旅に出よう。恋をしよう。

世界一周一人旅。見て、触れて、感じたもの。恋をするように旅をする。

イージュー☆ライダーV3[再びバンコク]

2009年08月25日 | 再入国タイ・チャリダー編



自転車はひとりで走るもの


バンコク近郊の街、アユタヤで出された卒業試験


「ひとりでバンコク・カオサンロードへ向かうこと」


実はスタートから今日まで、
ルートも、休憩場所も、宿も、もっと言ってしまえばその日の目的地すら知らなかった。

本来自分でルートを決め、体力を考え休憩をとり、宿を探す。
それを一切やらずに連れてきてもらった。


パンクすれば直してもらい、
キャリアが外れれば付け直し、
空気が抜けていればポンプを借りた。


愛車の「たかお」はよく故障した...
一方、乗り手の自分は地図が読めない...


正直不安で一杯。
でもここまで来たからにはゴールまで走りたい!



最終日



なんとかアユタヤの街を抜け、32号線。
鋭い日差しの中、南へ向かう。


応援してくれる人たちに手を振りながら進む。
ペダルは軽い。


しばらくすると「Bangkok ●km」の標識が無くなり市街地へ入った事を知る。


車が増え、道の両側には商店が並ぶ。
タクシー、バス、乗用車、トゥクトゥク、バイク
様々な騒音に包まれながら脇をすり抜け前へ、前へ。


地図を開き、方位磁石を握り締める。
正直どの道を走っているのか分からない...
こまめに方角を確認しながら進んでいく。


大通りの向こう、民主記念塔が見えた!
カオサンまであと一歩、もう一度力を込めてペダルを踏み込んだ。



(おわり)




軽い気持ちで始めたチャリ旅。
終わってみれば1000キロを越える旅路となりました。


今は大好きなカオサンで毎日ゆるゆると過ごしております。
旅行者が集まる短い通り。
ここの雰囲気、時間の流れ、通りの喧騒、
相変わらず何もしないまま何日も過ぎてしまいました。


とはいえ、出発から4ヶ月。
そろそろ東南アジアを抜け次の場所へ向かおうと思います。

次は中国・雲南省。


代理店で問い合わせてみると、昆明行きの飛行機代がえらい高かった!
なのでひとまずベトナム・ハノイへ飛び、陸路で国境を越え
昆明~大理とちょっと急ぎ足で動こうと思ってます。




最後に、

みんなを明るく笑顔にしてくれた泰子ちゃん。
バテバテの自分に声を掛け続けてくれた香子ちゃん。
うちらを先導し、全ての面でサポートしてくれた隊長。


自転車はひとりで走るもの

でも、みんながいたらから最後まで走れました。

一緒に走った3人には心から感謝!!

ありがとう!!


イージュー☆ライダー2号[カンペーン・ペッ~アユタヤ]

2009年08月23日 | 再入国タイ・チャリダー編

ペダルをこがなければそこから動けない。
こいだだけ分だけ前へ進む。

すごく当たり前のこと。
でも、自転車に乗って本当に実感したこと。



走りながらお腹がへる。
とたんに力が入らなくなり、ペダルはまた鉛のように重くなる。


人は食べたもので動いてる


1日100キロを走るための燃料、
1日5食をたいらげ、コーラを2リットル飲み干す。

休憩毎に何かを口にして、再び走り出す。
今は前へ進むため。





白かった肌が茶色く変わるころ、自分も変わり始める。

足の震えはいつしかなくなり、
痛む足は力を得てペダルを踏みこむ。
景色は流れ、体中に風を感じる。
足元を見て走るのをやめ、頭を上げて前を見る。


今まで見えなかった世界が見えてくる。


声をあげ、手を振ってくれる子供
クラクションを鳴らして応援してくれる車
そして一緒に走っている仲間の姿


山道が終わり、フラットな道が続く。
次第に街は大きく発展していく。




いくつもの山を越え、
いくつもの街を過ぎ、
沢山の人たちの応援に背中を押さながら


ゴールのバンコクへ。

(つづく)


イージュー☆ライダー1号[チェンライ~カンペーン・ペッ]

2009年08月21日 | 再入国タイ・チャリダー編

ちょっと間が空いてしまいましたが、元気です。
イージュー(=30代)のチャリ旅はじまり、はじまり。



ルアンを出て、スローボートでメコン川を2泊3日。
この時、まだチャリはなく自分はまだパッカー
何もないメコン川をひたすら見つめて過ごす時間は結構快適。


国境を越え、タイ北部・チェンライから自分のチャリ旅はスタート。

街のチャリ屋で出会った相棒「たかお」は
隊長の手によってバックパックを積めるようにキャリアを補強され、翌日出発。

バックパックを積んだペダルは思った以上に重く、
わずかに上る傾斜でさえ相当力を入れないと回らない。

走り出して1時間。
随分長いこと体を動かしてなかった体はあっという間に悲鳴を上げる。


息はあがり、全身から汗が吹き出す。
足の筋肉はパンパンに張り、痛みを伴う。
休憩で足を止めると、痙攣で足が震える。


初日はほぼフラットな道。
それでも自分にとっては明らかにオーバーワーク。
そこに2日目以降、山道が続く。


「ゼーゼー」言いながら、走っていると眼前に緑の山。
道は段々と起伏を増していき、木々が多い茂る山道へ。

車であれば難なく通れる道も、自分の足で走るとそれは全くの別物。
坂は壁のように高くそびえ、あっという間にスピードはなくなる。
歩くよりも遅いスピードになっても痛む足にさらに力を込めてペダルを踏み込む。

「この坂を登りきれば、下りが待ってる!」
そう自分に言い聞かせ、坂の上にたどり着く。
そこから見えたのは、


短い下りと長く高い上り坂...


結局自分の足では登ることが出来なくなり、
自転車を押して坂を上る。


容赦なく照りつける日差し、
突然降りだす雨、
車の騒音、
痛み震える両足、
終わらない山道...




「チャリダーになんてなるんじゃなかった」


(つづく)