種まく人から人々へと・ 命の器(いのちのうつわ)

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2017-05-16 23:20:09 | 文学・芸術

文芸関係の知人から、現代詩手帳が送られてきました。知人はベトナム詩を共訳されていました。
かつて、世界詩人会議で、ベトナム詩人とも交流があり、海外の詩人から、『あれだけ戦争で痛めつけられたのに、アメリカで(歯科医)として成功しているのはすごい』と評価されていました❗

国際色豊かな批評や解釈ができる複数の知人(世界の詩人)がいることは、今後とも励みになります❗

今年は、モンゴルでも世界詩人会議があります。http://www.mend-ooyo.mn/news/370.html

The 37th World Congress of Poets will be held in Mongolia
In Prague, the Boards of the WAAC announced Mongolia as the host country to organize the 37th World Congress of Poets (WCP) in August of 2017.

Mongolian poet G.Mend-Ooyo was elected as the president of the congress.
It was in 2006 when the WCP was last held in Mongolia. We are honored and delighted to host this international event once again, after a period of 11 years.
Since 1969, the WCP has taken place in many countries and has become a podium for poets from around the world to make their voices heard for world peace.The 37th WCP is themed "The mind of nature and the nature of the mind".
The multilingual poetry festival will take place in Ulaanbaatar and the Gobi desert, and the program will introduce you to Mongolian history, culture, nomadic life, and ancient and contemporary literature. We dedicate the event to the friends, scholars, and translators of poetry from the five continents.

共訳されていた『ベトナム詩』は、正直言いますと数回読んだだけでは、直接すぐには解釈しきれませんが、訳詩の付記にある背景的な解釈にて、何か腑に落ちる感がありました。

共訳者のお一方はかなり以前に恩師から、紹介されお会いしたことがありました。
直々に、今後はこのような方が次世代の詩の世界をリードしていくのだと仰っていました。
こうした詩の世界の交流を通じて、現世的な狭い世界を乗り越えていけることに心から感謝いたします。

知人の一人は、今年度はボリビアに行かれるそうです。ボリビアは、あのチェ・ゲバラがちょうど今から50年前に没した国でもあります!ゲバラ関連の著作では、『ロシナンテの肋』を書かれた『戸井十月』氏も良いですね❗戸井十月氏は資料中心の解釈ではなく、まさに旅の体験を通じて現地での邂逅が『人間観』や『世界観』を深めてくれます❗

またボリビアと言えば、シモン・ボリバルのリベルタドールの国、 あの民族詩人のホセ=マルティ、彼らの『人間の解放への魂』が、革命家たちの原動力、またネルーダなど複数の詩人たちの創作の源泉になったことは、間違いないと信じます。

ボリビアの語源ともなるシモン・ボリバルの思想は、パン=アメリカ主義ともいわれ南・北・カリブ海地方を含めたアメリカ大陸を一つの国家として独立させることが究極目標ですが、そこまで行く前段階として同じアメリカ(大陸)人が、いがみ合うことなく連帯しようという思想です。
提唱者はシモン=ボリーバル。南米ベネズエラ出身のリベルタドール(解放者=独立運動指導者)です。彼の考え方は19世紀末以降、モンロー主義(ヨーロッパからの孤立主義)をとるアメリカ合衆国によって利用され、アメリカ合衆国を盟主とするアメリカ諸国の団結にすり替えられます。1889年ワシントンで開催されたパン=アメリカ会議がその舞台です。
それに対し、本来の意味のパン=アメリカ主義として、南北アメリカ大陸民衆の連帯と団結を呼びかけたのが、19世紀末キューバのスペインからの独立を求めて戦った民族詩人のホセ=マルティでした。
しかし米西戦争後アメリカ合衆国の保護国となり、植民地状態が続いたキューバやその他のラテンアメリカの「真の独立」を求めて、戦った革命家がアルゼンチン出身のエルネスト=チェ=ゲバラであったわけです。

チリのガブリエラ・ミストラルやパブロ・ネルーダなど中南米詩では、『田村さと子先生』の訳詩が素晴らしい。アルゼンチンのチェ・ゲバラの故郷であるロサリオの詩祭にアルゼンチンの詩人にかつて誘われた。そこでの田村さと子教授のスペイン語でのスピーチに対する満場の拍手が強く印象に残っている。

最後に、今年度2017年、生誕150年になりますニカラグア詩人の『ルベン・ダリオ』の詩を贈ります。

最後のスタンザがとても響きます❗

Beheld the Cross uplifted and, before
That sacred Conqueror,
The fallen Sphinx, a corpse already cold.

by Ruben Dario

En La Muerte De Un Poeta
(With English Translation)

El pensador llegó a la barca negra:
y le vieron hundirse
en las brumas del lago del Misterio,
los ojos de los Cisnes.

Su manto de poeta
reconocieron los ilustres lises,
y el laurel y la espina entremezclados
sobre la frente triste.

A lo lejos alzábanse los muros
de la ciudad teológica en que vive
la sempiterna Paz. La negra barca
llegó a la ansiada costa y el sublime
espíritu gozó la suma gracia:
y vió la cruz erguirse,
y halló al pie de la sacra Vencedora
el helado cadáver de la Esfinge.


English Translation

On the Death of a Poet

Only the Swans that day
Saw the high maker of our thoughts embark
And on the Lake Mysterious fade away
In the black ship that crosses to the dark.

The poet's robe was his,
Embroidered with illustrious fleurs-de-lys;
And laurel leaf and thorn
His sad prefigured forehead did adorn.

Afar God's City rose,
Where everlasting Peace her throne has reared
Above the poppy-meadows of repose;
And as the coat of his desire he neared,
He proved divine delight, knew grace untold,
Beheld the Cross uplifted and, before
That sacred Conqueror,
The fallen Sphinx, a corpse already cold.

by Ruben Dario


歴史文化交流館 鎌倉に新名所誕生(平成29年5月15日から公開)

2017-05-16 05:27:08 | 地域情報

鎌倉市が同市扇ガ谷(おうぎがやつ)に整備を進めていた「鎌倉歴史文化交流館」が完成し、十二日に開館式と関係者向けの内覧会が行われた。一般公開は(五月)十五日から始まる。市は年間六万人の入館を見込んでおり、鎌倉の新名所になりそう。 (草間俊介)
 同館は、いずれも鉄筋コンクリート造りの本館(二階建て、延べ約千百四十平方メートル)と別館(平屋、約二百七十平方メートル)があり、鎌倉の古代から現代までの歴史を約二百五十点の出土品やジオラマ映像などで紹介する。第二次世界大戦中にユダヤ人を救い「日本のシンドラー」と称され、晩年を同市で過ごした外交官の杉原千畝(ちうね)氏の展示もある。
 交流館の場所は、以前は旺文社創業者で、英単語本の出版で知られる赤尾好夫氏の邸宅だった。同氏の死去後、土地は同氏が設立した財団、不動産管理会社、親族の所有となり、親族らが本館と別館の建物を建て、二〇〇四年に完成した。市によると、設計は英国の著名な建築家*ノーマン・フォスター氏が手掛けた。

*建築家ノーマン・フォスター氏の受賞歴
RIBAゴールドメダル(1983年)
AIAゴールドメダル(1994年)
プリツカー賞(1999年)
高松宮殿下記念世界文化賞(2002年)
スターリング賞(1998年、2004年)
アストゥリアス皇太子賞芸術部門
(2009年)

鎌倉市は一三年、親族所有分を市が三億円余で買い取る条件で、財団と管理会社から施設改修費十五億円と土地、建物の寄付を受け、全体を取得した。
 市は当時、鎌倉が世界文化遺産に登録される見通しに立って、ガイダンス施設を計画していたが、登録は成らず用途を再検討した。
 本館はもともと住宅として建てられており、市は十一億円余をかけ元の設計に配慮しながら展示施設に改装。本館内部は壁に仕切られ、奥へ進むにつれ外部風景を取り込み暗から明へ移行するというフォスター氏が設計した造りがそのまま残されている。
 青木豊館長は開館式で「多くの皆さまの協力で開館にこぎ着けた」などと感謝の言葉を述べた。
 日曜・休日は休館。午前十時〜午後四時(入館三時半まで)。入館料三百円(小中学生百円)。
東京新聞WEBより転載
https://www.google.co.jp/amp/amp.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201705/CK2017051302000158.html?espv=1

詳細は、以下の鎌倉市のホームページで
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/rekibun/koryukan-open.html