旅に出よう。恋をしよう。

世界一周一人旅。見て、触れて、感じたもの。恋をするように旅をする。

その時、ここで、何があったのか[プノンペン]

2009年07月02日 | 5ヶ国目カンボジア
シェムリは毎日が放課後の学校みたいだったなぁ
なんて思いつつ、バスに乗り
カンボジアの首都・プノンペンへ来ました。


バスで隣に座ったのは実家へ帰省するローカルの男の子・ダラー君。
名物(?)「コオロギ揚げ」を山のように買ってきてくれて
それをポリポリ食べながら、

カンボジアの歴史を説明してくれたり、
通りの名前や建物を教えてくれたり、
昔は日本人旅行者が多かったけど、今は韓国からの旅行者が一番多いだとか、
今食べてるコオロギの捕まえ方、
バスを降りてからは探していた宿も教えてくれました。

でもその中でひとつ引っかかる会話が、


「プノンペンは人口が100万人いるんだよ」
「大都市だね」
「本当にそう思う?100万人しか居ないんだよ」

単純に彼は人口が少ないって事を言いたかったんだと思いますが、
自分はそのやり取りに何となく引っかかっていました。



カンボジアが過去ポル・ポト派による大量虐殺があった事は何となく知っていましたが、
「あったらしい」って程度で正直それ以上深く知るつもりもありませんでした。


ただ、
ダラー君との会話
タケオGHで聞いたキリング・フィールドの話
遺跡で見た地雷の爆発跡
etc...

自分の中で
「その時、ここで何があったのか知りたい」
という気持ちが自然と沸いていました。


少し調べてみると、
ポル・ポト派の政権時代はわずか3年8ヶ月。
その短い期間に100万人とも、200万人とも言われる
人たちが亡くなっている事を知りました。


今、ここで全てを記すことはできません。
ただ、自分の気持ちが一番大きく動いたのは


それが行われていたのがわずか30年前。
つまり、自分が生まれていたという事実。

そして、街を歩く大人達は

ある人は大切な人を奪われ
ある人は大切な人を奪った
被害者であり加害者だっていう事。


トゥール・スレン刑務所跡を訪れたとき、
それを思ってすごく泣けました。


今も自分の気持ちはまとまっていません。
史実を知ったところで過去に戻ることもできません。
自己満足や、エゴだとしても
全ては知ることから始まると信じて。



次は再び国境を越え、ベトナムのホーチミンへ向かいます。

タケオ食堂と天空の城[シェムリアップ]

2009年06月28日 | 5ヶ国目カンボジア

カオサンを出たバスはその後4回車を乗り換え、国境を越えてカンボジアへ。
悪路で有名だった越境ルートは全線アスファルトで舗装され予定より数時間も早くシェムリアップの町へ。

シェムリアップの町は車道以外は赤土がむき出しになり、
高層ビルなんかひとつも無い埃っぽいところ。
バンコクに比べるとちょっと荒々しくて、でも人に力強さを感じるところです。

一方で、自分は6年前に来たときに比べてあまりに店や建物が増えてることに驚いていました。
タイと比べればまだまだ。
それでも大きく経済成長を続けている事を感じます。



さて、カンボジアといえばアンコール・ワットをはじめ多くの遺跡が残っています。

自分もプノンバケンで夕日を眺め、
翌日は早起きしてアンコール・ワットの朝日を拝み
バイヨンが微笑むアンコール・トム、
崩れた遺跡に木の根が絡むタ・プロームと定番の遺跡を見て回りました。


 


正直、上記の遺跡郡あんまり感動しなかったんです。
というか、暑すぎた...途中でバテてしまって感動よりも日陰探し。



シェムリアップで行きたいところがもうひとつ。
タケオゲスト・ハウスという有名な日本人宿です。



以前カンボジアに来たときに宿泊し、今日まで覚えていたところです。
タケオGHは新館を増築して、外観は自分の知らない建物になっていましたが
宿は相変わらず多くの日本人旅行者で賑わい、毎日タケオに来ては食事してました。


昨日までは全く知らない人たち。
でも、『旅行』っていう共通の目的がある人たち。
簡単な自己紹介が済めばあとは
何日の旅行か、どこへ行ったか、どこへ行くのか、どこがよかったか、
おいしい店はどこか、一緒にツアーへ参加しないか...


本当に話すことは尽きない。


そうして知り合った人たち4人が集まり、郊外の遺跡ベンメリアへ行ってきました。
ここは『天空の城ラピュタ』のモデルになったとも言われている場所です。

宿を出発してバイクで2時間。
観光客がほとんどいない静かな森の中、ベンメリア遺跡はありました。
高く積み上げられていたはずの石はほとんど崩れ去り、
そこに木の根が複雑に絡み合う。

 
 

歩行者用の通路は整備されてますが
ほとんど発見当初のまま、修復されず置いてあるようです。
自分達も思い思いに崩れた石の上を歩き、登り、
下から見上げ、上から見下ろし、めっちゃ満喫しました。


タケオで沢山の人を見送り、次は自分が見送られる番。
次はカンボジアの首都・プノンペンへ向かいます。