歴史好き・キゴウ君のひとりごと

主に日々の暮らしで感じたことなどを歴史的なことを交えてひとりごとりたいと思います。

流行語大賞

2006-12-31 23:28:55 | Weblog
ついに2006年も1時間をきってしまいました・・・

突然ですが、2006年の流行語大賞が発表されましたね。
甲子園をわかした「ハンカチ王子」、わたくしもちょっと気になる「メタボリック・シンドローム」、わたくしが大好きな「エロカッコイイ」などがトップテン入りしました。
そして、大賞には、荒川静香さんの「イナバウワー」と藤原正彦さんの「品格」に決まりました。

わたくし、ぶっちゃけ言いますと、トリノ五輪のフィギアスケートも藤原正彦さんの「国家の品格」もあまり関心がなっかたので、どちらも見ていません。
世間が騒いでたので、やっと最近知ったのです。

しかし、わたくし「歴史好き・キゴウ君」、ついついどちらも内容とは関係無しに歴史的な観点から見てしまいました。

「イナバウワー」ですが、この技は1950年代に活躍した西ドイツのイナ・バウワー選手が初めて使ったので「イナバウワー」と命名されたのです。

「品格」の方ですが、この言葉を崩すと「品の格」→「品の高い・低い」となります。
ですから「上品」とか「下品」とかの使い方もありますよね。
品が高いと良くて、低いと悪いみたいですが、もともと「品」ってなんだったのでしょうね?
品(しな)ですから、モノだったのかな?

実はですね~、「品格」の品は、中国の三国志の時代、西暦で言いますと220年頃に「魏」の国で高級官僚の位を表す単位だったのです。

当時は9品等に分けられていて、1が高くて、9が低かったのです。
魏の国では、「中正官」とよばれる人事を司るお役人が、役人になる人の能力や人柄を調べて9等級の「品」に評価付けをして、それぞれの官職に任命していたのです

しかし、三権分立も民主主義も選挙制度も無い大昔のことです。
其のうちに、ちゃんと公正明大に評価付けされなくなり、やがて賄賂や利害関係や縁故が横行して、一部の豪族が高い位の品、すなわち「上品」を独占するようになりました。
そしてそのうちに「貴族」とよばれる階級に成長していきました。
ですから「上品」の家柄に生まれた人は、世襲によって経済的にも文化的にも豊かな暮らしができる「上品」でなおかつ「貴族」になっていったのです。
この言葉が、いつやらか日本に少し意味や使い方を変えて伝わって、「上品」とか「下品」とか「品格」といった使われ方をするようになったのです

もともとの意味の「品」はどうでもよいですが、現在、日本で使われている「品」は大切にしたいですね。

2006年は、わたくしらしく、薀蓄でしめさせていただきました。
では、みなさんよいお歳を