絶好調超!!

嵐・大野智さんとにゃんこをこよなく愛するワタシの日々のあれこれ

熊野詣 二日目①

2017-08-02 12:57:36 | 旅行・街歩き
二日目は熊野川川舟下りからスタート。



前日に旅館の人に今日の予定を聞かれ「川舟下りを」と言ったら
「では、このバスですね」と即答。本当にバスの本数も少ないんですね。

旅館の目の前のバス停「かめや前」からバスに乗り、日足(ひたり)へ。
そこに川下りのスタッフがお迎えに来てくれてます。
お客さんは日本人と海外の人、ほぼ半々でしょうか。欧米の、個人で来てる人ばかりです。
日本に住んでいても始めて来るような場所にわざわざ海外から来る人がいる。
なんだか不思議、やっぱり世界遺産指定ってすごいんですね。

さらにすごいのは、一緒に川を下るガイドさんでした!

「60になってこんなことになるなんて」と笑っていた京子さん。
見た目はごくごく普通の地元のおば様なんですが、英語力、ハンパない!!
いろいろ勉強してきたであろうお客さんの途切れることのない質問攻撃に
的確に、要点絞って、わかりやすい英語で答えていました。

「上皇ってなに?」

「熊野詣は何のため?」

「日本の神様ってひとりじゃないの?」

こんな、日本語同士でもむずかしいことを英語で、わかりやすくまとめて説明する姿は
憧れとか、尊敬とか、そういう気持ちでした。

しかも、その間に日本語でもガイドをしてるんですよ。
「英語のお客様にかかりきりになってしまって申し訳ないです」
と言いながらも、ポイントは外さずしっかり案内してくれました。

定年まで10年切って、いろいろ思い迷うことが増えた私には
「こういう生き方もあるんだなぁ」という大きな刺激になりました。

もちろん、川の流れに乗って見た景色も素晴らしかったですよ。
場所場所で変わる水の色。川面を渡る風。
両岸に迫る崖に見える柱状節理の地層。
自然の作った美しさに心がのびやかになったよう。



柱状節理。こんなのがあちこちで見られます。

一部分で、山が切り取られ、地層がむき出しになっているところがありました。
世界遺産に指定される前に、関西国際空港を作るために切り出された跡だそう。
集中豪雨とかあったらあっという間に崩れてしまうそう。

そっか。

世界遺産に指定されているから昔からあるものがそのままの姿で保存できるんだよね。
大切なものは手をかけてあげないと同じようには維持できない。
自然のままにあるように見えて、お金をかけて整備している。
バスの本数だとか、お店がないとか不便だけど、そのおかげで保てるものがある。
住んでる人は大変かもしれないけど、変に観光地化しないで今の景色を保っててほしいな。

葉影の濃い参道に立つだけで、
エンジンを停めた船に揺られるだけで、
遠い昔から続く何かに触れた気がする。
それはきっと、この土地の力。
そういう場所を大切に守っていきたいです。
この国に生きる者として。



最後、京子さんが篠笛を吹いてくれました。
静けさの中、笛の音だけが響く、素敵な時間でした。