梅川の墓に手を合わせ矢橋道に戻る。ミニポストのそばに中一という屋号の酒屋がある。看板に「近江の銘酒帰帆きはん販売元」と表示されているが、もう入手することは出来ない。主人の話では2008年頃にプライベートブランド酒の販売を止めたらしい。 私は製造元の「竹内酒造(滋賀県湖南市)」に問い合わせて帰帆の販売実績は20年以上あったことを確認した。中身は人気の普通酒「鳳紋ほうもん」で矢橋町では別名でも流通していたことになる。 更に西へ歩いて行くと矢橋婦人会館前に婦人消防隊発祥の地碑が建っていた。これは珍しい。そろそろ矢橋道の終点である。小さな祠の後ろに樹齢250年ともいわれるイチョウの大木が見えた。