空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

韓国:合計特殊出生率の話題(論説集)

2023-02-07 19:10:49 | ノート
Hankyorehハンギョレ [コラム]合計特殊出生率0.75の秘密と10年後の韓国社会 登録:2022-10-06 04:05 修正:2022-10-06 09:10 チョン・ジョンユン|社会政策部長

韓国は今年第2四半期の合計特殊出生率が0.75だった。1人の女性が一生の間に産むと予想される子どもの数が1人にも満たないという意味だ。世界が「集団自殺社会」として注目する人口消滅の危機だ

 ということで、2022年は0.8を切るのはほぼ確実だろうと。

そのように勉強させた結果、2021年現在で25~34歳の69.3%が大学教育を受けているが、それでも2021年の20~29歳の雇用率は57.4%にとどまっており、しかも3分の1は非正規労働者だ。運良く中位所得世帯になれても、ソウルで中間価格帯のマンションを買うためには、月給(6月現在)を一銭も使わず17.6年間(PIR)貯め続けなければならない

 この問題については本記事末尾の方に参考資料を提示する。

Yahoo!News(NNA) 【韓国】3Qの出生率0.79、過去最低を更新 2022/11/24(木) 11:30配信

韓国統計庁が23日に発表した人口動向によると、2022年7~9月期の合計特殊出生率(女性が生涯に産む子どもの人数)は0.79と、同期ベースでの過去最低を更新した。出生児数は6万4,085人と3.7%減少した。

 出生率を地域別にみると、ソウル市は全国で最も低い0.59となった。出生率が1を超えたのは世宗市(1.03)と全羅南道(1.04)のみだった


 と、この調子では本当に0.8を切るだろうなあ…という…。世界最速少子高齢化、さあ我が国を見て未来を感じろ!という勢い。

ジェトロJetro 韓国の生産年齢人口、2035年に3,000万人割れの見通し 2022年04月25日

急速な少子高齢化が進んでいる韓国では、内国人人口が2023年に5,000万人を下回り、経済活動に参加する「生産年齢人口」は2035年に3,000万人を割る見通しだ

内国人のうち、経済活動に参加する「生産年齢人口」は2020年3,583万人から急減し、2035年には2,975万人と3,000万人割れになり、さらに2040年には2,676万人に減少する」見込み、つまり「働く人」は国民の半分ほどになる。

一方、韓国の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の推定数)が2020年0.84から2024年に0.70に落ち込むという見通しもあり、少子高齢化がさらに進展する見通しだ

 決定的に労働人口が減り、その割には外部から労働力を引き入れる見込みも少ないようで…ほんとどうしたもんだろうなあとは思う。
ニッセイ基礎研究所 韓国の出生率が0.81まで低下-OECD加盟国の中で1を下回るのは韓国が唯一- 2022年12月08日

韓国の合計特殊出生率(以下、出生率)の低下が止まらない。韓国の統計庁が2022年8月24日に発表した「2021 年の出生統計」によると、韓国の2021年の出生率は0.81で、2020年の0.84を下回り、過去最低を更新した。韓国の出生率はOECD平均1.59(2020年)を大きく下回り、OECD加盟国の中でも最も低く、1を下回るのは韓国が唯一である

韓国で2021年に生まれた子どもの数は26万562人と前年比1万1,775人減少し、2年連続で30万人を下回った。2020年の大学の入学定員が約47.3万人であることを考えると(4年制大学:約31.0万人、短大:約16.3万人)、生まれた子どもの数がいかに少ないかが分かる。このままだと今後多くの大学が廃校に追い込まれる可能性が高い(韓国の2021年の大学進学率は73.7%に至る)

 地域別では「ソウルが0.63で最も低く、釜山(0.73)、大邱(0.78)、仁川(0.78)のような大都市の出生率が全国平均を下回っている

 根本原因としては「多くの若者は安定的な仕事を得ておらず、結婚という「贅沢」を選択できない立場に置かれている。2021年5月現在の20歳~29歳の若者の失業率は9.3%で全体失業率の4.0%より2倍以上高く、大卒者の正規職就業率も低い」等と言われる。

労働政策研究・研修機構 世界最下位を記録した韓国の出生率、その現状と政府の対応 2022 > 7月:韓国

既婚者(配偶者がいる女性)に限定した合計特殊出生率を見ると、2016年に2.23と、それほど低くない」のは本邦と同様の傾向かと。

 有効求人倍率は「韓国の場合、2018年に0.58、2019年に0.49、2020年に0.39、2021年に0.50と、求職者数に比べて求人数が半分にも満たない状況が続いている」そして「若年失業率(15~29歳)は、2019年に8.9%、2020年に9.0%、2021年に7.8%で、ほぼ10%に近い高水準が続いている」。

 …これが韓国の最低賃金増加方針と相まって、勝ち組負け組の格差を増大させ、社会的分断を強化している、そんな基礎的条件なのじゃないかなと。

 ともあれ人口減少局面に入り、「韓国の人口は、2020年を基点に減少し始め、2100年の時点で、現在の5,164万人から2,678万人まで減少する」予定となった。

統計庁が2020年に発表した将来人口推計によると、中位推計の場合、合計特殊出生率は2020年の0.84人から2024年0.70人まで下落する見通しだが、2010年以降の出生率が将来人口推計より低い水準を記録したことを勘案すれば、0.70より低い出生率を記録する可能性もある

 …なんでまた、ここまでの直滑降だろうなあと、ほんと同情する。いや結婚できなかった私に同情されても困るかもしれないが。
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