その日(多分昨年の今頃。ズバリコロナ第二波前の風俗業界黄昏前の黄金期)、
カッちゃんは興奮していた。
風俗業界の女神グラディスカが、
イタリアから日本にやって来る。
10年に一度だけ、
最もエネルギッシュに輝く日が、
ちょうど、
今回の日本行きに当たるということらしい。
いわば、
グラディスカの、
最初で最後の満開日で、
前日も翌日も意味はない!
きょうこの日でないと(大人しく書き込んでたけど、ナンの根拠があるんやろか🤔🤔🤔)!!
そして、
ツキは更にツキを呼び、
カッちゃんの両親は、
親戚の家で一泊するので留守🤨
代わりにばあちゃんが来て、
ポテサラ作って持ってきてくれた。
酸味に黒胡椒効かせた絶品ポテサラやった。
カッちゃんはたらふく食った😋
そして、
こっそりと、
家を抜け出して、
グラディスカが登場するナイトクラブへと向かった。
会場内は凄まじい人だかりで、
「アモーレ・ミオ(愛してますのイタリア語)❗️グラディスカ!」
と言う叫びとも悲鳴とも取れる声援に、
カッちゃんは驚天動地に興奮した😍
ここに参加する為、
10万近くの金(昨年配られた特別給付金であることは明白)を納めた。
会場内から、
「グラディスカ御顕現まであと10分‼️」とアナウンスが入ると、
凄まじいざわめきが波となった!!
と、
そのとき、
カッちゃんのお腹がゴロゴロ鳴り出した😧
腹くだしの可能性が高かった。
同時に、
妹から以下のLINEが入った。
「ばあちゃんが作ったポテサラやけど、酸っぱいところはマヨが腐ってる。それに黒胡椒と思ってたの黒カビよ」
カッちゃんは顔面蒼白になって膝を着き、
目を閉じて、
「グラディスカ!!」と激しく叫んだ!
が、
すぐに立ち上がって、
トイレに駆けて行った!
トイレの個室を開けようとするが、
開かないので、
蹴り開けた!
そしたら、
ズボンを下ろした、
頭の禿げたオヤジが便器に腰掛けていた。
カッちゃんが驚いていると、
オヤジはガチギレして、
「人が入ってるか、入っていないかくらい、わかるやろが😡⁉️お前🤬‼️」と怒鳴った!
カッちゃんは必死に、
「グラディスカが----」と言い訳してたら、
オヤジは大声で、
「せからしか‼️」と叫んで、
ドアを閉めてしまった!
会場内アナウンスで、
「グラディスカ御顕現まであと5分❗️」と告げられると、
カッちゃんは、
小便器に用を済ませようとズボン下ろしたら、
ちょうどのタイミングで支配人が入ってきて、
カッちゃん睨み付け、
「こら😡❗️ここは中華式やない‼️個室でしろ‼️」と怒鳴った!
カッちゃんは、
個室のドアを叩いて、
「早く出て来てください‼️」と大声出した。
中から、
「この野郎!いきなり叩いたから、引っ込んだやないか🤬‼️」というオヤジの怒声が飛んできた。
カッちゃんは、
「グラディスカが!グラディスカが!」と大声出し続けてたら、
オヤジが「グラディスカ‼️」と叫んで飛び出して来た!
カッちゃんは中に入り、
ようやく安堵のひとときを持ったが、
この安堵が、
ばあちゃんの腐ったポテサラのせいで長引いた😭
そして、
個室出る頃には、
会場内アナウンスで、
「みなさまありがとうございました!グラディスカの満開のひとときを終わらせていただきます。みなさまに、これからの10年の幸せを、わたくしどもとグラディスカもお祈りいたしております」と告げられた。
カッちゃんは、
「僕には、お花を見ることが許されてないんだ!」と言って泣き出した。
そこに、
支配人が来て、
カッちゃんに、
「グラディスカだけが特別なのか⁉️満開の花を咲かせる女性はみんなグラディスカやないのか⁉️」と言った。
カッちゃんは、
その言葉に力付けられて、
このナイトクラブの常連客となった。