空回りしていると感じているときの疲れは、尾を引くような気がします。<o:p></o:p>
また、本来あるべき休日に予定が詰まっていることが続くと、息苦しい感じがして、それだけで滅入ってしまうこともあります。<o:p></o:p>
・・・・・・・<o:p></o:p>
台風の通過で、予定がキャンセルになり、ぽっかりと時間が空き、ホッと一息をつくことができました。<o:p></o:p>
せっかくの空いた時間、風雨が強くなる前に急いでジーンズを買いに行き、午後、読みかけの本を取り出し読了し、スッキリした気分になり、熱いお茶を保温マグカップに入れ、午後4時半頃からブログの更新記事を書き始めました。遅筆ですからいつ完成するやら・・・・。<o:p></o:p>
・・・・・・<o:p></o:p>
更新記事を基に、依頼されている人工内耳装用者の会の勉強会用の原稿を作っていこうと思っています。<o:p></o:p>
依頼された勉強会のテーマがふたつあり、その一つが「最近の人工内耳事情(両耳装用等・・・)」という1時間程度の話しです。<o:p></o:p>
しかし、片側人工内耳装用者のひとりに過ぎない自分の場合は、責任持って話すことができるかと言えば無理があります。やはり、このようなテーマの場合は、専門家(医療関係者やメーカー担当者)が、講義をする方が良いと思っています。<o:p></o:p>
したがって、自分が話しができることは、最近、参加した勉強会で聞いたこと、同じ人工内耳装用者の視点から見た感想ということになります。<o:p></o:p>
ただ「両側人工内耳装用」については、タイムリーな話題なのだと思います。<o:p></o:p>
つい先日も地域の人工内耳装用者の会の設立準備の打ち合わせの中で、装用児の母親から「今、特に若い親達は両側装用のことについて関心を持っている・・・、なかには、両側装用をするため他府県に転院するケースも出てきている」という発言がありました。<o:p></o:p>
・・・・・<o:p></o:p>
9月に参加した勉強会でも、両側装用について、いくつか関連する話題が提供されました。<o:p></o:p>
ただし、いずれもが装用児の両側装用についてであり、成人装用者に関連することはありませんでした。<o:p></o:p>
しかし、関心を持っているのは(必要としているのは)、成人装用者も同様です。<o:p></o:p>
皆様も東京や大阪等で開催される勉強会に参加してみるとわかると思うのですが、成人装用者の中で両側装用の方達が増えてきているのを実感できます。<o:p></o:p>
少し前までは両側装用者というと地域が限定されていたのですが、最近では沖縄、三重で10月頃装用手術を行うということを聞きます。<o:p></o:p>
・・・・・<o:p></o:p>
9月9日の人工内耳の日に因んだイベントの中で、各メーカー別の人工内耳成人装用者の体験発表がありましたが、その内の一人がこの夏に両側装用になったばかりの方でした。<o:p></o:p>
あとで、個人的にお話を聞くと、両側装用の効果についてコメントしてくれました。<o:p></o:p>
「何となく、音源の方向が分かる。雑音の中で特定した方とお話ができるような気がする。まだ、一ヶ月しかたっていないけれど、全然、片側と違って楽!!」<o:p></o:p>
とても参考になりました。Mさんありがとうございました。<o:p></o:p>
また、このイベントのメインに、東京医科大学病院の河野先生の講演がありました。<o:p></o:p>
講演の中で「耳はなぜ二つあるのか?」ということも取り上げており、興味深く聞いていました。<o:p></o:p>
『生きていくには、「敵を察知」する必要があります。敵がどの方角のどの程度の距離にいるのかを判断できなくてはいけない。つまり、「方向感・音源定位をするため」に二つの耳が必要だということです。さらに、様々な環境で生活している我々は、静かな場所だけでなく、多くはうるさい場所で生活をしています。つまり、「騒音下で聞こえることや、大勢の方の中で会話をするため」に二つの耳が必要ということになります』<o:p></o:p>
お聴きしながら、自分が仕事や日常生活をするうえで必要としていること、困っていることを逆に指摘されているような気がしておりました。<o:p></o:p>
片側装用では、遠近感を上手く捉えることができず、方向感や音源定位を特定することが困難です。ましてや騒音下での聴こえは難しく、大勢の中で特定した相手と会話することや複数の方と会話することが困難です。<o:p></o:p>
静かな場所で対面の方とお話しできるだけでは、仕事をしていく上では支障があることを痛感しています。<o:p></o:p>
「両側装用」することで、これらの支障としていることが全て解決できるとは思ってはいませんが、二つの耳の恩恵を知っている中途失聴者としては、ついつい、期待してしまいます。<o:p></o:p>
・・・・・<o:p></o:p>
さて、9月15日に開催された「東京医科大学病院、ACIC年次フォーラムⅤ」では、2歳3か月で右耳、9歳5か月で左耳に人工内耳を装用した装用児の母親からの報告がありました。<o:p></o:p>
人工内耳、口話、インテグレーションで育てていくという方針で子供と向き合っている姿をとても分かりやすく報告されていました。<o:p></o:p>
この方針のもと、①誉める ②励ます ③ありのままを愛す ということを心がけハビリテーションを実践しているということでした。この内容については別の機会に取り上げていきたいと考えています。 <o:p></o:p>
両側装用で注目したことは、補聴器を装用していた左耳を9歳5か月で人工内耳に変えたことです。<o:p></o:p>
右耳の2歳3か月での人工内耳装用のときは、子供は理解できないまま手術をしたと思いますが、9歳になってからの人工内耳装用手術は、子供が理解したうえでのことになります。<o:p></o:p>
同じ、「東京医科大学病院、ACIC年次フォーラムⅤ」では、AVTプログラムディレクターのロザリー・ヤレンコ先生(カナダ)の講演がありました。<o:p></o:p>
その話の中にも両側人工内耳装用児のことが出てきました。<o:p></o:p>
右耳に生後11か月で人工内耳を装用し、補聴器を使用していた左耳に、右耳人工内耳手術から7年後に人工内耳にしたという両側人工内耳装用児の事例でした。<o:p></o:p>
右耳人工内耳装用の時にヤレンコ先生が指導したお子さんだそうですが、その後、指導から離れていたとのことでした。<o:p></o:p>
ところが、両側人工内耳装用後、ご両親がせっかく左耳に入れた人工内耳を子供が活用していないのではないかと感じ相談に来たそうで、その結果、再度ヤレンコ先生が指導することになりました。<o:p></o:p>