歴史好き・キゴウ君のひとりごと

主に日々の暮らしで感じたことなどを歴史的なことを交えてひとりごとりたいと思います。

スイス傭兵部隊 part3  ブランドっていいな~

2006-12-03 21:26:20 | Weblog
前回、どうして「スイス傭兵部隊」が逃げ出さないのか?で終わりましたが。
なんでだと思います?
そのカギはこの「」(カギ括弧)にあるのです。

わたくし、前回のブログには意識して「スイス傭兵部隊」には「」をつけているのです。
その他の、傭兵・スイス人・スイス人兵士 とかには何も付けてはいません。
ナゼ、わたくしが、わざわざ「スイス傭兵部隊」に「」をつけて、こだわるのか。
簡単に スイス傭兵でよいではないかと思いませんか?

そのあたりをひとりごとります。

ナゼ・・・、わざわざ「スイス傭兵部隊」なのか?
それは、スイス人傭兵は、個人個人勝手に各国の雇い主と傭兵契約を結んでいた訳では無いのです。
まず、それぞれの兵士の出身地の州の州政庁に雇われるのです。
そして各州や州が加盟する『盟約者団』によって、各国と傭兵契約を結ばれて、各地に傭兵隊として派遣されるのです。

ですから、国家管理の傭兵隊だったわけです。
ちなみにスイスは19世紀中頃:西暦1848年に連邦制度を採択するまでは、スイスは一つの国家と言うより州の集まりである性格が強かったのです。
ですから、各州が傭兵を募集したのです。

前にも書きましたが、スイスは貧しい地域なので、仕事が無いと書きました。
ですから、スイス地域の人にとって、傭兵とは気ままな生活を求めて始めるものではありません。
各州にとっても大切な大きな収入源でした。
ですから、「やることが無いから傭兵にでもなろうか~」とか「スリルと冒険が欲しいゼー!!」とかのレベルではないのです。

スイス地域の個人にしても、州にしても傭兵稼業は一家、国家を養う為でもあり、後に続く同胞や子弟の食い扶持や就職先の確保をする為とても大切なもの。
ですから、決して「スイス傭兵部隊」の『信用』を失っては成らなかったのです。

「スイス傭兵は、すぐ逃げるから、あてにならんな~」などと思われたらみんな困って大変なことになるのです。
ですから頑張れたのです

スイスが傭兵稼業からようやく解放されるのは、違う産業が育つ19世紀まで待たねばなりませんでした。
たとえば、時計に代表される精密機械。「ロレックス・オメガ・ロンジン」とブランドをあげれば沢山あります。
それに「スイス銀行」に代表される金融業とか保険業、どれも『信用』があるからなりたつのです。

これらの傭兵産業以外の産業が発達してようやく傭兵産業から脱出できたのです。
その「スイス傭兵部隊」の『信頼』を裏切らない「気合」の凄さをお伝えするエピソードを次回お伝えしたいと思います


































スイス傭兵部隊 part2 貧乏って言うけれど・・・

2006-12-03 18:27:27 | Weblog
前回、スイス人は山がちの痩せた貧乏な地域に住んでいるから、傭兵になったと書きました。
しかし、貧しければすぐに優秀な傭兵になれるのかと言うと、そう単純ではありませんよね。

当時スイス人以外の傭兵も、多かれ少なかれ貧しいので傭兵になった人は多かったと思います。
ではナゼ、「スイス傭兵部隊」が当時人気が有ったのか?

そのあたりをひとりごとります。

まず第一に、スイス人兵士が強かった!! が、あります。
前も言いましたが、スイスの国土はアルプス山脈やジュラ山脈に囲まれ、山がちなほんと~に厳しいくて貧しい生活環境でした。

ですから、日常生活がもうすでにハードワーク。
たとえば、スイスの少年ペーターが、「お隣のカール君ちに、遊びに行ってくるね~」。
ペーターのお母さん「は~い、いってらしゃ~い」

平~気で、ペーターは一山二山越えていきますよ。

薪を拾うのも、ウシやヤギの世話も、何処も平地ではありません。
そんな生活してますと、勝手に心身が鍛えられて精強な人になります。
ですから、まず第一に『スイス人兵士一人ひとりが屈強な戦士であった』ですね。

では、第二に、「スイス傭兵部隊」は『信用』があったのです。

「スイス傭兵部隊」が活躍した時代、ぶっちゃけ言いますと、兵士はみんな傭兵だったのです。
そのあたりの背景はまた別の機会にひとりごとります。

ですから、ひとつの軍隊に色々な国で色々な地域の兵隊達がいたのです。
そのなかで、一番評判が良かったのが「スイス傭兵部隊」です。

少し目をはなすと逃げ出す傭兵が多いかった当時において、「スイス傭兵部隊」は、
形勢が不利になっても逃げ出さなくってふんばって頑張るのです。
でも、フツ~考えたら味方が負けたら、とっつかまって殺されるかも知れないし、
なんといっても賃金が払われる保障もないですよね。
それを逃げないでがんばって戦うのですから凄いですよね~。

「スイス傭兵部隊」は兵士が強くてしかも、形勢不利になっても逃げ出さなくて頑張るのですから『信用』されますよね。
これでは、人気が出て当然ですよね。

では、なぜスイス人傭兵には他国人の傭兵ように逃げださず、
『信頼』を勝ち得たのか?
そのあたりを次回ひとりごとります