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えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...
ありのままに、ユーモラスに......♪

第4章 手術 12.

2007年06月13日 | 乳がん闘病記
12.
 2005年4月6日。入院5日目。術後2日目。
 今日も晴れ。花曇りという言葉があるように、この時季はとかく曇りがちなのに、今年は晴れの日が続いている。熱は完全に下がったようだ。

 朝食後自分でリハビリ。壁這いの指先到達点は27cm。目標は32cmだからあと5cm。いつのまにか手のしびれもなくなっている。

 10:00 点滴を外しにH看護師が入室。まだ少し残っているが、「水分補給のためのものなので、もう食事もとれるし、外してしまいましょうね」と外してくれた。万歳! これでトイレに通わなくてもすむかな?
 着替えてOKと言われたので、浴衣からパジャマに替える。少しずつ自由度が増えていくのが、なんとも嬉しかった。

 昼ちょっと前、大部屋に空きが出たので、ルームメイトのKさんが移ると言う。同じフロアなので、「ときどき顔をのぞきに行きますからね」と言って見送った。一人になって、淋しいような、気楽なような…。

 12:50 体をタオルで拭いた後、看護師が髪を洗ってくれると言う。嬉しい! でも、自分で洗えそうだったので、洗い場で一人で洗った。患部も脇や腕もほとんど痛くない。髪を洗うだけでも、ずいぶんすっきりするものだと思い、誰にともなく感謝する。

 14:00 友人に絵葉書を認め、ポストに出しに行く。入院病棟と外来病棟との連絡通路から外をながめると、桜が満開だ。歌をひねってみる。
 ♪窓下の桜の枝々渡りおる ツガイの雀仲睦まじく♪
 ♪薫風に枝垂れ(しだれ)揺れおり春錦 萌黄の柳
  黄金の連翹(れんぎょう)
 ♪萌え霞む多摩の山並み彩るは パッチワークの菜の花畑♪

 15時過ぎ、近くに住む親友のAさんが見舞いに来てくれる。来なくていいって言ったのに! でも、やはり嬉しい。私の好きな花の写真が散りばめられた本を持ってきてくれた。
 奇しくも、彼女の次女がうちの息子と同じ大学の同じ学部にこの春進んだので、入学式に夫婦で参列した彼女から入学式の様子を聞くことができた。1時間ほどとりとめもなく話し、良い気分転換になった。

 いただいた花の写真をながめていたら、以前から知りたかった木や花の名前がわかって、幸せな気分になる。チューリップの名がトルコ語でターバンの意味だということも、初めて知った。へぇぇぇ。写真の勉強にもなる。退院したら、これを参考にして撮ってみようと、あれこれ考えて楽しい。

 廊下を散歩していると、女性の患者が涙ながらに思いの丈を看護師にぶつけている場面に出会わせた。皆それぞれの悩みや事情を抱えながら懸命に病気と闘っているのだな、としみじみ思う。

 夕方自宅に電話すると、ようやく娘とつながる。夕食には豚の角煮を作ると言う。作れるのかな? 息子の様子を訊くと、「今までの俺の人生、いつも友達に頼ってきたから、今大変!」と言っているとな。いい薬だ。「おばあちゃんから連絡あった?」と尋ねると、「あったけど、適当にごまかしておいたよ」と言う。サンキュー!

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