振出し 難聴、そして人工内耳へ

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セレブレーションで目が留まったもの

2012-09-05 00:15:55 | 人工内耳・補聴器

 9月1日・2日に行われたコクレアセレブレーション(コクレア社製人工内耳インプラントが初めてメルボルン大学で手術に使用してから30周年になったことを記念して開催)に参加しました。<o:p></o:p>

 地方からの参加ですので、当日は少し早目の新幹線でしたが、平日の朝と違い、日帰り出張族がいないため、車内は空いていました。<o:p></o:p>

 3人席は独占状態で、パソコンで依頼されている勉強会資料をパワーポイントで作成していました。<o:p></o:p>

 さて、セレブレーションの初日は、いくつかのブースに分かれた展示から始まりました。<o:p></o:p>

 その中で目に留まったのが、水槽の中にある「アクア」というアクセサリーに包まれたN5人工内耳でした。<o:p></o:p>

 「プールだって大丈夫」という表示の仕方で展示していましたが、残念ながら日本ではまだ未認可で、販売されていないとのことでした。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>そこで、担当の方にふたつほど質問しました。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>Q1:N5(Nucleus5)は、特に充電池を使用したとき耐水性に優れていますが、この充電池ということが密閉性のあるアクアというアクセサリーを使用しても作動すると理解すれば良いですか?(空気亜鉛電池では、酸素の供給がなければ電池として機能しない・・・つまり、密閉できない)<o:p></o:p>

 A1:その通りです。充電池だからできるということです。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>Q2:プールでも大丈夫と書いてありますが、水の中だと浮力が付き、耳から外れやすいのではないですか?<o:p></o:p>

 A2:プール内では、キャップを被り外れないようにする必要があります。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>感想:日本でのアクセサリーの販売が待たれます。簡単に装備できるパッケージ(サウンドプロセッサーと送信コイル及び送信ケーブルまでの一体型)だと思いました。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>続いて、目に留まったのは、「ハビリテーションと学習教材のご紹介」のブースにあった資料でした。<o:p></o:p>

 「聴こえの学習をはじめよう」というテーマの資料は4つに分かれて説明文がありました。これは4段階に聴こえの発達状態をステップアップしていくということのようでした<o:p></o:p>

 (1)1段階目:音への気づき(①楽器音(反応を促す→自発的な反応へ) ②環境音(教える→自発的な反応へ) その他、LING6音の検知 <o:p></o:p>

 (2)2段階目:音の意味(音に意味があることの理解(①音と物の関連づけ ②簡単な文)<o:p></o:p>

 (3)3段階目:弁別・・・超分節的要素の弁別(パターンの知覚①音声の長さを弁別 ②音の大きさを弁別 ③抑揚・強調・リズム・速さの違いを知覚 ④はじめに聴く声・聴かせる声を模倣(例:おもちゃを見せる前にバスが「プップー」って走っているよ。おもちゃを見せたら、遊んでいる間、おもちゃの名前と関連する音を繰り返し聴かせる。・・・模倣する時間を与えるテクニックは「待つ」という時間) ⑤単語の長さの違いを知覚 ⑥文の長さを弁別)<o:p></o:p>

 (4)4段階目:同定(①1項目の聴覚記憶(3つの選択肢から選択 指示内容が1つの指示に従う 文の真ん中のキーワードを理解する) ②2項目の聴覚記憶(4つ以上の選択肢から選択 文法的特徴が異なる2項目の聴覚記憶・・名詞と動詞 名詞と形容詞) ③3項目の聴覚記憶(5つ以上の選択肢から選択 文法的特徴が異なる項目(名詞と動詞 名詞と形容詞:色・数など 名詞の位置を表すことば 否定を表すことば)<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>※ステップアップしていく目安、月数も載っていましたので参考になるのではないかと思います。詳細内容を掲載すべきだと思いましたが、そのまま記事にできませんので、必要な資料はコクレア社にご請求ください。<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>この他にも、キッズのコーナーは充実しており、次のような資料もありました。<o:p></o:p>

 「Ling6音 チェックと記録」<o:p></o:p>

 「Auditory-Verbal法は他の指導法と併用が可能か」<o:p></o:p>

 「幼稚園・保育園に通う人工内耳装用児が音楽を楽しむために」<o:p></o:p>

 「聴く力の発達」<o:p></o:p>

 「就学前に初めて人工内耳を装用した子ども」<o:p></o:p>

 「学齢期に初めて人工内耳を装用する子ども」<o:p></o:p>

 就学前後を想定した内容で参考になる資料だと思いましたが、「Ling6音」の説明は、50音(あいうえお)に置き換えて説明できなかったのか?とか、「Auditory-Vebal法は他の指導法と併用可能か」の文章は翻訳したままの固い表現のように感じられ、もう少しわかりやすく書いて欲しかったという感想を持ちました。<o:p></o:p>

 いずれも、気になっていた事柄でしたので、かなり長い時間、会場でこれらの資料を読んでいました。<o:p></o:p>

 コクレア社さん、なかなか良い資料だと思いましたが、もう一工夫、宜しくお願い致します。<o:p></o:p>

 ・・・・・・<o:p></o:p>

 ところで、声援隊の代表者から、「きっともっとずっと聴こう!4」(聴覚障害児教育を考える講演会とワークショップ)が10月13日、14日に京都で開催するとの案内が届きましたので、ご紹介いたします。<o:p></o:p>

 分科会、特別講演、シンポジウムともに充実した講師陣、パネリストばかりですから、きっと、参考になること 考えること 実践できること 悩むこと 前向きになること 色々感じ学びとることができるのではないかと思います。<o:p></o:p>

 ※かなり申込みがあるようです。分科会には定員があります。<o:p></o:p>

 ■ 申込方法等 総合案内アドレス ■

 <http://www.seientai.com/kitto4/Welcome4.html 

■ プログラム ■

 「kitto4program.pdf」をダウンロード

■ 案内 ■

「kitto4.tiff」をダウンロード

コメント (7)
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名前の由来

2012-09-03 00:00:26 | 一服

 8月はブログの更新を怠ってしまいました。<o:p></o:p>

 別にエコな生活を信条としているわけではないのですが、我が家は、エアコンの使用がほとんどない夏を過ごしました。<o:p></o:p>

 皆様は、いかがお過ごしでしたか?<o:p></o:p>

 ・・・・<o:p></o:p>

 自分の行動を分析すると、協調性が乏しい人付き合いが下手なプライドの高い扱いにくい人間ではないかと思っています。<o:p></o:p>

 そういった、かなりマイペースな性格ですが、それでも先回のコメントでも述べましたように8月は結構忙しく人と接触しながら過ごしました。<o:p></o:p>

 ・・・・<o:p></o:p>

 ブログ更新を怠った、言い訳になりますが・・・
地域の人工内耳装用者の会の設立準備の打ち合わせ及び資料作りや、来年度から行っていこうと思っている人工内耳装用者向け講習会の打診、STさん変更に伴うマッピング、手話初級講習会に加え読話の講習会に参加、大阪人工内耳フォーラムの参加、名古屋で行われた難聴者向け講習会参加、加えて簡易磁気ループの改良版の作製と滋賀人工内耳友の会瑠璃のびわこ勉強会用材料集め・・・等がありました。<o:p></o:p>

 9月になりましたが・・・<o:p></o:p>

 昨日(9月1日)、本日の2日間行われた日本コクレア社のイベント(コクレアセレブレーション)に参加するのに、前日まで地域の人工内耳装用者の会設立準備のための名簿修正をし、イベント参加中は宿泊ホテルや新幹線の車内で、勉強会用の資料を睡魔に襲われながらパワーポイントで作成していました。<o:p></o:p>

 ・・・・<o:p></o:p>

 大阪人工内耳フォーラムやコクレア社製人工内耳インプラントが初めてメルボルン大学で手術に使用してから30周年になったことを記念して行われたコクレアセレブレーションの中で、いくつか興味深いお話を聴くことができました。<o:p></o:p>

 現在行われている人工内耳に関する医療のテーマや、メーカーが目指している方向性を知り、自分なりに整理することができました。主催者や講義をされた先生方に感謝しています。貴重なお話しありがとうございました。<o:p></o:p>

 できることならば、こういったイベントの内容が良かったとか悪かったという感想だけでなく、具体的に何を講師が話し、それを自分はどう感じ理解したのかについて、このブログを通じてお伝えできたらと思っています。<o:p></o:p>

 テーマだけを書き出すと<o:p></o:p>

 「両側装用」「ハイブリット型人工内耳」「療育」「リハビリ・ハビリ」「完全埋め込み型人工内耳TIKIの課題」「BAHAとコーダック」等があります。<o:p></o:p>

 ボチボチと更新していくつもりですので、お付き合いしていただければ嬉しいです。

 9月には、例年参加している勉強会が2つあり、その中にもきっと得るものがあるのではと期待しています。(地方に住んでいますので出費は痛いのですが・・)<o:p></o:p>

 ・・・・・<o:p></o:p>

 ところで、自分が何故「タク」という名前をこのブログで使用しているのか想像したことはありますか?いったんつけられた名前は時として独り歩きしていきます。

 じつは、学生時代でも社会人になってからも「タク」とは呼ばれたことはありません。<o:p></o:p>

 ブログでの名前を「タク」にしたのには理由があります。一種のカルチャーショックを「手話」を学んでいて受けたことを忘れないためでした。

 皆さんも手話を学び始めると、自分の名前を手話表現する機会があると思います。でもその手話は、自分がイメージしている名前とは違うものである場合があります。<o:p></o:p>

 例えば「佐藤さん」は、「砂糖は甘い」という手話表現が一般的なようです。「佐藤」と「砂糖」は明らかに違うものであり、手話を知らない者から見ると違和感があります。それと同様で自分の場合も、自分では思ってもみなかった「沢山(たくさん)」という言葉を入れ名前を表現することを手話の先生から教えていただき、ナルホドという思いとウーンという思いが交差してしまいました。
ですから、その表現を受け入れることができるまで、しばらくの間は指文字で自分の名前を表現していました。

 8月の忙しい(?)中で、ハッとさせられたのが「読話」の講習会での講師の話しでした。<o:p></o:p>

 「いくら、口の動きが理解できても、自分が知らない言葉を読み取り理解することはできない。人間が発する単語の意味を知っていなければ、読み取りができないことになる。だから、新しい言葉を理解するために自分は新聞や本を読み、単語を知り語彙を理解するように努めている」<o:p></o:p>

 「言葉」を知らなければ、発音されても意味として理解できないことを、改めて認識した話しでした。<o:p></o:p>

 ・・・・・<o:p></o:p>

 今後、先に書き出したテーマについて、できるだけ取り上げ更新していきたいと思っています。<o:p></o:p>

 自分はこれらにとても関心を持ちましたが、皆様はいかがでしょうか?

コメント (17)
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