9月1日・2日に行われたコクレアセレブレーション(コクレア社製人工内耳インプラントが初めてメルボルン大学で手術に使用してから30周年になったことを記念して開催)に参加しました。<o:p></o:p>
地方からの参加ですので、当日は少し早目の新幹線でしたが、平日の朝と違い、日帰り出張族がいないため、車内は空いていました。<o:p></o:p>
3人席は独占状態で、パソコンで依頼されている勉強会資料をパワーポイントで作成していました。<o:p></o:p>
さて、セレブレーションの初日は、いくつかのブースに分かれた展示から始まりました。<o:p></o:p>
その中で目に留まったのが、水槽の中にある「アクア」というアクセサリーに包まれたN5人工内耳でした。<o:p></o:p>
「プールだって大丈夫」という表示の仕方で展示していましたが、残念ながら日本ではまだ未認可で、販売されていないとのことでした。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>そこで、担当の方にふたつほど質問しました。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>Q1:N5(Nucleus5)は、特に充電池を使用したとき耐水性に優れていますが、この充電池ということが密閉性のあるアクアというアクセサリーを使用しても作動すると理解すれば良いですか?(空気亜鉛電池では、酸素の供給がなければ電池として機能しない・・・つまり、密閉できない)<o:p></o:p>
A1:その通りです。充電池だからできるということです。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>Q2:プールでも大丈夫と書いてありますが、水の中だと浮力が付き、耳から外れやすいのではないですか?<o:p></o:p>
A2:プール内では、キャップを被り外れないようにする必要があります。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>感想:日本でのアクセサリーの販売が待たれます。簡単に装備できるパッケージ(サウンドプロセッサーと送信コイル及び送信ケーブルまでの一体型)だと思いました。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>続いて、目に留まったのは、「ハビリテーションと学習教材のご紹介」のブースにあった資料でした。<o:p></o:p>
「聴こえの学習をはじめよう」というテーマの資料は4つに分かれて説明文がありました。これは4段階に聴こえの発達状態をステップアップしていくということのようでした<o:p></o:p>
(1)1段階目:音への気づき(①楽器音(反応を促す→自発的な反応へ) ②環境音(教える→自発的な反応へ) その他、LING6音の検知 <o:p></o:p>
(2)2段階目:音の意味(音に意味があることの理解(①音と物の関連づけ ②簡単な文)<o:p></o:p>
(3)3段階目:弁別・・・超分節的要素の弁別(パターンの知覚①音声の長さを弁別 ②音の大きさを弁別 ③抑揚・強調・リズム・速さの違いを知覚 ④はじめに聴く声・聴かせる声を模倣(例:おもちゃを見せる前にバスが「プップー」って走っているよ。おもちゃを見せたら、遊んでいる間、おもちゃの名前と関連する音を繰り返し聴かせる。・・・模倣する時間を与えるテクニックは「待つ」という時間) ⑤単語の長さの違いを知覚 ⑥文の長さを弁別)<o:p></o:p>
(4)4段階目:同定(①1項目の聴覚記憶(3つの選択肢から選択 指示内容が1つの指示に従う 文の真ん中のキーワードを理解する) ②2項目の聴覚記憶(4つ以上の選択肢から選択 文法的特徴が異なる2項目の聴覚記憶・・名詞と動詞 名詞と形容詞) ③3項目の聴覚記憶(5つ以上の選択肢から選択 文法的特徴が異なる項目(名詞と動詞 名詞と形容詞:色・数など 名詞の位置を表すことば 否定を表すことば)<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>※ステップアップしていく目安、月数も載っていましたので参考になるのではないかと思います。詳細内容を掲載すべきだと思いましたが、そのまま記事にできませんので、必要な資料はコクレア社にご請求ください。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>この他にも、キッズのコーナーは充実しており、次のような資料もありました。<o:p></o:p>
「Ling6音 チェックと記録」<o:p></o:p>
「Auditory-Verbal法は他の指導法と併用が可能か」<o:p></o:p>
「幼稚園・保育園に通う人工内耳装用児が音楽を楽しむために」<o:p></o:p>
「聴く力の発達」<o:p></o:p>
「就学前に初めて人工内耳を装用した子ども」<o:p></o:p>
「学齢期に初めて人工内耳を装用する子ども」<o:p></o:p>
就学前後を想定した内容で参考になる資料だと思いましたが、「Ling6音」の説明は、50音(あいうえお)に置き換えて説明できなかったのか?とか、「Auditory-Vebal法は他の指導法と併用可能か」の文章は翻訳したままの固い表現のように感じられ、もう少しわかりやすく書いて欲しかったという感想を持ちました。<o:p></o:p>
いずれも、気になっていた事柄でしたので、かなり長い時間、会場でこれらの資料を読んでいました。<o:p></o:p>
コクレア社さん、なかなか良い資料だと思いましたが、もう一工夫、宜しくお願い致します。<o:p></o:p>
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ところで、声援隊の代表者から、「きっともっとずっと聴こう!4」(聴覚障害児教育を考える講演会とワークショップ)が10月13日、14日に京都で開催するとの案内が届きましたので、ご紹介いたします。<o:p></o:p>
分科会、特別講演、シンポジウムともに充実した講師陣、パネリストばかりですから、きっと、参考になること 考えること 実践できること 悩むこと 前向きになること 色々感じ学びとることができるのではないかと思います。<o:p></o:p>
※かなり申込みがあるようです。分科会には定員があります。<o:p></o:p>
■ 申込方法等 総合案内アドレス ■
<http://www.seientai.com/kitto4/Welcome4.html>
■ プログラム ■
■ 案内 ■