団地の組長

ケイジロウ。

市営団地に住んだら、組長と言う名の雑用をやらされる。

町会費や共益費を集め、団地のイベント事への参加呼び掛けから、

様々な住民のインネンも、快く、受ける。

団地の組長は、

団地の清掃の際、

住民を集めて、報告ごとをする。

本当に、組長程、骨折り損な役職は無く、

嫌でも、

組長をする順番が回って来たら、

一年間は辛抱して、

団地住民の為に、お尽くしする😿

俺のダチのヤスコウチと言う男が市営住宅に住んでいた。

新年度の４月が来て、

団地清掃の後、

新しい組長の挨拶と言う、

退屈な年間行事の一部が開かれるはずやったが、それは、とある衝撃によって、ハズレる事に成った。

新しい組長は、

偉そうな白髪頭のジジイで、

剃り込み入れた二人の高校生が横に立ち「おひかえなすって❗」と大声で挨拶した。

このジジイ、

元ヤクザの組長で、

不良高校生の孫が応援に駆け付けていた。

組長の組長。

この恐ろしい光景は、

ヤスコウチの脳裏に、

淡い春の日差しと共に、

いつまでも、焼き付いた。