(日本バンタム級タイトルマッチ)
世界戦を2度経験した叩き上げの金山に、ソウル五輪代表からプロ入りし4戦全勝で早くも日本王者に挑む事となったエリートの1位川益という好カード。
初回お互い相手の動きをジックリ見ながら様子を伺うスタートは、後半強い金山に対し川益が放つオーヴァーハンドライトが実にスピーディ。2Rキャリアのある金山相手にして、アマ出身らしく川益の左が出鼻でビシビシ捉えると、王者はそのスピードについていけない。3Rも川益のスピードに攻めあぐねる金山に、挑戦者は連打でプレスをかけるが、王者の右がショートのカウンターとなってヒットすると、目には見えぬが潮目に変化が。
4R金山の押さえつける様なホールドに両膝をついて回避する川益のスピードと動きが読めてきた王者は、パンチの相打ちでも負けなくなり、挑戦者の左に右を合わせる為川益は前に出られなくなり、更に左ショートアッパーで挑戦者の動きが大人しくなる。5R川益は生命線の左にスピードが無く突き放せなくなった為、金山のプレスが強くなりアウトからインからベテランらしくパンチの種類を変えていく。6R試合の流れを手繰り寄せてきた金山、このあたりから完全に本領発揮となって、ボディブローから川益の動きを鈍らせ右アッパーの顔面から左フックで弱らせると、挑戦者は故意に両膝を着くシーンが増えてきた。
7Rエリート中のエリートの川益が形振り構わず積極的に手を出してきて流れを変えようと試みるが、金山の左フックが顎を掠めると、途端に膝を着くシーンが増えてくる、8R試合の2週間前に熱を出していた川益は、徐々にジリ貧となってくると、気持ちの弱さを察知した金山は右アッパーを中心にプレスをかけてきて、色白な挑戦者の顔を赤くさせる。9R31歳の金山だが、無駄なパンチを打たず省エネファイトで動きが衰えず、ボディブローも此れまでのレヴァーからストマックに打ち分けると、川益の手数がめっきりと減っていく。
10R倒れても良いから全てをぶつけていきたい川益は、必死にジャブを出していくと流石の金山も気圧される中試合終了のゴング。
こうやって見直してみてもドローが精一杯の内容でしたが、オフィシャルは2-1ながらも川益を支持し、プロ入り5戦目での新王者が誕生。
場内に怒号とモノが投げ入れられる中、ずっと赤コーナーに立ち尽くし続ける金山の姿が印象的でした。
翻って川益側に立ってみると、最終回に勝負を賭けた事が、結果的に勝利を手繰り寄せた結果となりました。
(追伸)
「20世紀少年」を一気に観ました。
最終章のエンドロールの後に、意外な物語が織り込まれていましたね。
人間正直である勇気を持たないと、後でとんでもない事になるというメッセージを受け取りました。
世界戦を2度経験した叩き上げの金山に、ソウル五輪代表からプロ入りし4戦全勝で早くも日本王者に挑む事となったエリートの1位川益という好カード。

初回お互い相手の動きをジックリ見ながら様子を伺うスタートは、後半強い金山に対し川益が放つオーヴァーハンドライトが実にスピーディ。2Rキャリアのある金山相手にして、アマ出身らしく川益の左が出鼻でビシビシ捉えると、王者はそのスピードについていけない。3Rも川益のスピードに攻めあぐねる金山に、挑戦者は連打でプレスをかけるが、王者の右がショートのカウンターとなってヒットすると、目には見えぬが潮目に変化が。

4R金山の押さえつける様なホールドに両膝をついて回避する川益のスピードと動きが読めてきた王者は、パンチの相打ちでも負けなくなり、挑戦者の左に右を合わせる為川益は前に出られなくなり、更に左ショートアッパーで挑戦者の動きが大人しくなる。5R川益は生命線の左にスピードが無く突き放せなくなった為、金山のプレスが強くなりアウトからインからベテランらしくパンチの種類を変えていく。6R試合の流れを手繰り寄せてきた金山、このあたりから完全に本領発揮となって、ボディブローから川益の動きを鈍らせ右アッパーの顔面から左フックで弱らせると、挑戦者は故意に両膝を着くシーンが増えてきた。

7Rエリート中のエリートの川益が形振り構わず積極的に手を出してきて流れを変えようと試みるが、金山の左フックが顎を掠めると、途端に膝を着くシーンが増えてくる、8R試合の2週間前に熱を出していた川益は、徐々にジリ貧となってくると、気持ちの弱さを察知した金山は右アッパーを中心にプレスをかけてきて、色白な挑戦者の顔を赤くさせる。9R31歳の金山だが、無駄なパンチを打たず省エネファイトで動きが衰えず、ボディブローも此れまでのレヴァーからストマックに打ち分けると、川益の手数がめっきりと減っていく。

10R倒れても良いから全てをぶつけていきたい川益は、必死にジャブを出していくと流石の金山も気圧される中試合終了のゴング。

こうやって見直してみてもドローが精一杯の内容でしたが、オフィシャルは2-1ながらも川益を支持し、プロ入り5戦目での新王者が誕生。
場内に怒号とモノが投げ入れられる中、ずっと赤コーナーに立ち尽くし続ける金山の姿が印象的でした。
翻って川益側に立ってみると、最終回に勝負を賭けた事が、結果的に勝利を手繰り寄せた結果となりました。

(追伸)
「20世紀少年」を一気に観ました。
最終章のエンドロールの後に、意外な物語が織り込まれていましたね。
人間正直である勇気を持たないと、後でとんでもない事になるというメッセージを受け取りました。

今度、グレート金山さんの特集をTVで企画しております。
大変、不躾なお願いなのですが、
グレート金山 VS 川益設男(1995/2/28)
グレート金山 VS 川益設男(1995/9/5)
のDVDをお貸ししてはいただけないでしょうか?
もし、可能ならば下記のアドレスまでご一報頂けると大変助かります。
u_com2813@yahoo.co.jp
よろしくお願いいたします。
が、同時にグレート金山のラビットパンチ(後頭部打ち)の多さが気になった。
クリンチで、度々、グレート金山が川益にラビットパンチを入れている。一言でいうとダーティーだ。
この試合直前、マクラレンがベン戦でマクラレンが度重なるラビットパンチで試合後に昏倒し植物状態になった事を思うと複雑だ。そのグレート金山がその後の試合でリング禍で帰らぬ人となったのは皮肉に思う。