空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

イスラム聖職者連盟の和平調停:反政府派は回答確認されず

2009-05-09 22:22:16 | ソマリア関連
Garowe Online Somalia: President 'accepts ceasefire', death toll hits 15 May 8, 2009

 例によってself-appointedではありましょうがイスラム聖職者連絡会を持っているSheikh Bashir Ahmed Salad氏は,かねてソマリア政府と反政府武装勢力の間の和平調停に心を砕いておりましたところ,このたび,大統領Sheikh Sharifは停戦呼びかけに応じるとのこと。

 Sheikh Bashir Ahmed Salad氏は,同様の使者を武装グループ側にも送っていると述べる―彼らからは返事がない,とも。併せてモガディシュ市中での最近の暴力騒擾の復活について,武力闘争を行う者たちを非難する。

 イスラム法廷広報担当Sheikh Abdirahim Isse Addowは,アルシャバブ兵士を8名殺害,2台の武装トラックを接収したと戦果を誇ります。必ずしも無茶な数ではないでしょう。本blogで紹介しただろうか,アルシャバブの兵員主要供給源はモガディシュではなく周辺地域であるそうで,地の利等々を生かす力はさほどなかろうし,モガディシュはすでに政府側・政府よりの立場の人々が相当数を占めますし。

 つまり,ハウィエ氏族会議とその氏族兵力。Indha Adeの兵力。イスラム法廷連合。暫定政府旧来勢力(は,あまり残っていなさそうだが)。「イスラム党」の一部も分派した。

 もちろん,だからといってアルシャバブが活動できなくなったかといえばしからず,ではあろうが,しかしすでにアルシャバブはone of themにすぎない(モガディシュでは)。

 未だ反政府派してる人たちも一枚岩とはもちろん言えず,なおさらに分派の火種はないでもない。キスマユのアルシャバブは,AMISOMが出ていこうがなんだろうが政府との闘争は続けるというし,しかしAweysはAMISOM撤退が交渉の条件だと言ってはいる。

 無論政府側にも火種はあるわけで―さて今後はどう動くか。まあ私は気楽にをちするだけですが。

Garowe Online Ethiopia sides with Somalia, accuses Eritrea of shipping weapons May 8, 2009

 アディスアベバ発,5月7日。エチオピア文化・交流・旅行相Mohamud Dirir氏は「エリトリア政府がソマリアにおける政治的行程を弱めようとしていることは秘密ではない」と述べ,ソマリア政府閣僚がエリトリアのイスラミスト過激派への武器供給を非難した件に援護射撃。「武器に満ちた飛行機がbaledogle空港に着陸したのだっが,ソマリア政府はすぐさま世界へ通報した」とする。

 なお彼は,エチオピア政府はソマリアへと「国境を越えはしないだろう」とし,(その前歴はさておき)エリトリアとの立場の違いを示唆する様子。

 彼らとしては,ソマリアを自国の影響下に置き続けたいところでしょうが,しかしそれには金がかかる。最近のソマリア政府は広く諸外国―最近よく見るものを挙げておけばエジプト,スーダン―に援助を求めており,これはひろくちまちま集金する意味のほかにも,地域強国エチオピアの影響力をほどほどにとどめる意味もあろうところ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Indha AdeはSheikh Sharifと... | トップ | みんなだいすきいんぼうろん... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ソマリア関連」カテゴリの最新記事