
とあるド田舎に、
オモテヤマと言う、
一人暮らしのババはんがいた。
オモテヤマは、
絶壁そばに、
キャベツ畑を持っていた。
オモテヤマのキャベツは、
ことのほか甘いと、
地元では評判やった。
そして、
その評判を落とすことなく、
オモテヤマは、
キャベツを入念に育てた。
そんなオモテヤマにとって恐ろしいモンは、
モンシロチョウやった。
やって、
見るにはかわいいチョウチョも、
キャベツに卵産んで青虫が誕生したら、
キャベツは穴だらけになってしまう😧
ある初夏の太陽が差す昼下がり、
モンシロチョウが数匹、
キャベツ畑の方へ飛んで行った。
オモテヤマは、
「ホワイトデビル!」と叫んで、
台所から包丁持ち出し、
キャベツ畑に駆けて、
モンシロチョウを斬ろうとしたが、
ことごとく、
かわされた。
それでもムキになって、
モンシロチョウに斬りかかり、
そのはずみに、
絶壁から落ちてしまった🙀
オモテヤマは、
腰を強く打ち、
「誰かァ~!誰かァ~!」と叫び続け、
二日目に、
村人に発見された。
二日間、
誰かがきっと助けに来ると言う望みも、
時が経つに連れて、
薄らいだらしい。
そんな、
絶望したオモテヤマの上を、
モンシロチョウが飛び回っていた。
オモテヤマは、
声を震わせて、
「ホワイトデビル」と呟いたという。
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