「これで、少年野球も人が増える。」
ライトスタンドで観戦を振り返った隣の老人が、
ホームプレート上に整列した両チームを
見つめながら静かに呟いた。
それ程の熱戦であった-。
言葉で表現しようとすると、
その表現自体が安っぽくなってしまうのが
悔しくもある。
それ程の熱戦であった。
決着がついていない以上、
今日の試合の寸評は不要だろう。
ただ試合前、細かなミスを起こしたチームが敗れる
という予測は立てていた。
実際、結果的に得点には直結しなかったミスは
両チームにも等しくあった。
特に得点を奪い合うという本質的な
「詰め」を達成できなかった点は
互いに反省すべきことなのかもしれない。
ただ、今日の試合に限り
両チームがゲームプランを超越した
勝利への執念が、開始から終了まで感じられたことに対し、
素直に敬意を表したい心境である。
未来の高校球児となるか、
小学生がグッタリしながら、
老人と同じように目を輝かせながら
ホームプレートを見つめる姿が忘れられない。
それ程の熱戦であった-。
[写真]試合終了後の甲子園。余韻に浸り、席を立てない人も多かった。
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