野球・東北独立リーグ頓挫 宮城の準備整わず
仙台市民球団企業組合(CBS、鈴木悟理事長)が中心となり、今年4月に岩手、宮城の2チームでスタートする予定だった野球の東北独立リーグ構想が事実上頓挫したことが8日、分かった。資金繰りの問題や両県の手法の違いなどが原因。関係者は「今後も設立に向け、努力する」と語るが、構想の実現は難しい状況だ。
独立リーグ設立が困難になった背景には、宮城側の準備作業の遅れがある。スポンサーが見つからず、資金繰りのめどが立っていない。昨年10月に予定していた選手募集は中止していた。
さらに岩手、宮城で運営手法に違いも生じた。宮城がここに来て、下部となる少年レベルでの育成指導を優先する方針を強調。このため当初方針通りトライアウトで約30人の選手を確保し、チーム名称も「岩手カウボーイズ21」と決めていた岩手側に「リーグ発足は大丈夫か」(関係者)と不信感が増幅、チームが分裂した。
今回の事態に、鈴木理事長は「現状では(宮城側の)組織を立ち上げられない。ヒト、モノ、カネがそろわず、安易だった部分はある。組合として謝罪したい」と話し、謝罪文を組合のホームページにも掲載するという。
今後については、「もう一度体制づくりを進めたい」(鈴木理事長)としているが、両関係者の話し合いは進んでいない。岩手のチーム設立にかかわった岩手プロ野球OB振興会の立花照人さん(元阪急、遠野高出)は「宮城側が何をやりたいのか分からない。今いる選手にどう説明するのか」と戸惑っている。
[東北独立リーグ]仙台市民球団企業組合(CBS)が推進する構想。正式名称は東北ベースボールアカデミーリーグ。2004年10月発表。06年に岩手、宮城両県で2チーム、07年は4チーム、08年は1チームずつの6チーム体制が目標で、北東北と南東北の2リーグ制を目指していた。
(河北新報)
仙台市民球団企業組合(CBS、鈴木悟理事長)が中心となり、今年4月に岩手、宮城の2チームでスタートする予定だった野球の東北独立リーグ構想が事実上頓挫したことが8日、分かった。資金繰りの問題や両県の手法の違いなどが原因。関係者は「今後も設立に向け、努力する」と語るが、構想の実現は難しい状況だ。
独立リーグ設立が困難になった背景には、宮城側の準備作業の遅れがある。スポンサーが見つからず、資金繰りのめどが立っていない。昨年10月に予定していた選手募集は中止していた。
さらに岩手、宮城で運営手法に違いも生じた。宮城がここに来て、下部となる少年レベルでの育成指導を優先する方針を強調。このため当初方針通りトライアウトで約30人の選手を確保し、チーム名称も「岩手カウボーイズ21」と決めていた岩手側に「リーグ発足は大丈夫か」(関係者)と不信感が増幅、チームが分裂した。
今回の事態に、鈴木理事長は「現状では(宮城側の)組織を立ち上げられない。ヒト、モノ、カネがそろわず、安易だった部分はある。組合として謝罪したい」と話し、謝罪文を組合のホームページにも掲載するという。
今後については、「もう一度体制づくりを進めたい」(鈴木理事長)としているが、両関係者の話し合いは進んでいない。岩手のチーム設立にかかわった岩手プロ野球OB振興会の立花照人さん(元阪急、遠野高出)は「宮城側が何をやりたいのか分からない。今いる選手にどう説明するのか」と戸惑っている。
[東北独立リーグ]仙台市民球団企業組合(CBS)が推進する構想。正式名称は東北ベースボールアカデミーリーグ。2004年10月発表。06年に岩手、宮城両県で2チーム、07年は4チーム、08年は1チームずつの6チーム体制が目標で、北東北と南東北の2リーグ制を目指していた。
(河北新報)