粉末の灰かぐら

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10月30日(月)
町内ご近所でおこる話し (47)
訓練をして理解できることもあるが何か足りない
 昔起こった大地震の日に因んで10月29日に地区一帯で町内ごとに防災訓練が行われた。集まって点呼をとり,班長は自治会長に員数報告をするよう求められてもきちんとできない人が多い。班内の人数(今日は世帯数)のうち参加者何人という2つの数を報告しなくては意味がないのに参加者だけの数を言っている。最初にこういう基本的なことを皆が学んだことになる。

 ABC粉末消火器で炎を消すという体験をするのが今回の訓練規模であり,5本用意されていた。炎の大きさも小さいのですぐ消えるわけであるが,消えたから粉末が出てくるのを止めようとして,あちこち触っているうちにホースが上をむき,空中に粉末を撒き散らしてしまう。空一面に粉末が舞い上がり,参加者は逃げなくてはならなくなる。消火器の使い方は出終わるまでホースを火元に向けて待つものであるが,大部分の人は途中で止めたいらしい。止めて他の箇所の火を消しにいくものだと思い込んだまま終わってしまい,消火器が機能しない壊れ物という認識であった。初期消火に使うもので,あちこち持って廻って消す道具ではない。この意識を払拭しないで終わってしまったのは残念である。
 消化に使った場所はある法人が駐車場に使っている空き地であり,粉末の淡紅色が簡易舗装した地面を染めてしまった。掃除のため水をかけてブラシでこすって送り流そうとすると簡易舗装に使った小石が分離する。ブラシをやめてホースの勢いだけでどぶ板まで送り,穴に流し込んでしまおうとしたが粉末は舞い上がる。今日はずいぶん粉末を吸い込んだことになり,健康被害はないだろうかと気にしながら水の行き先のどぶ穴に押し込む。粉末を下水道に流して水が汚染されるのがこれまた気になる。この水が再び飲み水になって戻ってくるわけである。

 こうして消火器の使い方を目で見て学んだが,本当に火災において役立つ訓練とはなんだろうか。消化器がある家庭はほとんどないだろうし,訓練に出てくる人は各家庭ひとりで,いつものメンバーである。実際に非常事態が発生したら見知らぬ人がいて,助け合う人とのコミュニケーションのとりかたに困惑するだろう。町の中の災害救助のむづかしさは顔を知らないことである。国を挙げて,強制的に1年に1回は町内の老若男女全員が一同に会することを義務付けて実行させる方法を打ち出してほしい。ひとと人が会うという単純なことであるがむつかしいことなのである。
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10/30 (36ip)
2006-10-31 12:54:14
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