「東京新聞」の「名勝小金井桜 復活の光と影」
上 2021.4.30 こちら
中 2021.5.1 こちら
下 2021.5.2 こちら
この一連の記事では、「上」で桜派の主張が、「中」で自然派の考えが紹介され、その最後には亀山氏の見解が書かれました。そして「下」で今後のことに触れ、小平市は桜並木復活に消極的であることが書かれました。
構造的に言えば、両者の立場を客観的に出して今後のことを考えさせるような作りになっており、その意味では「噂の東京マガジン」と共通していると言えます。
「中」で書かれた表現は「自然破壊」などやや強い調子で、我々はそれほど強行ではなく、現実を踏まえ、目に余る皆伐は抑制してほしいと言っているのですが、対立図式にするためにはやや強調するものになるのだと思います。
私自身はこの記事を評価したいと思います。というのはこれまでの新聞記事の多くは(すべてかもしれない)、小金井桜を称賛し、桜あっての玉川上水だと言わんばかりでした。もしかしたら、玉川上水の価値は自然そのものにあると伝えたのはこの記事が最初かもしれません。しかし、普通の人にとって「自然のにぎわい、多様さ」が大切だというのはごく当たり前のことです。むしろ小金井桜こそ玉川上水のあるべき姿だという主張の方が偏っていると言えます。その当たり前のことを記事にしたという意味で価値があると思います。
おそらく - そして望むらくは - この当たり前の多様性の評価が徐々に取り上げられるようになる時代が確実に来るだろうと思います。 高槻成紀
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