ市から進出する

2012-03-16 22:51:58 | ソマリア関連
 AMISOM及びソマリア政府軍は首都モガディシュからその外部へと進出した由。

BBC Nairobi grenade attack: Al-Shabab denies Kenya blast 12 March 2012

 今年一月にはモガディシュ市外縁部へと進出(「政府側攻勢―モガディシュ外縁部へ進出」),さらに今月初めにはモガディシュ市外のal Shabab根拠地への攻撃を敢行した(「AMISOM・政府側攻勢,モガディシュ周辺の治安を確保の目途?」)。今回,さらに積極的に作戦したわけだ。

 先日の「モガディシュ市外の基地」は,言うても市から5kmほどしか離れていないという。ところが今回は30kmほども進出したというのだ。

 BBCのcorrespondent,Mohamed DhooreがGalgalatoなる地域(モガディシュ北東30km (20 miles)ほどの地点)まで出張し,どうもここは軍事基地(military camp)として使われたところだなと報じる。テントも塹壕も放棄されているという。

 なお,この際,al Shabab側の兵はさほどの衝突もなく引き上げていったという。

 al Shababは,南ではケニアと,西ではエチオピアと対峙しており,首都からは昨年放逐されてしまった。それで今はゲリラ戦なり,テロ戦争なりを戦っている―先の水曜,大統領官邸前のゲートで自爆テロがあり,テロ犯本人を含む5名を死亡せしめたという(Garowe Online Somalia: Suicide bomber targets speaker’s house Mar 14, 2012 )。

 大統領官邸前,議会議長の自宅を狙ったものという。暫定政府軍制服を着て,C4爆薬を体に仕込んでの犯行。負傷者は10名ほど。これらは民間人。

「自爆テロ犯はSharif Hassannの家の外で自爆した」と対テロ部門の中尉Abdirashid Mohamed Aliが言う。al Shababの犯行声明あり。今回,この犯人は,headquartersに入りこもうとして失敗したもののよう。―うーん,ちょっと,al Shababの作戦能力が落ちてるかもだ。

 そんな風に,いつもal Shababをdisる発言ばっかりしてると言われそうなので,彼らの「進展」を一つつけたそう:

Shabelle Media Network Governor: Somali clan shows support Al-Qaeda linked Al-shabab 16 Mar 2012

 Jowhar方面。Sheik Yusuf Sheik Isse(Kabo-Kutukade)―Middle Shabelleのal Shabab高級代表者―は,Bantu支族のJareer-weyne支族から100名の兵の提供を受け,資金援助を受けるものだと声明。

 これに対してソマリア暫定政府議会議員Mowlid Ma’aneはShabelle Mediaのインタビューに,al Shababは地方の氏族に兵員の提供を強要していると語る。―どうもこのJareer-weyneは彼の出身氏族のようで,彼はal Shababの募兵に関する声明について述べ,自氏族はこの20年というもの,暴力からは遠ざかってきたのだが,と主張する。

 …まあその,いずこの氏族も一枚板ではあるまいが。

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