見出し画像

言語聴覚士の独り言

訪問看護抑制策

私は訪問看護ステーションに所属して、

ご利用者の主治医から指示書をもらい、

リハビリを提供しています。

訪問看護ステーションは市に指定を取る際に人員の基準があります。

それは看護師が2.5人以上所属していなければならない基準です。

看護師が2.5人以上所属して、全利用者に対して最低3ヶ月に一回は看護師による訪問を実施する必要があります。

この人員基準を満たしていれば(他の要件も沢山あります)開設ができます。

すると、看護師は最低人数で、リハビリスタッフをたくさん雇用する事業所が現れました。

看護師3人、リハビリスタッフ20人 のように。

私は何の問題もないと思います。


しかし、次回の法律の改定で、上記のようなリハビリに特化した事業所を問題視して

人員基準の見直しの案が出ています。

その案の内容は、人員基準を各事業所において、看護師の割合が6割以上所属している必要があるとするものです。



この法律が通れば、潰れる事業所がたくさん出て、リハビリスタッフが5000人失業となり80000人の方がリハビリを受けられなくなってしまいます。

この改定案が浮上した理由は

訪問看護ステーションの本来の役割から逸脱した事業所が増えてきたからだといいます。

本来の役割とはなんでしょうか?

地域の方が健康で安心して生活できるようにサポートすることが役割ではないでしょうか。

リハビリスタッフが多い事業所は役割を担っていないでしょうか。

ご利用者は様々なニードがあります。

そのニードに合った訪問看護の事業所を選択しています。

更に医師から指示書をもらいサービスを提供しているのに、

リハビリスタッフが多い事業所がお金儲けに偏ったように捉えられるのは違和感があります。

社会保障費の削減か、医師会、看護協会から異論が出たのか、本当の理由は分かりませんが

地域でリハビリが必要な方は沢山おられます。

その方々をどのようにサポートするのか。

病院でのリハビリには期限が定められ、介護保険でのリハビリはこのように様々な制限が設けられています。

リハビリの意味は全人間的復権です。

リハビリを提供する必要がないと言うならば人間的権利の剥奪になると思います。

今、リハビリ職の各職種の協会により、反対の署名活動が行われています。

もし署名の機会があるば協力をお願いします。

コメント一覧

tawaranotoutahidesato
本当にそう思います。
ご利用者のための方策になって欲しいです。
coba3
無記名になりました。申し訳ないです😰
Unknown
わたしも訪問看護に在籍しています。看護師と連携が取れますので、嚥下障害の方や難病の方のリハの際はとても助けられています。看護師が多く在籍するメリットは重要ですが、規制を設けて現在の体制が機能しなくなる事はご利用者にも看護師にもデメリットをもたらす可能性があります。
ぜひ看護とリハ、多職種で協働できる体制に向かって欲しいと願います。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「伝えたいこと」カテゴリーもっと見る