私は言語聴覚士としてリハビリを提供しています。
※成人でも一定数おり、受験や就職で困り顕在化する人も少なくない
吃音の知見を広げるために購読しました。
この本は吃音の当事者で医師の菊池良和さんが書かれています。
[吃音者数、年齢分布]
・人口の約1%、現在では約120万人
※成人でも一定数おり、受験や就職で困り顕在化する人も少なくない
[吃音の症状]
・連発:ぼ、ぼ、ぼ、ぼくは
・伸発:ぼーーーくは
・難発:…………ぼくは
※すべの言葉で症状が出るわけではない。環境、話す場面、話す言葉、話す相手など様々な条件によってありようは異なる
※身体運動や言い換えにより吃音症状を隠している当事者が多い(本当に言いたいことを、言いたいタイミングで言えていない)
[吃音の原因(誤り)]
・吃音者の真似をすることにより発症説
・左利き矯正説
・診断起因説(吃音と気付いたら本当に吃音になる)
・母親起因説(厳しいしつけ、愛情不足)
※これら全ては科学的根拠にもとずき否定されています
[吃音の原因]
・生まれ持った体質(DNA)
・急激な言語発達の副産物
[吃音の治療]
※幼少期から“吃音”という言葉を使うことは大切
→親の誤った原因論を修正、子どもも原因が分かり安心。また孤独を防ぎ一緒に対応策を考えることができる
※カミングアウトを行い周りの人からの揶揄いを予防、自己の話したらダメと思う気持ちを破る。周囲に吃音を理解している聞き手に
なってもらう
[適切なコミュニケーション]
・話している最中は邪魔することなく聞く
・話し終えたときに内容にきちんと反応する
※言葉の先取りや「ゆっくりでいい、深呼吸して」などの助言は良かれと思っていても不要
最近でも吃音者の自殺(吃音により社交不安障害)があるなど、まだまだ正しい吃音の情報は知れ渡っておらず苦しんでいる方は大勢おられます。
私は言語聴覚士として少しでも力になりたいと思い、もっと勉強すると同時に当事者と関わっていきます。