毎年クリスマス前になるとシュトーレンを焼いている。
シュトーレンのことを知ったのはずいぶん昔。まだ今のように近所のパン屋さんでシュトーレンを売ってなかった頃。
菓子職人の妹がヨーロッパに研修旅行に行って本場のシュトーレンを食べてきたという話を聞いたのがたぶんきっかけ。
シュトーレンはドイツの菓子パン。バターやラム酒をたっぷり使って日持ちするようにし、クリスマス前に焼いて薄くスライスしたものを毎日少しずつ食べながらクリスマスを迎えるという。
ちなみに、イタリアにも同じようなクリスマスの菓子パンがあって、これはパネトーネというパン。
パネトーネにも甘いドライフルーツがいっぱいはいっててふわふわしたケーキのようなパン。
シュトーレンはどっしり、パネトーネはふわふわ。どっちも大好き。
レーズン酵母を自分で起こして天然酵母のパンを焼くようになってから、シュトーレンも毎年作るようになった。ドライイーストでも焼いてみたがドライイーストを使うとだんだん乾燥してパサパサしてくる。たぶんよく膨らむから空気の穴がたっぷりあいていて、日がたつと乾燥しやすくなるんだろう。(素人の予測)
天然酵母で焼くと膨らみは悪いがしっとりとしあがり、日がたつにつれてしっとりと、味わい深くなる(気がする)。
今年は「HYOGOシュトーレン」というイベントがあった。神戸のパン屋さんたちが集まってシュトレーン文化を広めようという取り組み。お店によってレシピもバラバラ、味も食感もバラバラなシュトーレンのレシピ規格を決めて、その基準に沿ったシュトーレンを各パン屋が作って売り出すというもの。
HYOGOシュトーレンのレシピ規格とは、「バターは粉の30%以上、ドライフルーツは粉の60%以上使用していること」なんだそうだ。
結構たっぷり使わなくてはいけない。
いつも焼いてる私のレシピではぜんぜん足りない(笑)
ちなみに今年焼いたレシピ(毎年一緒やけど)では、粉425gにバターは80g、ドライフルーツは150g、ナッツ100g。
HYOGOシュトーレン規格で計算すると粉が425gならバターは128g、ドライフルーツは255gも必要だ。
来年はこれでやってみようかな。
今年のシュトーレンはドライフルーツの洋酒漬けを使わずにラムレーズンだけ使ったのでちょっと生地の甘さが足りなかった。あのドライフルーツは強烈に甘いので入れるの躊躇してしまうんだけど、やっぱり入れたほうがパンになったときにおいしい。
ラムレーズンも家で作って、レーズンにラム酒を注いでおいておいただけのものなので、それほど甘くない。
周りにたっぷり砂糖をまぶすからいっか~と思ったけど、やっぱりしっとり甘いほうが美味しい。
というわけで。
来年は甘いあま~~いドライフルーツもたっぷり使って上記のレシピで作ってみようと思います。
ちなみに、うちのおかんがイスズベーカリーのシュトーレン(1本2500円っ!!!)を買ってきてくれました。
ドライフルーツがたっぷり入ってて甘くてしっとりしてるけど、生地の食感は私が作ったのに似てる。美味しい。
お店によってはもっとパサパサしたクッキーに近い食感のものもあるけど、私はしっとりが好みだなぁ。
日に日にまぶした砂糖が染みてしっとり甘くなっておいしくなるシュトーレン。
4本も焼いたのにもう残りはあと1/2個(笑)
朝切って皿にのせておいてったら、夕方仕事から帰ってきた時には空っぽのお皿がポツンと・・・。
そんなに食べてもらえるとうれしいけどね。がんばって焼いた甲斐があるわ~~。
結構手間暇かかってます。実は。
来年もがんばって作ろっと。
欲しい方は早めに申し出てください(笑)。生地起こしから完成まで4~5日かかりますので。