五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

4月23日(月)曇後晴:花なき花見

2007-04-24 01:28:08 | Weblog

 朝8時起床。棟の当番のことで、長く住まわれている方に相談に行く。いろいろと細かい規定があっても、例外的なことは起きるもので、とりあえず勝手に対処するのは賢明でないと判断した。

 大学に着くと演習やゼミの購読文献のマスターコピー作り。大学院生のころを懐かしく思い出す。

 3時限目の社会学特論は、テキストのテレビ批評を実際にやってもらうことにする。素材はNNNドキュメント07の「ネットカフェ難民」(1月28日放送)。この30分のドキュメンタリー番組を、メディア検証機構というNPO法人が行っている5つの評価基準に照らして採点してもらった(1つの項目を1~5点で採点し、トータル25点満点)。僕も含めた5人の採点は結構ばらついた。そのあとで個々の項目について、採点理由を述べてもらい、議論する。それぞれ鋭い着眼点をもっていて、僕としては面白い討論になった。ちなみに、5人の当該番組に対する評価の平均点は15.2点だった。100点満点なら60点ちょいだ。

 4限の空き時間はドーナツを2つ食べる。本当はドーナツにはコーヒーがよく合うのだが、ここ数日また胃の調子が今ひとつなので、ほうじ茶で我慢する。

 夕方の基礎ゼミナールは、教室を出て弘前公園に行くことになっている。大学から弘前公園は、ちょっと交通が不便で、直通のバスもないし、歩くには少し遠い。研究室にやってきた学生さんが、ほとんどの人が自転車で行くだろうというので、残りの人を車で運べばいいということになり、いったん宿舎に戻って車で大学へ。ところが、待ち合わせ場所の正門に行ってみると、自転車のない学生が8人。やむなく2往復して運ぶことにする。

 弘前公園のさくらまつりは、開花予想が早まった関係で、予定より2日前倒しの21日から始まっているが、まだ開花宣言は出ていない(今日だったようだ)。実際、公園に行ってみてもほとんど蕾のままである。かろうじて天守閣(御三階櫓)の近くの枝垂れ桜が咲いていた。それでもまだこの程度だ。

 見上げて眺めるものがないので、ついつい先へ進む足取りも速くなる。とはいえ、本丸北側から望む岩木山の姿はなかなか美しかった。ここから眺める岩木山の雄大さは格別だ。津軽の殿様も、その辺を意識していたとしたら、なかなか情趣にあふれた城主だといえる(失礼)。

 若い人たちにとっては、花も大事だが、団子はより大事である。みんなで名物のこんにゃく(真っ黒な色をしているが、そんなにしょっぱいわけではない)、嶽きみ(岩木山の麓で採れるとうもろこし。甘い)、からあげくん(油ものが苦手な僕は回避)、チョコバナナを食べた。昨年の非常勤先から、給与査定の間違いで、思いがけない送金があったから、学生さんたちに還元(というのはちょっと違うな)。悪銭身に付かずともいうし(ますます違うな)。こんにゃくをみんなで食べていたら、近くにいた手相見のおばさんが、学生たちと話し込んでいるうちに「先生は情の厚そうな唇をしていること」といってきた。そ、そうですか。そんなこといわれたのは初めてです。でも、悪い気はしません。チョコバナナを食べたのは、おそらく人生で2回目。前回は20年以上昔のことである。左手を腰にやってしまうあたり、僕もトシを取ったということか。

 ずっと食べ歩きといった感じで、ビニールシートを敷いての宴会といった感じにはならなかったけれど、思いのほか親睦は深まったかもしれない。僕も各自とあれこれ話してみて、キャラクターが把握できるようになった。みんな、素直で明るく、実にいい学生さんたちである。

 日も落ちて、灯籠に明かりがつくと、花はなくてもかなりいい雰囲気になってきた。ライトアップされた天守閣の白壁もとても美しくみえる。暗くなってしまったけれど、みんなで記念撮影。僕が入っているものもあるのだが、写りが今ひとつなので、学生さんたちだけのものを。

 大学からちょっと行ったところにこんな場所があるというのはいいなあ。弘前城にはこれまでにも何度か来ているのだけれど、みんなで賑やかに来るとまた違った味わいがある。

 そうそう、ここをみてくれている学生さんたちへ。優しい(?)のは今日くらいで、連休明けからビッシビシ行きますからね。覚悟しておくように。

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