空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

国連はAUのソマリア派遣を拡張する意向

2007-08-21 19:07:01 | ソマリア関連
 国連安全保障理事会はAUのソマリア平和維持軍の任務を拡張することを満場一致で可決した。南アフリカ国連大使は,AU軍は本来国連のなすべき仕事を行っていると述べ,この決定を批判する。なお安全保障理事会決議は,ソマリアへ武器を持ち込もうとする動きに警告する。

BBC news, Africa UN extends AU's Somalia mission 21 August 2007

 英国主導のこの議決は,絶望的に兵力不足に悩むこのミッションに対して,アフリカ諸国により一層の貢献を要求する。ソマリアには現在,国連が8000のAU平和維持軍にお墨付きを与えたにもかかわらず,1700のウガンダ兵が展開するのみである。

「君の家が火事になったら,お隣さんは水入れたバケツをもって来てくれるよ。けどね,お隣さんたちは消防車じゃない。国連が消防車なんだ」―南アフリカ国連大使Dumisani Kumalo氏は言う。

 ブルンジ,ナイジェリア,ガーナが貢献を約束してはいるが―そのソマリア展開は未だ実現しない。資金も装備も足りないせいである―いわば,バケツもたりないのだ(関連記事:ブルンジはAU軍派遣を延期する:ソマリア 8月9日)。

 先行して展開したウガンダ軍であるが,給料未払いに泣く日々が続いた(関連記事:お掃除おばさんたちの死とウガンダ兵への給与:モガディシュ 6月26日)。本来なら国外派遣,危険手当で沢山お給料いただけるだろう人たちなのに,頂く前に戦死したひとたちもいたのである。

 ウガンダ軍の兵員数について,これまでしばしば1500ないし1600とされてきたが(「定数」は1600),今回,1700と言及された。1600を超えたのは初めてではないかと思う。
 これはウガンダの軍事教官団の一部が既にソマリアに入国していることを示すものかもしれない(関連記事:ウガンダはソマリア政府に軍事訓練を提供する 8月16日)。

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