「せっかく買ったパソコンも1日天下で終わってしまい,OSとしてのWindowsの代金もむだになり,パワーポイントもアクセスも追加購入したのに使えず,何ということをしたのだろう。サポートセンターに相談したところでまた同じことが起きるに違いないと,途方にくれるのであった。しかし問題はこれだけではなかった。」と書いて終わった続きはこうである。Linuxのインストールはパソコンが新しいせいか何の問題もなく短時間に出来てしまう。とにかく目的のLinuxが使えることが購入の最低条件であったからむなしい気持ちであったが,とりあえず作業を先に進めるべくインターネットにつないでみた。ところがつながらない。あれこれさわって,一晩過ぎた。 |
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幾通りもの手段を試みたがどれも効果はなかった。「ひとつ気になったのは,”DHCPを使うか”どうかを聞いてくれなかったことだ。」と前に書いたことが思い浮かんできた。そこでネットワークの設定画面を開いみると,デバイスの「eth0」が休止中となっている。ハードウェアとしてはokの状態を表示しているが,起動ボタンを押しても起動中とはならない。万事窮すとなった。Windowsも使えない。Linuxも使えない。いよいよ最後のめんどうな手段しか残されていない。「明日の休みは購入店へ行って,パソコンをあずけてこよう。」こんな気持ちでメーカーのサイトを開いてみた。偶然というか誰かが導いてくれたのか,ドライバーのダウンロードの画面に来た。2つしかメニューはないのですぐに読めた。LANドライバで有線LANでのインターネット接続が遅くなる問題の改善とコメントしてあった。 |
しばらく時間がたって気づいた。LANのドライバーがどうしてあるのだろう。LANコネクターはハードウェア的にプログラムがプリントされた部品だと思っていた疑問である。すると,Windowsがセットされていない状態では,このLANコネクターは無効になっているわけだ。Linuxだけではインターネットにつなぐことができないことが判明した。あきらめがついた。しばらくして,側に目をやると,Windows95に使っていたネットワークカードが転がっていた。そういえば,以前はネットワークカードを使ってインターネットにつないでいたではないか。これをカードスロットに差し込んでみよう。やってみると,なんとインターネットにつながるではないか。リサイクルできたし,Linuxもこれで生き返ったようなものだ。店との面倒な交渉もしなくていい。万事窮すが逆転した。 |
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こうして失ったものもあるけれど残された機能を最大限に生かすことで,かえってLinuxを使う技術があがることになる。こんなふうに自分に納得させて安心を得た。したがって,その先の作業が進むことになったのである。そして,今回の事故は次のような疑問にも答えてくれたような気がする。LANコネクターやメモリーカードスロットがWindowsなしでは使えない。ドライバーのついたデバイスではなく,単なるつなぎ口である。使うためには,それを有効にするプログラムをWindowsOSと一緒にインストールしなければならない。こうして,パソコンの製造単価を安く,重量を軽くしているのだろう。憶測かも知れないが自分なりにつじつまが合う理屈だ。メーカーのFAQのところに「OSを抜いたパソコンだけの販売はできません。」という答がのっていたことも考えあわせるとこう解釈したくなる。 |