<民間人校長>大阪府立高校を辞任 教諭らに精神的暴力か
大阪府立高校で初の民間人校長に登用された府立高津高校(大阪市天王寺区)の木村智彦校長(59)が24日、府教委に辞職願を提出、受理された。同校の教諭10人が「脅しや人事権を背景に精神的暴力を受けた」として大阪弁護士会に人権救済を申し立てていた。木村校長は任期を1年残して今月末付で辞職する。
申立書によると、木村校長は02年4月の着任後、学校の運営方法に反対意見を述べた教職員を怒鳴ったり、他校への異動を迫るなどし、うつ状態になったり退職に追い込まれたケースもあるという。教諭らは、府教委に解任と再発防止策を講じるよう求めた。
木村校長は会見で、申し立てに対し「信じられない気持ち」と強調。申立書の内容を「(教職員に)ぞんざいな言い方をしたことはあった」としつつ「曲解や誤解、誇張がある。断固反論する」と話した。その上で「学校に混乱を招かないため辞職する」と説明した。
木村校長は住友金属工業で製鉄所副所長などを経て着任。「現役で国公立大学に100人合格」「現役進学決定率60%」などの数値目標を掲げた。さらに、保護者有志の主催で進学塾の講師が土曜日に同校生徒を指導する「自主学習講座」も後押しし、02年春に48人だった同校の国公立大合格者が05年春には119人に増えたという。木村校長は会見で「改革は進んだ」と訴えた。教諭の一人は「改革の目的に反対ではないが、発言を封じる姿勢がおかしい」と話した。【川上克己】
(毎日新聞)
大阪府立高校で初の民間人校長に登用された府立高津高校(大阪市天王寺区)の木村智彦校長(59)が24日、府教委に辞職願を提出、受理された。同校の教諭10人が「脅しや人事権を背景に精神的暴力を受けた」として大阪弁護士会に人権救済を申し立てていた。木村校長は任期を1年残して今月末付で辞職する。
申立書によると、木村校長は02年4月の着任後、学校の運営方法に反対意見を述べた教職員を怒鳴ったり、他校への異動を迫るなどし、うつ状態になったり退職に追い込まれたケースもあるという。教諭らは、府教委に解任と再発防止策を講じるよう求めた。
木村校長は会見で、申し立てに対し「信じられない気持ち」と強調。申立書の内容を「(教職員に)ぞんざいな言い方をしたことはあった」としつつ「曲解や誤解、誇張がある。断固反論する」と話した。その上で「学校に混乱を招かないため辞職する」と説明した。
木村校長は住友金属工業で製鉄所副所長などを経て着任。「現役で国公立大学に100人合格」「現役進学決定率60%」などの数値目標を掲げた。さらに、保護者有志の主催で進学塾の講師が土曜日に同校生徒を指導する「自主学習講座」も後押しし、02年春に48人だった同校の国公立大合格者が05年春には119人に増えたという。木村校長は会見で「改革は進んだ」と訴えた。教諭の一人は「改革の目的に反対ではないが、発言を封じる姿勢がおかしい」と話した。【川上克己】
(毎日新聞)