かなり古い話。
1970年代の、
昭和三流映画館の事を聞いた。
この頃は、
封切り映画(ロードショー)が一番館で通常料金。
次に、
一番館でかかった映画どうしを組み合わせて、
やや画質が落ちるかたちで上映する二番館。料金は、ちびっと安くなる。
そして、
更に落ちた画質の映画をテキトーに組み合わせて上映していたのが三番館。料金、格安。
俺の映画マニアの大先輩は、
この、
三流映画館の常連やった。
理由は、
一番館に行く程の金を渋っていたから。
そして、
三番館の特徴として、
むちゃ難しい芸術映画、三流ホラー映画、B級以下の一般受けしない映画の3本立てがつね。
DVDどころか、
VHSも無かった時代に、
三番館は、
当時の映画マニアを喜ばせた。
大先輩は語る。
三番館では、
三本立て映画の他に、
ニュース映画と広告が流しっぱなしの為、
一日中、
電気つけない😳
窓口のもぎりのババはんは、
大先輩に、
「映画観るより、あたしと寝ない❓」と言ったらしい😳😳
映画館内は、
入れ替え制やないから、
同じ観客がずっといる。
中には、
ヤクザが、
上映中にもかかわらず、
ラジオで、
フルボリュームで、
競馬中継を聴いてたらしい。
それで、
とある観客が注意したら、
ドス出して恫喝された。
この一件は、
警察沙汰になる。
警察官は、
恫喝された相手への事情聴取で、
「ドスで脅されたんですね?」と尋ねると、
相手は唇震わせて、
「そうどす」と答えたと言う。
他にも、
上映中に、
ラーメン屋の出前が、
大声で、
「ヘイ!おまちどー!!」と言って、
ラーメン持って来たらしい。
更には、
上映中に、
ねんねこに赤ちゃんからったオヤジに、
厚化粧の嫁が、
離婚証明持ってきて別れ話したらしい。
オヤジは泣きながら、
「考え直さんと、この子は不幸になる」と土下座🙇♂️。
映画は、
「ああ結婚」と言うイタリア映画が流されていたらしい。
こういうとんでもない映画館やったらしいけど、
今の機械的なシネコンよりは、
ずっとずっと良かったと、
大先輩は、
述懐する。
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